「選手たちにも困ったものだ。シュテファン・ショーバーを出して、事を治めてくれるかと思ったら、今度はカイ・ガイスラーが嫌だとか、新加入のフライアーが嫌だとか・・・大人になってくれよ」
ヴァントは、選手間の人間関係に頭を悩ませていた。ショーバーはポリシーが僅かに届かなかったから放出したが、カイ・ガイスラーはそうではない。パウル・フライアーは先月のショーバーと同じ位置だが、その内にポリシーの範囲に入ってくれると思っているので、将来の貴重な戦力として考えている。キリが無いので我慢してもらうしかなかった。
今季もユース選手は入って来るが、これと言った選手の出現は無い。
クラブ公式旗(小)、半袖ユニフォーム(ホーム)、タオルを各5000、イヤーブックを3000個グッズ販売する。
【資本金】 47億7770万6866円
気が早いのは分かっているが、ヴァントは残り1年契約の選手を検索してみた。シーズンが始まったばかりなのに、ドイツ国内で93人しかいない。その内の半数は2月までに契約を延長するだろう。しかも、良い選手は必ずと言っていいほどそうだ。それでも、ヴァントは目ぼしい選手を何人かピックアップした。それも、ただ良い選手というだけでなく、マンシャフトのサッカーのポリシーに合っている選手という条件も含んでのことでだ。
重箱の隅をつつくように探してみると、まず出てきたのは、ドルトムントのセンターバックであるメッツェルダーだった。3年前は何度アプローチしても断られたが、今度はオファーをかければ受け入れてくれるだろう。問題はドルトムントが契約を延長してしまわないかということだった。他には35歳と高齢だが、レバークーゼンのリベロであるノヴォトニーだ。年齢の割には、マンシャフトのDFよりも能力が高い。もし、入団してくれれば、すぐにレギュラーだろう。年齢でレバークーゼンが延長しないことを祈るしかない。
探した結果、その2人だけで、あとは監督のポリシー範囲がもっと広ければ、数人だが候補はいた。もう補強するにしても、選手リストを作成して、移籍金を払ってでもクラブや選手と交渉するしかない。だが、未だに資金の乏しい今は、それは避けたかった。
それは置いといて、まずはインターナショナルクラブカップで優勝して、ヨーロピアンカップの出場権を得ることだ。初戦のオロモウツはクラブランクは237位とマンシャフトよりも上ではあるものの、レベルはドイツ2部中位くらいだ。普通にやれば勝てるが、サッカーは何が起こるか分からない。オロモウツはインターナショナルクラブカップの常連で6大リーグ中位のクラブに勝つこともあるのだ。まさに今のマンシャフトがそれに近い状況である。万が一、負けてしまうと、勝負の場は国内でしか無いだけに負けられない。初戦はホームだから無失点で終えたいところだ。マンシャフトが所属するグループCの組み合わせは以下の通りである。
レッチェ(イタリア) vs ジュネーブ(スイス)
ダンファームリン(スコットランド) vs ランス(フランス)
マンシャフト(ドイツ) vs オロモウツ(チェコ)
ドネヅク(ウクライナ) vs アスレチック・ビルバオ(スペイン)
マンシャフトのスタメンは以下の通りだ。
GK ラファエル・シェファー
DF カイ・ガイスラー
DF マルクス・バッベル
DF トーマス・クレセナー
DF アレクサンダー・クリズペラ
MF ヤン・バーデ
MF イェンス・イェレミース
MF レネ・トレコフ
MF マーク・スタイン
FW セバスティアン・フライス
FW ラルス・ユングニッケル