昨日の本ブログの記事で、1965年にアメリカのアリス・ハーズ夫人がベトナム介入に反対して焼身自殺を遂げたことを書きました。彼女はナチスの迫害を逃れてアメリカに亡命したユダヤ系ドイツ人でした。焼身自殺を決行する前からデモ、抗議声明、論説記事や政府への公開書簡などあらゆる手段で反戦活動をおこなったが、もはやこの手段しかないと思い詰めたようです。私が彼女の存在を知ったのは、彼女と学生時代から13年にわたって文通をしていた芝田進午法政大学・広島大学教授(1930年~2001年)が書簡と彼女の論説や公開書簡、関係者の証言などを集めて編集した『われ炎となりて』(青木書店 1975年 上の写真です)を読んだからです。あるご縁があって、1981年頃、私の通学していた都内の大学のすぐ近くにお住いの芝田先生のご自宅にお伺いしたことがあり、その時上記の本をいただいたのでした(芝田先生の献呈のサイン付でした)。私は早速読み始めたのですがすぐ中断してしまいました。この5月にほぼ30年ぶりに完読したのでした。中断した理由というのは、以前このブログに書いた『鋼鉄はいかに鍛えられたか』の読書を中断したのと同じ理由です。アリス・ハーズ夫人がソ連のスターリンを支持する文章があったからでした。それで、私はこの人はスターリン主義者なのだと思って、いっぺんで読む気が無くなったのです。今回全体を読み通して、アリス・ハーズ夫人がそんなステロタイプな私の見方に収まるような人物ではないことが改めて分かり、反省をしているところです。あの世のアリス・ハーズ夫人と、せっかくサイン本を下さった芝田先生にお詫びを申し上げます。
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