博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

50Hzと60Hzの壁

2011年03月14日 | 環境・エネルギー
 マグニチュード9の巨大地震といい、福島原発事故といい、ありえないとされ想定もされてこなかった事件が立て続けに起き、言葉もありません。首都圏は東京電力による計画停電の影響で交通機関などに混乱が生じているそうです。これほどの災害ですから、電力制限もやむえない事態ですが、なぜ中部電力や関西電力から首都圏が電力の融通が受けられないかといえば、50Hzと60Hzの壁があるためです。発電事業が始まった明治時代に関東では東京電燈が50Hz仕様のドイツ・AEG製発電機 (AC 3kV 265kVA) を、関西では東京よりわずかに遅れて大阪電燈が60Hz仕様のアメリカ・GE製発電機 (AC 2.3kV 150kW) を採用し、これらを中心として次第に東日本・西日本の周波数が集約されていった結果だそうです。世界的にも一国内に50Hz地域と60Hz地域が混在する例は極めて珍しく、地方によって厳然と周波数が違うのは日本くらいと言ってよいそうです。
 現在、周波数を統一するのは発電機の総入れ替えが必要でコスト的には困難なようです。新潟や静岡などに東西間の周波数変換所があるそうですが、変換できる電力は最大で100万Kw程度で、とても首都圏の需要には追いつかないそうです。

参考:ウィキペディア「商用電源周波数」より

これは今回ほどの大災害を誰も予測していなかった結果ですが、東海地震(今回の震源とはプレートが異なる)の危険性を考えると、今後は東西間で電力を融通できる体制を考えるべき時かもしれません。

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1 コメント

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Unknown (じゅんじ)
2011-03-14 20:51:40
私が今住んでいる津軽平野は、ガソリン不足以外はまったく無事です。

ところで昔、私は富山-青森間の移動に、だいぶ前に無くなった「特急 白鳥」を利用していました。いつも新潟富山県境あたりで「50hzと60hzの切り替えのため・・・」(うろ覚え。直流と交流の切り替えだった気もする)とか車内放送がかかり、いったん停電した後、また電気がつきました。これは、同じく東西をまたぐ東海道線や中央本線も?(新幹線はJR自主電源?)
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