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博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

破滅テーマSF

2007年01月27日 | SF
にも種々のジャンルがあります。破滅の原因別に見ても核戦争、巨大隕石の衝突、地球環境問題、天変地異等様々です。大きくは破滅の原因が人類の愚考によるもの、無関係な自然災害によるものに分けられます。前者は人類への警告を主題とするものが多く、後者は極端な状況が人間の意識や行動にどのような変容をもたらすかを考察した人間性の探求をテーマとしたものが多いように私には思えます。先日ご紹介したJ.G.バラードの「~ . . . 本文を読む

沈んだ世界

2007年01月26日 | SF
 気候がこうも暖かいと思い出すのは13歳の頃に読んだお話です。英国の60年代ニューウェイブの旗手と呼ばれたJ.G.バラードの「沈んだ世界」(創元文庫)です。太陽活動の活発化のために温暖化が極度に進んだ未来のお話です。地球は冷帯域までが熱帯化し、かつてのロンドンはジャングルと沼地の中に沈んでいきました。有害な輻射線も増加したために人口は減少していき、人類は南北両極に約500万人を残すのみ・・・全てを . . . 本文を読む

センス・オブ・ワンダーのようでセンス・オブ・ワンダーでないもの

2006年12月15日 | SF
 センス・オブ・ワンダーのようでセンス・オブ・ワンダーでないものもあります。  例えば地球に宇宙人が来訪していると得々と説く人がいます。本当に地球外知性が地球を訪れているのならこれは文句なしにセンス・オブ・ワンダーでしょう。 しかし・・・その宇宙人がどこの星から来ているか聞いてみて、彼らは「シリウスという星から来ている」とか、「プレアデス星団から来ている」とか言われると思い切り萎えます。なぜならそ . . . 本文を読む

センス・オブ・ワンダーとは 2

2006年12月14日 | SF
 私が最初に接したセンス・オブ・ワンダーは小学校2年生から3年生にかけて読んだSFの始祖と言われる19世紀フランスのジュール・ベルヌの作品でした。「海底2万海里」ですとか、「地球から月へ」、「地底旅行」などですね。  「地球から月へ」は、巨大な大砲で人間の乗った金属製の砲弾を発射して月へ飛行させようという破天荒のアイディアでした。  こんなことはもちろん不可能です。地球重力を振り切って月へ向かう軌 . . . 本文を読む

センス・オブ・ワンダーとは

2006年12月13日 | SF
 直訳すると「驚異の感覚」ということになります。びっくりしてモノの見方、世界観までも変わってしまうことです。  例えば奈良時代の地方農民にとって、中国文化の影響による平城京の豪華で壮麗で異国情緒溢れる巨大建築物はまさにセンス・オブ・ワンダーだったでしょう。実際に小松左京さんの短編「新都市建設」(1965年)は、まさにこの主題を扱った作品でした。  巨大な建築物に限らず、見たことの無い事象、新しい考 . . . 本文を読む