博多住吉通信(旧六本松通信)

 ブログ主が2022年12月から居住を始めた福岡市博多区住吉の生活や都市環境をお伝えします。

センス・オブ・ワンダーのようでセンス・オブ・ワンダーでないもの

2006年12月15日 | SF
 センス・オブ・ワンダーのようでセンス・オブ・ワンダーでないものもあります。
 例えば地球に宇宙人が来訪していると得々と説く人がいます。本当に地球外知性が地球を訪れているのならこれは文句なしにセンス・オブ・ワンダーでしょう。
しかし・・・その宇宙人がどこの星から来ているか聞いてみて、彼らは「シリウスという星から来ている」とか、「プレアデス星団から来ている」とか言われると思い切り萎えます。なぜならそれらの星は最も生命を宿していそうにない星だからです。シリウスは私たちの太陽系から8.6光年離れたところにある太陽の26倍の光度で輝く夜空でひときわ目立つ星です。この星は周囲をシリウスBという小さくて肉眼では見えない白色矮星が周回する二重星です。このような星系は地球のような惑星を持っている可能性は小さく、仮に惑星があったとしてもその軌道は不安定になり寒暖の差が極めて激しいでしょう。とても生命を長期にわたって進化させる環境は望めそうにないのです。
 冬の夜空に輝くプレアデス星団は、青白い高温の星の散開星団ですが、誕生してわずか6000万年から1億年と宇宙スケールでは非常に若い星々です。惑星系すらまだ誕生していないでしょうし、仮にこれから惑星系が形成されたとしてもこの星々の寿命はとても短いと考えられています。そのため原始的生命が知性に進化する余裕はとてもなさそうです。参考までに地球が誕生したのが約46億年前、最初の生命が地球上に誕生したのが約38億年前と推定されています。生命誕生までに8億年位かかっていますし、私たち知性を持つ人間が地球上に誕生するまでに45億年以上かかっているのです。知性ある宇宙人なんてとても無理です。
 
 わざわざ知性ある宇宙人の最もいそうにない星ばかり挙げているのです。「もっともらしさ」がかけらも無いのです!天文学に無知な人が適当に想像していることが分かりすぎるくらい分かってしまうので萎えてしまいます。ベルヌとまでは言わないからもう少し考えてものを言ってほしいと思います。
 私なら絶対に宇宙人が進化していそうにないシリウスに、偶然にもある特殊な条件が整ったため、宇宙人が実はいたという話をもっともらしく作りますね。それでこそセンス・オブ・ワンダーというものだと思います。

※写真はプレアデス星団 ウィキペディアから引用させていただきました。

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1 コメント

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わ・た・し・は・・・ (Catalyst)
2006-12-15 19:02:48
じつはシリウス星人なのです。

宇宙船が壊れて帰れなくなってしまったのです。
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