気候がこうも暖かいと思い出すのは13歳の頃に読んだお話です。英国の60年代ニューウェイブの旗手と呼ばれたJ.G.バラードの「沈んだ世界」(創元文庫)です。太陽活動の活発化のために温暖化が極度に進んだ未来のお話です。地球は冷帯域までが熱帯化し、かつてのロンドンはジャングルと沼地の中に沈んでいきました。有害な輻射線も増加したために人口は減少していき、人類は南北両極に約500万人を残すのみ・・・全てを飲み込んでしまう蒸し暑いジャングルと沼地が人間の理性をも腐食していく・・・そんなお話です。作中で、主人公が、人口は減り続け、人類は組織的に系統樹を枝下ろししていき、最後は第2のエデンの園に再びアダムとイブが二人きりでいることになるのだろうと思索する箇所が強烈に印象に残っています。
目覚しい冒険も全く無く、不気味なクリーチャーも出てはこないのですがなぜか私は夢中になって読みました。それ以降バラードの「結晶世界」、「狂風世界」、「燃える世界」などのシリーズを読み漁りました。思い返してみると、これらの作品はジュブナイルではない大人向けの文庫を読んだ初期の頃のものでした。
中学1年でニューウェイブにはまっていたようです。これは余りいい傾向ではなかった・・・のかな?何しろ私の周囲のSFファンで、バラードが面白いと言う人に会ったことがないのです。
高校の時の同級のN君は思い切り酷評していました。N君は高校卒業10年後に某SF誌に、ニューウェイブがいかに面白くなかったかという評論を載せていた位ですからトラウマになる位厭だったようです。N君何もそこまで嫌わなくても・・・
どなたかバラード(に限らずニューウェイブが)面白かった方はいらっしゃいませんか?
(注)Wikipediaの記述では、ニューウェイブとは「SFにおけるニュー・ウェーブ運動は、1960年代後半に世界的に広がっていた反体制運動に強く影響されている。 その主張は「SFは外宇宙より内宇宙をめざすべきだ」というもので、その直接の影響下に書かれた作品には、「結晶世界」(J・G・バラード)や「虚像のエコー」、「リスの檻」(共にトマス・M・ディッシュ)、「地球の長い午後」(ブライアン・オールディス)といったものがある。 ニュー・ウェーブ運動はイギリスで始まり、その後アメリカへと舞台が移った。(以下略)」となっています。
目覚しい冒険も全く無く、不気味なクリーチャーも出てはこないのですがなぜか私は夢中になって読みました。それ以降バラードの「結晶世界」、「狂風世界」、「燃える世界」などのシリーズを読み漁りました。思い返してみると、これらの作品はジュブナイルではない大人向けの文庫を読んだ初期の頃のものでした。
中学1年でニューウェイブにはまっていたようです。これは余りいい傾向ではなかった・・・のかな?何しろ私の周囲のSFファンで、バラードが面白いと言う人に会ったことがないのです。
高校の時の同級のN君は思い切り酷評していました。N君は高校卒業10年後に某SF誌に、ニューウェイブがいかに面白くなかったかという評論を載せていた位ですからトラウマになる位厭だったようです。N君何もそこまで嫌わなくても・・・
どなたかバラード(に限らずニューウェイブが)面白かった方はいらっしゃいませんか?
(注)Wikipediaの記述では、ニューウェイブとは「SFにおけるニュー・ウェーブ運動は、1960年代後半に世界的に広がっていた反体制運動に強く影響されている。 その主張は「SFは外宇宙より内宇宙をめざすべきだ」というもので、その直接の影響下に書かれた作品には、「結晶世界」(J・G・バラード)や「虚像のエコー」、「リスの檻」(共にトマス・M・ディッシュ)、「地球の長い午後」(ブライアン・オールディス)といったものがある。 ニュー・ウェーブ運動はイギリスで始まり、その後アメリカへと舞台が移った。(以下略)」となっています。