すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

完結しない秋

2017年10月09日 | 雑記帳
 日増しに秋深くなる景色が目に入る。この季節、ふと詞やメロディが浮かんでくるのは『まっかな秋』。今流行りの曲もいいけど、しみじみと日本人らしさを感じるのはこうした歌だ。今朝も早くから近くの森へ入った。まだ紅葉には届かないがもうすぐという気がする。そして家の周りには、再び姿を見せる赤い実たち。



 「子供は3歳までの可愛さで、十分に親孝行するんだよ」と家人がかつて同職した先輩職員に聞いたと話していた。しかしこれは、正確には安倍譲二作の『塀の中の懲りない面々』に出てくる老受刑者のこの言葉だ。「誰でも、生れた時から五つの年齢までのあの可愛らしさで、たっぷり一生分の親孝行は済んでいるのさ。」



 先日FBでシェアされていた「18歳と81歳の違い」には大笑いした。一つだけ紹介すると「道路を暴走するのが18歳、道路を逆走するのが81歳」。そういえばと思い出した記憶。10年前くらいにパロディっぽく作った詞があった。題名は「51の朝」。尾崎の「15の夜」をもとにした自虐歌。どこに仕舞ったのかな。


 何年振りかでTV「NHK短歌」を観た。選者は永田和宏氏、ゲストは齋藤孝教授。題は「走る」で、久しぶりに見たせいか、ずいぶんと投稿されている作品が現代風だなと感じた。最後のコーナーで選者が「短歌」の極意を挙げていた。言い方は不確かだが「作者が完結させない」という意味だと記憶した。得心した。