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「数時間で人が死に至る恐れ」福島第一原発の一部設備、高濃度に汚染…廃炉工程遅れの可能性 2021/01/26 19:31 読売新聞

2021-01-26 20:00:02 | 日記
「数時間で人が死に至る恐れ」福島第一原発の一部設備、高濃度に汚染…廃炉工程遅れの可能性
2021/01/26 19:31 読売新聞

 2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所事故について、原子力規制委員会の検討会は26日、19年9月に再開した調査の中間報告書案をまとめた。それによると、2、3号機原子炉建屋5階の一部設備が、放射性物質で極めて高濃度に汚染されていた。今回の調査結果によって廃炉工程が遅れる可能性がある。

 同案によると、汚染が判明したのは原子炉格納容器の蓋ふたにあたる3枚のコンクリート設備だ。放射性セシウムの量が2号機で約2~4京ベクレル(京は1兆の1万倍)、3号機で約3京ベクレルに達すると推定された。放射線量に換算すると、毎時数シーベルトに上る可能性が高く、人が立ち入った場合、数時間で死に至る恐れがある。

東京電力福島第一原子力発電所
 東電は22年、2号機の原子炉で溶け落ちた核燃料などの「核燃料デブリ」の取り出しに着手する。作業によっては蓋の撤去が必要になるが、計約465トンの重量と高濃度の汚染は廃炉を進める上で課題となる。

 ほかに、検討会は格納容器の破損を防ぐために放射性物質を含んだ蒸気を大気に放出する「ベント」について検証し、1、3号機で蒸気が原子炉建屋内に逆流したことを突き止めた。テレビ映像の解析から、3号機の爆発が複数回起きていたことも明らかにした。

 事故を巡っては、政府や国会などの計4委員会が12年、それぞれ調査報告書をまとめた。規制委は委員会の間で見解がずれた項目などを13年~14年に検証し、今回は廃炉で放射線量が下がった建屋内を調べた。

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