JTB、資本金23億円から1億円に減資へ 業績悪化で
新型コロナ2021年2月23日 13:54
減資で巨額損失に対応する
JTBが資本金を現在の23億400万円から1億円に減資することが23日、わかった。12日の株主総会で決議済みで、3月31日付で実施する。新型コロナウイルスの感染拡大で、観光需要の落ち込みが長期化している。今期発生する巨額の損失の補塡原資を確保する狙いがある。
JTBの2020年4~9月期は781億円の連結最終赤字に転落した。株主資本のうち利益剰余金は20年9月末で799億円と、半年でほぼ半減した。10月以降も利用は回復せず、下期は400億円以上の経常損失を見込む。資本金を取り崩すことで、発生が見込まれる損失に対応する。
資本金が1億円以下の企業は税制上中小企業とみなされ、税負担が軽くなる。観光需要が戻るには時間がかかるため、中期的な負担軽減を享受する狙いもあるとみられる。