ソフトバンクG、社債5500億円発行へ-個人向けで過去最大規模
日向貴彦
2024年5月20日 9:43 JST
更新日時 2024年5月20日 12:17 JST
ソフトバンクグループが5500億円の社債を個人投資家向けに発行する。同社のリテール債としては過去最大に並ぶ規模で、このまま起債すれば金融機関を除くアジア企業として今年の社債市場で最大額を調達する企業の一つとなる。
20日付の訂正発行登録書で開示した。準備しているのは7年債で、利率は年2.65-3.25%を仮条件として31日に決定する。ソフトバンクGの広報担当者によると、調達資金の一部は24年に満期を迎えるリテール債の償還と、傘下の英半導体設計会社アーム・ホールディングス株取得の際の未払い金に充てる。
大規模な投資を控えるなどして財務の守勢を貫いてきたソフトバンクGにとって、低い利率で機動的に資金調達し、反転攻勢に出ることが戦略上重要な課題となっている。同社が13日に発表した1-3月期決算は2四半期連続の黒字となったが、主力のビジョン・ファンド(SVF)で再び損失を出すなど不安定な収益環境が続いている。
同社の国内個人向け社債は今年2度目。3月にも5500億円の7年債を利率3.04%で発行した。4月には機関投資家向けに総額1000億円の社債を発行しており、今回起債すれば今年の社債市場での調達総額は1兆2000億円となる。
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