#安善湯
2023年4月30日閉店
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JR鶴見線
#安善駅
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JR鶴見線の安善駅
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▲貨物列車が並び、まわりを見渡す限り工場などが軒を連ねる
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▲それもそのはずで、鶴見線はもともと工業地帯の通勤者用に作られた鉄道なので、ひたすら工場が立ち並ぶ
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▲踏切の奥が出口と改札口。といっても無人なのでタッチパネルがあるだけ
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▲東京に近いけど、地方に来た感覚だ
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▲安善駅を振り返る
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▲安善駅の改札口を出たら右に進む
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▲しばらく歩くと
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▲コンテナ倉庫の端っこで止まり
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▲左折
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▲すると安善湯がみえてくる。徒歩5分程度の距離だ
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▲そびえ立つ煙突
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▲裏側はご自宅の玄関か
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▲右が女湯で
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▲左が男湯。外から男女の入り口が分かれているのはきわめて珍しい。通常は中から分かれている
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▲到着
この日はタイミングが悪いことに団体さんたちと遭遇してしまい、入った瞬間から過密状態だった。
中に入ってすぐ右側が番台なのだが誰もおらず、みんなが困惑していた。中にはお金だけ置いていく人も。
店主は女湯側にいるのかと思い少し覗くと、若い女性の姿が見えたのでマズいとすぐにすっこんでしばらく待つことに。
それから80代ぐらいの女性が間仕切り壁の扉からあらわれて対応してくれたのだが、その扉もかなり大胆に開けてるものだから女湯が丸見えじゃないかと心配になった(もちろん見えない角度に立った)。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると「ありますよ」と番台の手すり部分に掛けてあったタオルを渡してくれて、「石鹸は?」と聞かれたので、「石鹸もお願いします」と言うと「貸」の文字が書かれた石鹸を渡してくれた。
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脱衣場は休憩所も兼ねた場所であるため椅子やテーブルが真ん中にあるのだが、家庭で使われるようなテーブルなので他人の自宅に来たような感覚だ。
ロッカーは奥の片隅にあり、だいぶ年季を感じさせる。鍵にかかるヒモは輪ゴムだったりと適当感満載。自分が使ったロッカーの鍵もゴムの部分が伸びきっていて、太ももにかけてもズリ落ちてくる始末だった。
浴室のひだり端には庭というか一応小さな縁側があり、タバコの吸い殻入れがぶら下がっている。中身はすっかりタールで固まり、まるでタバコの化石のようだった。
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浴室の扉をあけて中に入ると、脱衣場の状況から予測できるように当然ながら人いきれで充満していた。
カランは半分以上が埋まり、椅子もほとんどなくなっていた。
浴室の作りは非常にユニークで、六角形の形をしている。その真ん中に円形の湯船が鎮座し、湯船の真ん中には仕切壁で左右2つに分かれている。3~4人が入ればいっぱいになるので、比較的小さな湯船だろう。
温度はめちゃくちゃ熱くて、右が48℃ほど。左もほぼ似たような温度でもしかすると若干低かったかもしれないが、どちらにせよ似たような温度だった。
一方で、集団で来た人たちはまったく意に介さず長湯をしていたので驚いた。自分は足を入れただけで絶対無理!と判断して、結局両方とも入れなかった。
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カランは壁沿いをぐるりと覆うように取り付けられ、数はそれなりにあるが混雑してたので隣の人たちと密接しながら使うことになった。
シャワーの高さは少し高めなのでやや使いづらいのと、人が混雑してるから隣の人に当たらないか気を使った。
勢いはそれなりにあって、老朽化した状況を考えるとしっかり管理していたように思える。シャワーにつながったパイプは後付けされた形だったので、創業当時は蛇口のみだったのだろう。
壁全体のペンキはだいぶ剥離し、その歩んできた長い歴史を感じることができる。一方で、描かれているペンキ絵は意外と綺麗で、義理堅く定期的に塗り直してきたようだ。
天井を仰ぎ見ると、湯気抜きは円形にくり抜かれ、湯船の形と対応している。
とにかく浴室は当時の時代の精神を色濃く残したものなのでノスタルジックさが半端なく、閉店間近ということで哀愁感を漂わせていた。
当日は想像以上に多くの人が訪れていて、それだけみんなから愛されてきた銭湯だったのだろう。
振り返ってみると横浜の銭湯でここほど特異なところはないので、やはり無くなってしまうのは寂しいし、悔やまれる。
ただ、すべてのものにはかならず終わりが訪れるので、いずれにせよ別れを避けることはできない。貴重な銭湯の終わりを見届けることができたことだけは幸いだった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 安善
経路 住宅方面
周辺の環境 住宅
●空間演出
建物外観 めちゃくちゃ古い建物
壁画・眺望 富士山の絵
統一感 あり
置物 ヤマト宅急便のミニカー
照明 ふつう
★設備
休憩所 ロビーのような脱衣場
脱衣所 家庭的
シャワーの出 ふつう
浴槽の種類 白湯がふたつ
サウナ なし
温度 48℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 優しい
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け 貸しせっけんあり
◆人
受付 80代の女性
客層 高齢者から若い人まで
【案内】
住所
〒230-0034 横浜市鶴見区寛政町8-1
電話
045-511-0240
営業時間
15:30〜22:00
定休日
定休日 第二・第五(日曜日)
※神奈川公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載
ここ1ケ月に数回行きましたが
閉店が近づくほど数人ですが増えました
が、殆どの人は湯船に入れずでしたね
飲み物や記念の石鹸の補充が間にあわない
ようでしたが、帰りには娘さん手伝って
帰る方々に丁寧に挨拶してました
今日明日は大変なんだろうなぁ~
※ご主人が亡くなれてからは
生麦の宮下湯さんが薪を運んでいて
宮下湯のお母さんが先日初めて
安善湯に行って立地や建物に驚いてました
また安善湯のお母さんも来訪を大変喜んでいて
今夜、その事を報告しに行く予定です
1ヶ月に数回も訪れていたなんて、かなりの銭湯マニアとお見受けしました。
集団で来た人たちは顔色ひとつ変えず湯船に浸かっていたのでビックリです。自分なんか毎週のように銭湯通いしてますが、いまだ慣れないです(笑)
閉店の一週間ぐらい前でもかなりの人数だったので、明日はめちゃくちゃ混むでしょうね。
宮下湯の方が長い間協力していたとは驚きました。銭湯はいろんな繋がりがあるんですね。しかしこうして手助けしてもらうのも安善湯の店主の人柄の良さがあったからだと思います。とても感じの良い方だったので、銭湯を閉めたあとも末永くお幸せに暮らしてほしいと願っています。