FUNKなLiveアルバム #6~Average White Band (#573)

2010年03月25日 | FUNK

平均的白人バンド、または並の白人バンドと言う意味かなあ?

これがまた飛び切りFUNKなサウンドを生み出すのだから凄い!デビューから二枚目までは全員スコットランド出身の白人であったが、オリジナルドラマーであった【Robbie McIntosh】が事故死してしまったため、セッションドラマーとして活躍していた黒人【Steve Ferrone】を加入させた。この2ndアルバムからは『Pick Up The Pieces』の大ヒットが出ている。Average White Bandを知らなくてもこの曲は知ってると言う人も多いだろう。

そんな彼らのLiveアルバム【Person To Person】(1977年)、これをFUNKと呼ばずに何がFUNKだ?。




SIDE-A
1. Person to Person
2. Cut the Cake
3. If I Ever Lose This Heaven

SIDE-B
1. Cloudy
2. T.L.C.

SIDE-C
1. I'm the One
2. Pick Up the Pieces

SIDE-D
1. Love Your Life
2. School Boy Crush
3. I Heard It Through the Grapevine


A面1曲目はイントロがなく「1、2、ダッダッダピシッ」で始まる『Person to Person』である。Keyb.レスのかなりスカスカなサウンドながら、#9th系の緊張感たっぷりなナンバーである。リードをとるのはGuitarのHamish Stuart、ファルセット気味のハイトーンが印象的である。私は彼らの曲の中でもこの曲が一番好きかも知れない。

2曲目は二本のGuitarの絡みがめっちゃかっちょいい『Cut The Cake』、Bassが入ってくると計三本で絡むからさらにかっちょいいのだ。二本のSaxのリフがまたいいのである。リードはBassのAlan Gorrieである。この曲はHamishがBassだったかな?この二人は時々持ち替えをするのだ。

3曲目はQuincy Jonesの【Body Heat】に収録されている『If I Ever Lose This Heaven』であるが、私はAWBを最初に聴いたこともあり、彼らのバージョンが好きである。エロエロ大王Leon Wareの作曲であり、Nancy WilsonやSergio Mendesらがカバーしている。Hamishのリード。Alto sax担当のRoger Ballは時々Keyb.に持ち替えをする。この曲ではFender Rhodesを弾いている。

B面1曲目は唯一のスローバラード『Cloudy』、A-2、3とこの曲は3rdアルバム【Cut The Cake】収録曲。リードはHamishである。

2曲目は1stアルバム収録の半インストナンバー『T.L.C.』、ほとんどJamのようなナンバーであるが、インタープレイがたまらないのだ、これはやっぱ生で聴きたいよねえ。

C面、CDだとDisc-2の1曲目はこのLive時点での最新作【Soul Serchin'】収録である『I'm The One』、『Person To Person』系、彼らお得意のミディアムFUNKナンバー。これもかなり好きな曲(笑)。だってイントロのGuitarからSaxが入ってくるところの緊張感がたまらんのですよ。かなりJazzっぽい響きです。テンションの効いたエンディングがまたかっちょいいのだ。リードはAlanでBassがHamish、Alanはリードをとる時Guitarに持ちかえるようだ。

そしてすかさずOnnie McIntyreのRhythm Guitarが切れ込んでくる。彼らの代表曲『Pick Up The Pieces』が2曲目だ、当然客席は大盛り上がり!最初にMalcom DuncanのTenor solo、次にRogerのAlto solo。次にOnnie McIntyreのRhythm Guitar soloがフューチャーされるが、めっちゃかっちょいい!この人地味だけど、このバンドの要だよな。HamishのGuitar soloのあとAlan GorrieのBass soloは何とvocalとユニゾン(笑)。Drs.のSteveとのコンビネーションも楽しい。その後は唯一の黒人Steve FerroneのDrs. solo、この人の「ダピーッピーッピーッ」と言うオープンハイハットフレーズがたまらんのです。

D面1曲目は【Soul Searchin'】収録の今で言うJazz-Funk色強いミディアムFUNKナンバー『Love Your Life』、これはAlanがAメロを、Hamishがサビのリードをとっている。一時Acid-jazzってのが流行ったが、まさにそれ的サウンド、彼らが20年も前にやっていたのである。

2曲目は【Cut The Cake】収録のスローFUNKナンバー『School Boy Clush』。鈴の音で始まるがDrs.のSteveが最初左手で鈴を振っているのだ。これはSoul Trainの映像で見る事が出来る。これはHamishがBassを弾いている。彼はいつもBassにフェイザーをかけている。リードはAlanとHamishの掛け合いになっている。

AVERAGE WHITE BAND - SCHOOLBOY CRUSH On Soul Train 1975


かっちょいいねえ!

3曲目はこのアルバムの最後のナンバー『I Heard It Through The Grapevine』、そうあのMarvin Gayeの全米#1ソングである。やはり彼らもMarvinが好きなんだ(笑)。RogerがFender Rhodesを弾いています。リードはAlanとHamish二人で分け合っています。

同じ1977年のMontreux Jazz FestivalのLiveが数年前DVD化されました。これも要チェックでしょう。

Live AtMontreux Jazz Festival '77



このLiveアルバムよりは演奏がちょっとラフですが、全盛期のLiveをフルで見られるなんて、当時は考えられなかったな、ましてやこの画質(笑)。



このアルバムの後、ATLANTICレコードのレーベルメイト、Ben E. Kingとの共演盤【Benny & Us】をリリースしている。このアルバム結構いいのですが、意外に話題にならなかったなあ。

そしてその後セールスに陰りを見せ始めたら流行りのA.O.R.寄りのサウンドに移行していく。まあ正直非常に器用な人たちだからやろうと思えば何でもできるのであろうが、私はAvarage White Bandからすこしずつ興味を失って行った。

1stからこのLiveアルバムまでは是非とも聴いて欲しい作品である。

Show Your Hand(UK盤)


Average White Band


Cut The Cake


Soul Searchin'



Benny & Us














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2 Comments

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うれしい(o^∀^o) (yumi)
2010-03-27 23:29:33
アベレージホワイトバンドのレコードを初めてきいたのは多分渋谷にあったDJ喫茶(ロック喫茶?)だと思います。

スコットランド出身と聞いて、バグパイプを吹く人たちかBAY CITY ROLLERSしか知らなかったのでびっくりしました。

その後ライブを見たのは初めてレコードを聞いたころから30年後くらいです。

ライブではスコットランド人らしく、キルト穿いてファンクしていました。
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>yumiさん (hidekichi)
2010-03-28 07:56:41
私はSoul Trainで見たのが最初でした。超Coolに演奏するのが印象的だった。

タータンチェックですね?それは見たことがなかったなあ(笑)。海外でやるときは有効だったでしょうね。
一昨年生で見ました!
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