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Soul-Jam(#314)

2008年02月15日 | Soul/R&Bを歌うための理論
Soul-Jam~吉田英樹、R&B歌唱法について語る



今まで吉田英樹の音楽コラムとして黒人音楽のレビューとSoul/R&B歌唱法を中心として続けて来ましたが、歌唱法の部門をアメブロに移転することにしました。

Soul-Jam~Soul/R&Bの歌唱法

こちらのgooブログではレビューを中心に書いて行きたいと思います、今後もひとつよろしくお願いします!


【本編】Soulとは...#3(#303)

2008年01月23日 | Soul/R&Bを歌うための理論
Soul-Jam~吉田英樹、R&B歌唱法について語る


ドッシャー!

1/23になってから気がつきました。何と昨日はSam Cookeの誕生日だったのですね。生きていれば私の親父と同じ年('30年の遅生まれ)だったんですね。Ray Charlesもウチの親父と同い年でした。ウチの親父は100歳まで生きると豪語する元気印No.1なお人です。きっと生きてるうちはかないません(爆)!

さて、本題に入りますが、Sam Cookeの歌唱法なんて文章で表現するのは非常に難しいが、まずは特徴的な部分からピックアップしてみることにしよう。

まずJames Brownもそうであるが、語尾の子音がはっきり聞こえて来る。これはみなさんご存知のJBの代表曲、『Sex Machine』では【get up】がゲラッパに聞こえますよね?これはJBがPの発音と同時に息を吐く癖があるため、本来無いはずの母音【あ】が聞こえてくる、と言うのが私の分析である。皆さんJBとSam Cookeでは唱法が全く違うと思われるだろうが、私が思うに結構近いのである。

Samの場合は例えば『Twistin' The Night Away』で【Twistin'、Twistin' everybody's feelin' great】と言う節があるが、ここでTwistin'の語尾に【あ】が入って【トゥィスティンナ】と聞こえる。これは歌唱法と言うよりは発音であり、黒人独特のものであろう。Jimi Hendrixもing(in')と時に【ンナ】になっている時があった。

もう一つ特徴的なのが通常よりも【Yeah】のahの部分を少しオーバー気味に発音する。
Sam Cooke/Keep Movin' On
Keep Movin' On Amazonで詳しく見る by G-Tools


『You Send Me』とかで出てくるお得意の歌い回し【Wow wowwoh】【Wowwohalowoh】は顎の柔らかさ、響きのコントロールの素晴らしさ(ハミングが見事!)に驚かされます。とっても激情家だったと聞きますが、彼の声を聞くと本当に優しい人であったように思われます。きっと正義感が強いせいで激情家と思われたのかもね?

私は『Harlem Square Club』で聞けるようなシャウトも大好きだが、彼がPopsを歌った物も結構好きである。『God Bless The Child』や『Tammy』、『When I Falling Love』あたりを歌っているのにも十分Sam Cookeを感じる。Deep Soulファンからは今一つ評価が低いのは本当に残念と言うか、あなた達わかってるの?と言う感じです。10歳も若いOtis Reddingがあれだけ評価されているが、先駆者であるLittle RichardやSamがいなければOtisもあそこまで歌えなかったのではないか?

それにしてもSam Cookeの影響下にあるシンガーは驚く程多い。70~80'sに活躍したシンガーの大半は多少なりともSam Cookeの影響は受けている。Sam CookeをSoulの第一世代だとすれば、現在は第三世代、『You Send Me』に#1ヒットから50年になるが、Sam Cooke節は未だに新鮮である。

一日遅れになりますが、Sam Cooke大先生、喜寿のお祝いをさせて頂きます。おめでとうございます!

そして50年経っても色褪せない声、ありがとうございます!





スムースな発音~母音を繋げて発音しよう!

2006年09月16日 | Soul/R&Bを歌うための理論
       
     ====スムースな音の移行と発音=====

前回までは子音と腹式呼吸についてを中心に書きました。今回は『母音のスムースな移行』と言うテーマで進めていきます。

さて、以前も書いたと思うがまた確認のために書いておきますが、発声をする時に余計な動きをしてないかどうか、鏡を見ながら練習するといいでしょう。これは母音の移行にはかなり有効になると思います。

    =====口を余計に横に開かないように気をつけよう=====

流れるように歌うためには、母音自体つなげて発音出来なければならない。だからよくレッスンでは余計に口を横に開く癖を直して行きます。特にi (イ)の発音の時に横に開く人が多いのですが、実は横に開かなくても舌の位置で発音が変えられるのです。そして口を横に開くと首の筋肉が緊張し、声帯をコントロールする筋肉にも影響します。さらに次の母音への移行が難しくなります。つまり歌の中では発音する時出来るだけ口のアクションを大きくしない方が音が繋がりやすいのです。

   =====ア、エ、イ、を繋げて発声してみよう=====

先程書いた通りアとエ、イは舌の動きだけで変化させる事ができます。アからエはほんの少し舌を外側に出せば移行できます。舌の先を下唇に乗っけてやるとわかり易いかもしれませんね。そしてちょっと引くだけでアの発音になります。そしてそのアの状態から舌を少し持ち上げる事でイの発音が出来ます。これを『アエイアエイアエイ』と繰り返し高速で出来ればバッチリですね!これはちょっと難しくて出来ないな、と言う人は『アエアエ』、『アイアイ』を繰り返しやって見よう。しつこく言うけど鏡の前で練習すれば、余計な動きをしていないかチェック出来るぞ。もしどうしても口を横に開いてしまう人は軽く頬っぺたに両手を添えて練習だ~。

言葉、文章だけで説明するのは難し~い!

でもまだまだやりますよ~!

英語の発音とGroove #2

2006年08月10日 | Soul/R&Bを歌うための理論
10日も休んでしまいました。けして忙しい訳でもなく、何となく疲れていたかなあ?

久々に発声についてです。以前述べたこととダブる部分も多いのですが、とても大事なことなので再度角度を変えて書きます。

歌を歌う上で音をつなげていく事はかなり重要性が高い。よく話すように歌うと言うが、全くそうだなあと思う。だって話す時に発音しない母音を歌うときに発音するなんてかなり馬鹿げていると思いませんか?             

英語の歌が格好よく聞こえるのはそのつながりの良さ。なぜつながりがよいかと言えば、子音が中心に構成されているからだ。ほとんどの子音には音程をつけられない。C、F、H、K、P、Q、S、T、X、などはどうこじつけても音程には出来ないはずだ。さらに私の見解ではB、D、G、J、L、M、V、W、Z、などもつけられないと解釈する。

つまりこれらの子音は声帯を使わない。息が開いた声帯を通過するのみだ。だから音程になりえない。実はこの音程の無い部分がGrooveにつながっているのである。

以前英語は腹式呼吸でなければ発音できないと書いた。まずSの発音(スーと聞こえる)で10秒以上のばせるように弱めの息で練習してみよう。10秒にはそれ程意味はないが、最低そのぐらいのばせる程度の強さということだ。これが出来たらSから母
音のA(ア)に移行してみよう。自然にSーaーっと出来たら合格!あなたは腹式で歌が歌えるスキルがあります。

これが出来なかった人は『Sで10秒』をやり直して再挑戦しましょう。そしてAに移行する時に口を開きすぎないように気をつけましょう。余計な口の動きはブレイクの原因になります。できたら音程をつけてやってみましょう。くれぐれもAを言おうとしないでください。自然にSからAに移行できるようにアプローチするように心がけて下さい。



発声の基礎#3~発音と舌

2006年05月25日 | Soul/R&Bを歌うための理論
        ======発音と舌======

腹話術と言うのは本当に凄い。口を動かさないでしゃべる訳である。あれは口の中だけでコントロールしているのだ。いったいどうやっているのであろうと思っていたでしょう、私も同じでした。
実はどうしても口を横に開いてしまう生徒さんにレッスンしていて、「口を外側に開けなくたって発音できるぞ」とやって見せたらそれはある意味腹話術と同じことに気づいたのである。要は舌の微妙な位置で変えているのだ。『あえいおう』どれも閉じたまま言える。
腹話術と言えば彼らはほとんど裏声でやっているよね?これはきっと裏声のほうが口を動かさずに発音しやすいと言うことであろう。これはみんなが会得したいと思っているMIXED VOICEのヒントになるであろう。

       =======発音と歌======        

発音する時口のアクションが大きいと早いペースにはついていけないし、非常に音のつながりが悪くなる。つまり流れるように歌えないと言う事だ。ましてや英語の歌などはまともには歌えない。先ほど述べたように腹話術をする要領で『あえいおう』をできるだけ舌の動きで発音できるようにしてみよう。☆息は止めずに一気にやってみよう。口は開ければいいというものではないのである。中にある程度のスペースを持ち、舌の動きを最小限に押さえて発音してやれば響きは一定に保たれ、声量は安定して言葉もつながりやすくなるのだ。

★勘違いしないで欲しいのは、『歌う時に口を大きく開くな』と言っている訳ではない。私が歌っている時は驚く程(縦に)口を開いている。力む原因になる余計な動きを排除して、実際歌を歌う時に自由にかつ楽に歌えるようにするために効率のいい口の動きを習慣にするためだ。

発声の基礎#2~力みについて

2006年05月20日 | Soul/R&Bを歌うための理論
       =====リラックス~Breath=====

前回リラックスする事が最優先であると書いた。一番リラックス出来るのは息を吐く時である。声を出している時は声帯を使って緊張を与えていると言う事、お腹にも力が入って緊張状態である。その緊張を解くのがブレス、つまりお腹の力をぬくと声帯の緊張も解けるのである。どうしても息を吸う事に頭が行てしまいがちだが、実は息を吐く方が重要なのである。と言うのは息を吸う事自体我々人間の生命維持のために本能で吸ってしまう。緊張するとなぜか吐く事を忘れてしまいがちだ。力をぬかないと息が吸えない(次の準備)のだよ。これが自然に出来るようになれば精神的にも肉体的にもリラックスして良い発声、いい歌を歌うための第一歩になるでしょう。

        =====力みの原因=====

ボイストレーナーを長年やっていると声を聞くだけで力んでいるかどうか判断出来る。逆に声を聞かなくても見るだけである程度判ってしまうのだ。
男性に多いのが高音域、レの音あたりから喉を閉めてしまう人が多い。ひどい場合は顎や首に力が入り首が細くなってしまう。音程が上がる度にさらに細くなっていく。★これは首を前に出すとそうなりやすい。☆首の角度は身体とまっすぐにして発声しよう。そしてこういう人は★息が強すぎたり、★舌にかなり力が入っている場合が多い。発声する時、首に筋が入る、喉仏の下が縦に窪む。このような場合は明らかに力んでいます。また腹筋に値からを入れ過ぎると身体全体が緊張して喉にも確実に力みが入るでしょう。

     ===== ”ポジション” を変えない=====

まず前回説明した腹式呼吸の確認から始めよう。そして鏡を見ながら舌を出してみてドミソミドと音程を変えてみよう。楽な音程から始めて半音ずつ上げて行って下さい。もし音程を変える時舌が動くのは余計な動きですよ。あと顎の位置を変えずに音程を変えるようにならなければなりません。舌を動かしたり顎の位置を変えて音程を変える、これを我々の専門用語では”ポジション”を変えないと言う言い方をします。ポジションを変える方法で発声、その癖で歌ったとしたらとてもバランスが悪く、音程もかなり不安定になってしまいます。ましてやMixed Voiceを得ることなど不可能になります。

実際に歌の中では発音する時に顎や舌を動かすことになります。しかし音程を変える時点では動かさないで出来るようにしましょう。

★次回は発音と舌について考えてみよう。


発声の基礎~腹式呼吸とファルセット

2006年05月18日 | Soul/R&Bを歌うための理論
今回は明日のR&B Singerを目指してる君、Gospelを歌っているあなた、カラオケで友人達に一歩リードしたいと思っている皆さんのために、ちょっと偉そうに講義しちゃいますね。そこら辺にころがっている発声本が難しすぎると思う人にはちょっと解りやすいかな?疑問があればお答えします。遠慮なく質問コメントして下さい。

★発声の基本はまずリラックスする事です。余計な動きをせずに楽に音程をコントロール出来るように心がけましょう。 

========== 腹式呼吸 ==========

勘違いしてお腹に力を入れようとして同時に喉にも力が入ってしまっては何の意味もありません。お腹に力を入れるのでは無く、声を出す時に自然に力が入る状態をつくらなければなりません。

まず腹式呼吸とはどんな呼吸でしょう?
ここでは筋肉の動きだの難しい事は一切言いません。まずヒザが直角になるようなイスに座って前かがみになって下さい。そして深呼吸します。体が少し持ち上がるような感覚になりますね?これが腹式呼吸です。前かがみになるとなぜ腹式呼吸になるか?胸が圧迫されるため胸式になりにくいのです。ちなみに寝ているときは腹式です。 それで分かりにくい場合は、もう少し前にかがんでもう一度試して下さい。分かったらその状態で声を出してみましょう。出しやすい音から始めて下さい。普段
よりも遙かに楽に大きな声が出ているはずです。立っても同じような感覚で出来ればOK、出来なければもう一度イスで試して繰り返しやってみて下さい。
それが出来たら今度は立って前かがみしましょう。分かりやすい角度で始めてだんだん身体を起こして行って直立して出来たらOK!
スポーツでも基本的な動きを試合等で実際に自然に出来るように反復練習しますね、これはボイストレーニングも同じ事が言えると思います。けしてあきらめずに反復している間に身体が覚えてくれます。

      ========== 共鳴 ==========

良く体全体で声を出すなんていいますが、あながち外れた表現ではありません。地に足がついていなければ声を出す時踏ん張りがききません。姿勢が悪ければいい声は出にくい。まず声を出そうと考えるのでは無く、自然にお腹から空気を声帯に送り込みその身体に響かせて行かなければいくら頑張ってもお腹は疲れ果て、喉が痛くなってしまうのが関の山です。そして響きとは空間である。我々の身体には響きに欠かせない骨と空間があります。

例えばGuitarで考えてみましょう。Acoustic guitarは木のBodyに大きな空洞があります。Electoric guitarは木のBodyですが空洞はありません(中にはあるものもありますが...)。Ac-gはそれだけで結構大きな音がします。El-gはアンプに繋げて大きな音を得るため、それだけだと声よりも小さく貧弱な音しか出ません。木のBodyが骨、Ac-gの空洞が我々の空間と考えて下さい。
頭蓋骨に囲まれた頭は非常に響くポイントがたくさんあります。鼻の奥には鼻腔と言う空間があります。目に見えないが思ったより広い空間のようです。そしてその鼻腔の下には上顎を挟んで口の中という唯一自分で見てコントロール出来る場所があるではないか!口の外側では無く、中を広く取れる事で響きが得られる事はこれで解りますね?Ac-gのホール(穴)はBodyに比べてかなり小さいから外側ではないのだ。口を開き過ぎると顎に力が入りやすく、響きも逃げてしまう。

大半の人が高音になると力んでしまう癖を持っています。高くなるにつれ声が大きくなり、ピークを過ぎて苦しくなって裏返すしかなくなります。裏返るとボリュームは著しく低下し、いつも悲しい思いをするでしょう。裏声=ファルセットをないがしろにすると音域はかなり狭いものになってしまいます。男性でせいぜい2オクターブ、女性だと1.5オクターブ程度しか出せないのです。ちょっとかじった人は聞いた事があると思いますが、低音域は限界があるが、高音域はかなり広がると言われているのはそんな訳ですね。

======= ファルセット(裏声)の重要性 =======

ファルセット、裏声は音域を広げるためには先ほど行ったように必要不可欠、特にSoul/R&Bを歌うにはMixed Voiceの会得は必須です。Mixed Voiceは裏と表の境目を出来るだけなくすと言う事です。黒人シンガー達はほとんどこれをマスターしていると思われます。我々日本人と違いファルセットで歌ったり、話す時も裏返したりするのである程度自然に身に付くのでしょう。彼らは話す時に口の中が広く取れるので響きやすくなっています。前にも述べた通り普段話す言語の違いです。ファルセットを響かせるには鼻腔、上顎(軟口蓋)、口の中のスペースを生かさなければ、いくら力んでも大きな声は得られません。

まず母音から考えてみよう、”あえいうお”、これを"AEIUO"と発音できる事が重要なのです。何を言いたいか良くわからないでしょう?母音をいかにスムーズに発音を移行出来るか、これは我々日本人にとって一番の難題であります。これが発声の世界で”あいうえお”でなくて”あえいおう”という並びになっているのは本来スムーズに移行出来るようになっているはずです。日本で発案されたものでは無いのでしょう。だから残念ながらほとんどの日本人はスムーズに移行出来ません。

まず口を横に広げないように心がけましょう。鏡を前に練習してみる。特に"ア"、”イ”を発音する時口を横に開かないように気をつけよう。首筋を見て筋が出るようだと力んでいます。音程を変えても首の状態が変わらなければOK!鏡はあなたの先生です。そしてこれは声帯のコントロールにかなり関係がある。

声帯のコントロールについてはここで言葉だけで説明する事は不可能なので、今回はここまでにしておきますね。

発声の癖は人様々、ここでは一般的な事を述べているだけなので、真剣に発声を良くしたいと思えばしっかりしたヴォイストレーナーに基礎を学ぶべきだと思います。

★今後またこのような講義をしたいと思います。これに対し質問や意見、リクエストなどあったらコメント下さい!

英語の発音とGroove

2006年03月24日 | Soul/R&Bを歌うための理論

いつもGospelのクラスで一番問題になるのがこれである。

英語の歌がなぜ格好良く聞こえるか?それは発音と流れの良さがそう聞こえる理由である。よく英語は腹式呼吸でなければ発音出来ないというが、歌うとそれが顕著で明確にわかる。

日本語は母音中心でさらに子音と母音が組み合わされて形成されている。我々はその子、母音を一体化して発音する。それに対し英語は非常に子音が多く、母音を挟んで子音で終わる単語がほとんど。そして子、母音を一体化するのではなく繋げて発音する。たとえばspiritは我々にはスペレットのように聞こえる。rの後のiは日本語のイのような発音はならない。というか、rをきちんと発音するとダブル母音にしなければイとは言えない。imageなどの頭にiがくる場合は日本語のイに近いニュアンスである。つまり日本語と違って前にある子音の影響を受け、聞こえ方が変わるのである。逆に言えば彼らは繋げて発音するのが習慣になっているため、ダブル母音のように母音を分けて発音するのが困難なので日本語を話すとおかしな事になる。日本人には子音を独立して発音する習慣がないため、子音が重なるといきなり発音出来なくなる。

日本人はrやthの発音が出来ない事は良く知れたところだが、実はLの発音も出来ない(厳密に言うとすべてのアプローチが違うが…)。Laは学校の音楽の授業で発声練習などでもやったと思う。非常にスタンダードな発声である。みんなラララララララララーとやったと思う。しかし英語的発想でやるとラと聞こえる前に、舌を上顎にくっつけた『ん』と『う』の間のようなニュアンスがある。実はそれがLの発音である。舌を離した途端ラの音になる。続けてやるとゥラゥラゥラゥラゥラゥラゥラゥラゥラーとなる。天使にラブソング2でドロレス(ウーピーゴールドバーグ)がOh Happy Dayの曲中に発声練習を始めるのを覚えているだろうか?そこではやはり『ゥラゥラ』というニュアンスがあるのだ。つまり母音の位置が音符であるとすればLの位置はその手前になる。日本語と英語ではGroove感が違うのは当然である。

最後に単語ごとの話。英語は単語ごとにアクセントがあり、必ずこんな⇒/\ニュアンスがある。つまりアクセントのところは高く、前後は低いニュアンスである。つまり音程をつける前に発音する時点で高低がある。このアプローチで単語を繋げて行くと単語ごとに円を描いていくニュアンスが生まれる。これが英語が持つグルーヴ感だ。これは日本語を歌う時にも十分応用できるのである。

R&BやGospelを歌いたいと思っている人は、是非これを元に彼らが歌っているニュアンスをもう一度聞き直してみて下さい。解らなければ何度もリピートして来てみて下さい。一番解りやすいのがSの発音、Sの発音をしてからAの発音に移行する。腹が使えなければ上手く出来ません。言ってる意味が少しでも解ってくればしめたものだ!