私はこれからの日本に対して希望をつなぐことが出来ない。このまま行ったら「日本」はなくなってしまうのではないかという感を日増しに深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜け目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るのであろう。それでもいいと思っている人たちと、私は口をきく気にもなれなくなっているのである。
三島由紀夫 1970年7月7日 産経新聞への寄稿
宮崎正弘氏のメールマガジンに上記の文章が取り上げられていた。
言いえて妙、三島氏のいった通りになりつつある。
「富裕な、抜け目のない」
と言う点は違うと思うが。
若いころに陰謀論、つまりユダヤ人やフリーメーソン、イルミナティ等の表に出てこない者たちが実は世界を動かしている、という説にはまって、今も目に見える政治家や弁論家たちの裏で何者かが彼らを動かしている、と思っている。
それが何なのか、誰なのかは分からないが。
陰謀論も論者によって様々な種類があるが、私がはまっていた説では、陰謀家達は世界を支配するために次のような絵を描いているらしい。
まずは、先進国の経済を大きく落とし、発展途上国の経済を少し上げることで、世界を低いレベルで標準化する。
ISOとかSDGSとか脱炭素とかがまさにそれ。
標準化した世界で食糧危機を起こす(衣食住のうち食を絶つことが世界支配のキモ)。
これはこれから起こる事だろう。
家畜の疫病で豚や鶏を大量殺処分した、というニュースが毎年のように報じられるが、疫病だけにもっと大規模にそういったことが発生することもありえるだろう。
陰謀家たちは、食料をコントロールすることで世界を、溺れる者は藁にも縋る、状態にして支配する、というのだ。
結構当たっていると思う。
三島氏は陰謀論など知らないか、知ってても気にしていなかったのではないかと思うが、我が国の行く末を実に鋭く洞察していたのだ。