白雲去来

蜷川正大の日々是口実

正に労作。『俳優と戦争と活字と』。

2021-10-26 12:57:53 | 日記

10月15日(金)晴れ。

朝食は抜いて、早めの昼食。メニューは昨夜の残りのマグロを「ズケ」にしたものと、お弁当の残りの牛丼。夜は、成城石井の小籠包、焼売に焼きビーフン。お供は「黒霧島」。酔狂亭にて独酌。

夕方から歯医者。偶然に中学と高校の同級生と一緒になりランドマークタワーの中のスタバで一時間ほどお茶。月に一度の食事会の仲間の一人が脳梗塞で入院していることを知り、とても驚いた。幸いに大したことがなく来週には退院するとのことで安堵する。私よりも一回り以上年下なのに、早く良くなって貰いたいものだ。

「労作」と言う言葉がある。意味は、「骨を折って働くこと」と、「 苦心して作り上げた作品」と言う意味があり、例えば「10年を費やした労作」と言ったように使われる。最近読んだ本で、その「労作」を実感した本がある。濱田研吾さんと言う方の書いた『俳優と戦争と活字と』(ちくま文庫)だ。60人以上の俳優の戦争体験を活字によって描く。本書では、俳優の自伝、エッセー、対談や追悼本などの活字の山から戦争をめぐるエピソードを丹念に拾い、紹介している」(産経の書評より)

こういった方の努力がともすれば埋もれ、忘れられてしまう人たちを甦らせることにもなり、その道の研究の貴重な資料となる。演劇や役者を志す人たちはもとより、今を生きている人たちに、是非先人の歩んだ道を知ってもらいたいと、素直に思った。頭が下がり、襟を正すのには良い一冊である。映画を見ても出演している役者さんに、そんな過去があったのかと、また違った形で楽しめる。ちなみに著者の濱田さんは戦後の生まれで、当然戦争体験はない。そこが凄い。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする