白雲去来

蜷川正大の日々是口実

独房の茣蓙にも 風よ 花びらよ

2018-03-27 14:36:00 | 日記
三月二十四(土)晴れ。

野村先生の「春の句」に、独房の茣蓙にも 風よ 花びらよ。というものがある。この句を読むと、随分昔に座った東京拘置所の独房を思い出す。季節はもう少し進んだ五月の半ば、ぼんやりと子供のことなどを思い出していると、タンポポの胞子が風に乗って窓から入ってきた。まるでタンポポの落下傘に乗って子供が会いに来たような気がした。三階の、こんな高い所まで良く飛んできたものと両手で受け止めた。

そろそろ桜が満開となる。その昔、横浜の三溪園で野村先生をお招きして花見をしたことがある。その時の写真がアルバムにあるはずだ。花は桜木 人は武士 散るべき時に 散らざれば いかでか人に 惜しまれん。この歳になって、花の盛りはとうに過ぎてしまったが、先に逝った同志や先人を偲んで、桜を愛でてみたいと思っている。

機関誌『燃えよ祖国』の二三七号の発送を全て終えた。思うことあって、私の編集後記「折々雑感」を八頁も書かせて頂いた。野村先生の「226」の映画評や社友の連載など、是非ご一読頂きたい。※見本誌(千円)をお送り致します。ご連絡下さい。

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