271828の滑り台Log

271828は自然対数の底に由来。時々ギリシャ・ブラジル♪

柚子マーマレード(透明感)

2013-12-18 12:26:23 | 博物
11月も末になって、車で走ると柚子が色付いているのが目に入ります。今年は家内の実家の柚子が不作なので、実家のお隣の柚子を摘ませて頂いて柚子マーマレードの材料を確保する事が出来ました。昨年より少しでも完成度を上げたいと思って、バークレーのJune Taylorさんの動画を観直しました。


目標とするのはこの透明感ですね。2009年発行の「暮らしの手帖」8-9月号の記事で見たJune Taylorさんのスリーフルーツマーマレード(メイヤーレモン、ピンクグレープフルーツ、ブラッドオレンジ)の作り方を読み返し、『ジャム』(小清水正美、農文協、2004年初版)の「夏みかんマーマレード」をじっくり読みました。同書の口絵にあるマーマレードも透明感が素晴らしい。

同書102ページの夏みかんマーマレードの作り方を柚子に応用したいと思ったのです。肝は透明なペクチン液の作り方にあるらしい。以下、作り方の概要。

材料:柚子約1kg(22~23個)、グラニュー糖
1、道具の用意、包丁を砥石で研ぎ上げる(重要!)
2、柚子を水で洗い、布巾で汚れと水をふき取る
3、柚子を1/2にカット(赤道に沿って)
4、ガラス製のレモンしぼり器で果汁を絞る
5、袋(じょうのう膜)をスプーンで取り外し、4倍量の湯で湯がく(10分×3回繰り返す)
  湯には柚子の果汁(クエン酸)を加えペクチンが溶け易くする
  この工程は苦味成分(ナリンギン)を減らすために需要

6、袋を更に30分煮る。これをキッチンペーパーを濾紙として使い、ペクチン液を得る
7、1/2カットした果皮を更に1/2カットし、包丁で1~1.5mmに刻む(忍耐!)
8、刻んだ果皮を4倍量の湯で湯がく(10分×2回繰り返す)
9、茹で上がった果皮、ペクチン液、果汁、グラニュー糖(約1kg)を加えて煮る。
10、砂糖は3回に分けて加える
11、粘度の調整は残しておいた果汁を加えて調整する
12、煮上がったマーマレードは蒸気殺菌した瓶に充填→殺菌・脱気で完成

苦味成分の除去については「マーマレード作製中のナリンギン量の変化について」が大変参考になりいました。これまでの経験から夏みかんほどきっちり抜いていませんので、若干の苦味は「大人の味」として少し残っています。自己採点で味は合格、透明感は80点です。内果皮(アルベド:albedo 羅 白)が悪さしています。しかし外果皮(フラベド;flavedo 羅 黄)からアルベドを完全に分離するのは出来そうにありません。

さて、柚子の果皮を細かく刻むのは大変疲れますので、この作業をやり終えた自分へのご褒美として柚子湯につかることにしています。果皮を湯がいた汁を捨てずに湯船に入れるだけです。数個の柚子を刻んで手ぬぐいで作った袋に入れるより効くような気がします。

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