
今週の火曜日(5/18)、何気なく観ていたTV東京の「仰天チャレンジ! 一流アスリート夢の大実験スペシャル」が大変面白かった。スーパーボール(Bouncy Ball)は大変良く弾むのでとても優れたおもちゃで、昨年の9月にこれを重ねたAstro Blaster Ballsについて記事を書いたことがあります。
この番組ではまず子供がスーパーボールで遊ぶ様子を撮影して、視聴者にこのボールが大変良く弾むことを印象付けます。さらにゴルフボールとほぼ同じ直径のスーパーボールを同時に床に落とし、ゴルフボールより高く上がることを高速度撮影を使って確認します。反発弾性率という指標で見れば明らかにスーパーボール>ゴルフボールであることが分かります。それで実験!
「ゴルフボールとスーパーボール どっちが飛ぶか!?」
【出演者】宅島美香、櫻井有希、藤本麻子(プロゴルファー)
プロゴルファーがスーパーボールを打つとどれだけ飛ぶのか大実験!

3人の中で一番の飛ばし屋の藤本麻子さんはゴルフボールをドライバーで打って、200ヤードを越しました。しかしスーパーボールをドライバーで叩いても100ヤードとちょっとでした。(詳しい数字を失念。メモしとけば良かった!)打った本人は「ボールに芯が無かった」と表現していましたが、このことは高速度撮影を見ると良く分かります。ゴルフボールを打った瞬間、ボールは1/5ほど潰れてから飛んでいきます。一方のスーパーボールは殆ど円盤に見えるほど扁平になり、その直後、進行方向に伸びて細長いレモンのように変形し、伸び縮みしながら飛んでいきました。(録画しとけば良かった!)
ゴルファーの中には高速度撮影の出来るカシオのEX-F1を持っている人もいるはず、きっと動画もYouTubeにあるでしょう。
しかしこのカメラで撮影出来る1200fpsではまだ力不足です。ボールの変形が良くわかりません。フォトロンという専門メーカーのサイトに「ゴルフスウィング、インパクト映像の正体」というページがあります。こちらは30,000fps、一桁違います。ボールが縮む様子が見て取れます。インパクトの時間は0.5msec(5/1万 秒)です。
この番組に刺激されて私もスーパーボールで遊びたくなって、前橋の中心街にあるおもちゃ屋に足を運びましたが、お取り寄せだそうです。ようやく見つけたのが百円ショップの「ダイソー」です。直径3cmが2個、2cmが8個が一袋に入って税込み105円です。当然中国製です。

以前から気になっていたゴルフボールとスーパーボールの材質はこの本で分かりました。現在最も多く使われているツーピースのゴルフボールのコアは反発弾性の優れた「高シスポリブタジエン(BR)」です。これをアイオノマーでくるんで成型しています。シス-トランス異性体 (cis-trans isomer) についても調べることが出来ました。
スーパーボールは天然ゴム(イソプレン)でも作られますが、カラフルなスーパーボールも高シスポリブタジエン(BR)です。そしてゴムの物性を左右する架橋剤には硫黄の替わりに有機過酸化剤が使われています。だから透明なボールも存在します。
ネット上ではスーパーボールの材質を誤って「塩化ビニール」とする情報があります。これも「ゴムにつての迷信」の一つでしょう。
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この番組ではまず子供がスーパーボールで遊ぶ様子を撮影して、視聴者にこのボールが大変良く弾むことを印象付けます。さらにゴルフボールとほぼ同じ直径のスーパーボールを同時に床に落とし、ゴルフボールより高く上がることを高速度撮影を使って確認します。反発弾性率という指標で見れば明らかにスーパーボール>ゴルフボールであることが分かります。それで実験!
「ゴルフボールとスーパーボール どっちが飛ぶか!?」
【出演者】宅島美香、櫻井有希、藤本麻子(プロゴルファー)
プロゴルファーがスーパーボールを打つとどれだけ飛ぶのか大実験!

3人の中で一番の飛ばし屋の藤本麻子さんはゴルフボールをドライバーで打って、200ヤードを越しました。しかしスーパーボールをドライバーで叩いても100ヤードとちょっとでした。(詳しい数字を失念。メモしとけば良かった!)打った本人は「ボールに芯が無かった」と表現していましたが、このことは高速度撮影を見ると良く分かります。ゴルフボールを打った瞬間、ボールは1/5ほど潰れてから飛んでいきます。一方のスーパーボールは殆ど円盤に見えるほど扁平になり、その直後、進行方向に伸びて細長いレモンのように変形し、伸び縮みしながら飛んでいきました。(録画しとけば良かった!)
ゴルファーの中には高速度撮影の出来るカシオのEX-F1を持っている人もいるはず、きっと動画もYouTubeにあるでしょう。
しかしこのカメラで撮影出来る1200fpsではまだ力不足です。ボールの変形が良くわかりません。フォトロンという専門メーカーのサイトに「ゴルフスウィング、インパクト映像の正体」というページがあります。こちらは30,000fps、一桁違います。ボールが縮む様子が見て取れます。インパクトの時間は0.5msec(5/1万 秒)です。
この番組に刺激されて私もスーパーボールで遊びたくなって、前橋の中心街にあるおもちゃ屋に足を運びましたが、お取り寄せだそうです。ようやく見つけたのが百円ショップの「ダイソー」です。直径3cmが2個、2cmが8個が一袋に入って税込み105円です。当然中国製です。

以前から気になっていたゴルフボールとスーパーボールの材質はこの本で分かりました。現在最も多く使われているツーピースのゴルフボールのコアは反発弾性の優れた「高シスポリブタジエン(BR)」です。これをアイオノマーでくるんで成型しています。シス-トランス異性体 (cis-trans isomer) についても調べることが出来ました。
スーパーボールは天然ゴム(イソプレン)でも作られますが、カラフルなスーパーボールも高シスポリブタジエン(BR)です。そしてゴムの物性を左右する架橋剤には硫黄の替わりに有機過酸化剤が使われています。だから透明なボールも存在します。
ネット上ではスーパーボールの材質を誤って「塩化ビニール」とする情報があります。これも「ゴムにつての迷信」の一つでしょう。
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ラテックス(イソプレン)と食酢でスーパーボールを作る実験は化学Ⅱの教科書にも出ており、やったことがあります。ブタジエンを使った方が、透明度が出るのですね。PVA糊とホウ砂でスライムを作る実験と同様、文化祭などでよくやってますよ。
私が高校生の頃の旧課程の化学ではゴムの取り扱いはありませんでした。今の高校生が羨ましい。生ゴムをゴムにする加硫操作は実験室的にどうするのか興味があります。
さて天然のラテックスはゴムの木だけでなくキク科のタンポポやセイタカアワダチソウにも含まれているそうです。記憶が薄れたので再調査してみます。