幸せの深呼吸

幸せは自分の中にある。
幸せは自分が決める。

ツイートから9月30日の1 先天的に1型IFNに対する自己抗体を有する人はCOVID-19が重症化しやすい&慶応大、京都大の共同グループが重症化遺伝子の特定にむけて解析開始 他

2020-09-30 | 医療、健康

甘草の過剰摂取の話。
こむら返りに頻用される「芍薬甘草湯」は、あくまで頓服。
なのに1日3回、1ヶ月分で出されたりもして…。めまい顔
その場合、尿不利からの高血圧、心臓トラブルもおきる可能性があるのでご注意を。
「芍薬甘草湯」自体は、とっても良い薬なんですけれど…。

「芍薬甘草湯」の構成生薬は、甘草と芍薬の2つだけ。
よくお菓子やお醤油に入っているのは「甘草」で、甘草の根やストロンです。
そして「芍薬」は根です。

「芍薬」は苦平。
鎮痛、鎮痙、収斂、緩和等の作用があります。

本日の全国の感染数・推移
神奈川59人、大阪51人、千葉40人、愛知28人
埼玉25人、兵庫20人、沖縄19人、北海道16人
9月29日 新たに確認された感染者数(NHKまとめ)
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/data/

●日本の状況
→東京都の推移
東京都 新型コロナ 新たに212人の感染確認
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200929/k10012639721000.html

都内で新たに212人が新型コロナウイルスに感染
都の基準で集計した29日時点の重症の患者は28日より3人減って23人
126人はこれまでのところ感染経路が分かっていない
感染が確認された1人が死亡した

1) 先天的に1型IFNに対する自己抗体を有する人は、COVID-19が重症化しやすい
2) ビタミンDレベルがCOVID-19の予後と関連?
3) 慶応大、京都大の共同グループが重症化遺伝子の特定にむけて解析開始
4) 米国CDC、レッドフィールド所長が「終息には程遠い」と

●先天的に1型IFNに対する自己抗体を有する人は、COVID-19が重症化しやすい
→1型IFNに対する自己抗体が健康成人の0.3%(4/1227)で見られるようです。
一方で重症COVID-19症例の10.2%(101/987)で見られたという報告。
in vitroで自己抗体陽性の患者血清がIFN-α2による感染阻止効果を阻害しています。

これは回復期血漿投与が場合によっては予後を悪化させる可能性があることを示唆している点でも重要かと。
重症COVID-19で自己抗体が見られた例はほとんどが男性だったようなので、これが重症化の一つの要因に過ぎないことは確かです。
ただし、重症化には初期免疫応答における1型IFNが重要な役割を果たしている、という仮説の傍証になっている気がします。
Auto-antibodies against type I IFNs in patients with life-threatening COVID-19

・SARS-CoV-2感染症は臨床経過の個体差が非常に大きい。
・今回、987例の超重症例(life-threatening)の少なくとも101例で、増悪時にIFN-ω(13例)、13種類のIFN-α(13例)、あるいはその両者(52例)に対する中和抗体(自己抗体)を有していたことを報告する。

・一部の患者では他の3種の1型IFNに対する自己抗体を有していた。これらの自己抗体はin vitroにおけるそれぞれのSARS-CoV-2感染阻止効果をブロックした。
・自己抗体は無症状または軽症のCOVID-19の663例では認められず、一方で健康な1227人中の4人で認められた。

・自己抗体を有した患者の年齢は25-87歳で、95人(101人中)が男性だった。
・先天的エラーによる1型IFNに対する自己応答性B細胞の存在が、重症COVID-19症例の女性の少なくとも2.6%、男性の12.5%が関連している可能性がある
・IFN-α2とFN-ωに対する自己抗体
 重症COVID-19例で高頻度かつ高力価で認められています。

・IFN-α2の作用は中和抗体でブロックされる
 縦軸がIFN-α2シグナルによるSTAT-1リン酸化率、横軸が抗IFN-α2力価を示します。
 自己抗体の力価が高くなると、IFN-α2の作用が完全に中和されています。

・IFN-α2抗体は13種類のサブタイプをすべて中和する。
 IFN-α1, -α2, -α4, -α5, -α6, -α7, -α8, -α10, -α13, -α14, -α16, -α17, -α21の計13種のようです。
 22例を検討していますが、抗IFN-ωも有しています。
 一方で、IFN-β、κ、εを持つ例は少ないようです

・IFN-α2の感染阻止効果が重症患者の血漿でブロックされる
 SARS-CoV-2をHuh7.5細胞に感染させる系はIFN-α2の添加で完全に阻止されます。
 左が12時間、右が24時間後の感染率。
 重症患者由来の血漿は濃度依存性にIFN-α2の効果を阻害し、感染細胞率が増加しています。

・抗IFN-α/ω抗体保有率の性別および年齢別の違い
 先天性のエラーであるにも関わらず、重症例では男女差および年齢差が存在しています。
 ハイリスクほど初期免疫応答の重症化阻止への重要度が高くなることを示唆している?

●ビタミンDレベルがCOVID-19の予後と関連?
→論文が出されたようです。
PLoS ONEですので質はそれほど高くはないのでしょう。
原著は未確認です。
40歳以上の場合、ビタミンD欠乏の有無で死亡率が51.5%も異なっていたと。
https://forbesjapan.com/articles/detail/37271
新型コロナ死亡リスク、米国人は血中ビタミンD濃度と深く関連か

→ビタミンDの呼吸器ウイルス性疾患の予防効果はメタ解析で有用性が示されています。
LancetにもビタミンDの有効性に関するRCTをすべきだというコメントが8/3に出ていました。
Vitamin D for COVID-19: a case to answer?
https://www.thelancet.com/journals/landia/article/PIIS2213-8587(20)30268-0/fulltext

●慶応大、京都大の共同グループが重症化遺伝子の特定にむけて解析開始
→すでに解析に必要な検体は1300人分集まっているようです。
まずは600人分のゲノム解析に着手。
重症度によりゲノムに違いがあるかを調べる。
来月上旬にも最初の研究成果を公表すると。
https://sankei.com/life/news/200929/lif2009290027-n1.html

米国CDC、レッドフィールド所長が「終息には程遠い」と。
ホワイトハウスのコロナ対策チームに加わったアトラス医師の発言が「すべて間違って」おり、大統領に誤った情報を提供していると懸念を表明。
結局、米国内でも「専門家」vs 「専門家」の構図がその根底にはありそうです。
CDC所長「コロナ終息程遠い」、トランプ大統領と見解相違
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/reuters/world/reuters-20200928065?fm=topics


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