まんまるログ

融通性か?和・洋・中・無国籍・ジャンクとなんでも食べる胃袋と脳みそ。

三婆…智恵のカーテン

2016年04月04日 | 日記
  

Kばあ様 Oばあ様 Aばあ様は似ている。
野菜も米も漬物も売れる。
パワーがあるしいきいきと元気。
「スーパー戦隊婆スリートップ」である。
こんな 甲斐性のある婆様になりたい。
密かに憧れてもいる。

(三人が作るかき餅は美味である)(ふんわりとおいしい)

「わてのかき餅は他とは違う」「ねぇさん …水と捏ね手がちごうぞいね」「この色は自然食品の色やさかいね」
お互いが譲らない。

三人寄れば文殊の知恵ともいうが、三人旅の一人乞食ともいう。
実力が拮抗しているだけに…いや なかなか。

それぞれの味があるとは言え、三人三様に美味いし旨い。
さらに巧い…妙手である。
甲乙の問題ではなくそれぞれの智恵と技が実を結んでいるのだ。

しかしお互いが譲らない。
私が 私が 一番 一番…口をついて言い張る言葉とは違う別の声音を感じる。
枯れた味のかき餅とは、一味も二味も違う老女の気合い。

平均年齢88歳…尊敬してやまぬ大先輩をなだめる役回りは厄介だ。
戦争を経験して 子供を育て上げ 夫につかえ畑に田んぼ…自分の身ひとつ 勘一つで漬物、味噌、餅‥を大切に作り上げる。
この世代は強靭だ。

自分そのものに実力がなく 智恵もなく 些細な事で動揺し 怒りをあらわす私の姿とは違う。

「今年は水のあつ(圧)がよわてねぇ」「豆餅のまめがばらけて いいがにならんぞいね」
お互いが譲らない。
艶のある色鮮やかなかき餅は、智恵のカーテン。
自分そのもので生きてきた質実の…かき餅のカーテン。

雑色や騒音が消えていく。

何年も作り続けている歴史。
作る事も大変だけど、維持していく体力を思うと婆様たちの本質が見えてくる。
「もっと薄板にせんと味がこわいわいね」「噛んだ時に芯が残るがはだめやわぁ」
お互いが譲らない。

切磋琢磨と言う事かもしれない。

ひたすら味見に徹することにする。

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太陽の当たる場所

2016年04月03日 | 日記


我が家の桜はやっと二分咲きだが…田んぼを挟んで川を挟んで…枝垂桜が満開に咲いている。

銀河系の所属する恒星。
太陽。
銀河系の中心から2万8000光年離れた所から光を放つ。
2万8000光年とは…書いているだけでリアリティーを感じることがない年月。

我が家は陽当たりが悪い。

向かい側は本家筋で主筋で(ペントハウス)我が家は分家(湿地帯)である。

100年以上前に建った家だが…その建ち場所が村の歴史を具現化している。

太陽のあたる場所がある
そこはみんなの希望があるところ
そこは僕のちっぽけな…
落ち着かない心を急がせるんだ

今年は裏山の竹を間引きして 伸び放題の椿の枝も 杉の木も枝打ちして…陽当たりの良い家に…
竹ボーキ片手に裏山へ…

長くて孤独な川のように
僕は夢に向かって走っている
前へ 前へと
太陽のあたる場所がある
僕の命が尽きてしまう前に
太陽のあたる場所を見つけなくては
くたびれた問題だらけの地球のように
生まれてからずっと転がり続ける
先へ 先へと
そこには太陽のあたる場所がある
誰もの希望があるところなんだ
僕のちっぽけな落ち着かない心を
急がせる
太陽のあたる場所は必ずあるんだ
僕の命が尽きてしまうまでに
その場所を見つけ出したいんだ

札幌ナンバーの車がやってきた。
お客様と話しながら…笑ったり、膝を叩いたり…お土産の味見をしたり…

ご縁があって…寄っていただいて 人生は出会いの海。
いまだに…自分の場所をみつけられない私だけれど 湿ったこの場所も天国になる。

竹ボーキは裏山の 腐った杉葉の残骸に埋もれている。
S・ワンダーの歌を聴きながら…怠慢な自分への反省が少し。
努力ができない。
食欲だけで生きている。

それでも… 満足。
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