相対性理論で知られる物理学者アルバート・アインシュタイン(1879~1955年)が1922年11月に講演のため来日し、
東京の帝国ホテルに滞在した際、日本人の配達人にチップ代わりに渡した直筆メモ2枚が24日、エルサレムで競売にかけられ、計180万㌦(約2億円)で落札された。
エルサレムの競売商ウィナーズによると、156万㌦(約1億7700万円)で落札された1枚、帝国ホテルの便箋(縦21㌢、横13㌢)にドイツ語で、「静かで質素な生活は、不安に襲われながら成功を追及するよりも多くの喜びをもたらす」と書かれている。
24万㌦(約2700万円)で落札されたもう1枚は、「意志あるところに道は開ける」と記されている。
AFP通信によると、メモは、ドイツのハンブルクに住む配達人の親戚が出品。
アインシュタインは来日直前、ノーベル物理学賞の授賞を知らされたばかりで、
配達人にメモを渡す際、「もしあなたが幸運なら、このメモ書きはチップよりずっと価値が高くなる」と話したという。
10月25日読売新聞夕刊