1963年6月16日、史上初の女性宇宙飛行士が宇宙へ飛び立った。ソ連(当時)のワレンチナ・テレシコワその人だ。彼女が宇宙へ辿り着いてから地球に呼びかけた第一声は、「わたしはカモメ」というものだった。この詩的な響きに胸を打たれた人もいるかも知れないが、実はこれはあらかじめ用意された台詞だったそうだ。「カモメ(ロシア語で「チャイカ」)」というのが、テレシコワに与えられた個人識別用のコールサインであり、事務的な応答として「ヤー・チャイカ(こちらカモメ)」という言葉を発したにすぎない。
この言葉が広く報じられたのは、ロシアの戯曲作家チェーホフの作品『かもめ』の中で登場人物のニーナが言う「私はカモメ(ヤー・チャイカ)」と同じだったからだと言われている。本来の意図と違うとはいえ、このロマンチックな言葉は世界中に、もちろん日本にも広まり、当時の流行語になったのだった。
テレシコワ(中央)
当時のソ連書記長フルシチョフ(右)ガガーリン(左端)
教科書も間違っていた 歴史常識のウソ
人物にまつわるウソ 「世界編」
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