中国から渡って来たという、首と胴体の切り離された存在。
お化け屋敷で定番のろくろ首とは、仕事にあぶれた遊女たちの悲しい現実の反映か。
お化け屋敷で定番のろくろ首とは、仕事にあぶれた遊女たちの悲しい現実の反映か。
★首がとれるタイプもいる定番妖怪の正体とは?
ろくろ首は、首が異様に長く伸びる妖怪だが、原形は「飛頭蛮」という妖怪だ。
ただし、飛頭蛮は首と胴体が完全に分離して人を襲う。
一方、日本で定番のろくろ首は、夜中に首がにょろにょろと伸びて、
行灯の油をペロリと舐めるというもの。
ただし、飛頭蛮は首と胴体が完全に分離して人を襲う。
一方、日本で定番のろくろ首は、夜中に首がにょろにょろと伸びて、
行灯の油をペロリと舐めるというもの。
「ろくろ」とは、井戸の水を汲み上げる滑車と縄の装置のことで、
首の伸縮をろくろに例えたのだ。
ろくろ首の話は全国に広まっているが、基本的には首が伸びて人を驚かせるだけで、
襲ったり食べたりといった凶悪なことはしていない。
女性が多いが、男性タイプも存在しており、ろくろ首とは首の長くなる奇病とも考えられた。
吉野の山中にはろくろ首だらけの村があるという話もある。
一説には、吉原の遊女が、客がつかずに行灯を消費することを「遊女の油なめ」
と言ったといい、絵に描かれるろくろ首が遊女の姿なのは、この為だという。
江戸・東京 魔界地図帖
江戸の闇に潜む幽霊と妖怪 妖怪編
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