Mayumiの日々綴る暮らしと歴史の話

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弁財天 庶民に愛された、七福神の二代目紅一点

2018-05-09 04:10:39 | Weblog

「豊穣を守護する水辺の天女」
 日本で最も有名な天女と謂えるのが、七福神の一人でもある弁財天だろう。その姿は、多くの天女像と同様、唐代の衣服に身を包み、琵琶や数珠を手にしているのが一般的だが、稀に一面八臂で武器などを手にした姿のものもある。
彼女は外見どおり、音楽をはじめとした技芸を司るとされ、
更には財産を守る天部とも謂われる。その為「弁才天」と記されていたものが「弁財天」と書かれる様になった。弁天、或いは妙音天と呼ばれることもある。
また、彼女の原形である古代インド神話のサラスヴァティーは。河川の女神であり、水利は農業と密接な関係があったことから、豊穣の守護者とも見なされた。ともあれ、実に御利益の多い天女である。
インド神話でのサラスヴァティーは、仏教での梵天ことブラフマーに因って生み出されたが、そのブラフマー自身が、彼女のあまりの美しさに惹かれ、彼女にしつこく迫って、遂にその妻にしたと謂われている。
さて、元々は河を守る水の女神だけに、日本でも弁天様のお堂は水辺に造られることが多い。弁天様の祀られた池や河でデートをすると、弁天様に嫉妬されると云う俗説がよくあるが、ブラフマーの妻となってからのサラスヴァティーも、嫉妬深かったそうだ。
余談ながら、フランス語の「海」と云う語(la mer)は女性名詞である。
ゾロアスター教のハルワタートなど、水の神、精霊とされるものには、弁財天と同じく女性が多い。これは、海や大河などの水辺が、「生命の母」と云う、古代からのイメージを反映しているのだろう。

               

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