街を歩いていると、空を見ることが少なくなる。ついつい地下道を使ってしまう。
この頃の日差しは強いので、それをよけようとする。
雨の時も、傘をさすのが面倒なので、地下に潜り込む。
地下道は、雨風が防げて空調も効いているから歩きやすい。
たまに気が向くと地上を歩く。車が多いので、信号ばかり見ている。
ふと上を見上げた時に「あっ、空だ」と思うくらいで、全くゆとりがない。
久々に意識した空、どんどん細くなっていく。タワーマンションとやらも増えている。
閉所恐怖症の場合、こういうのは大丈夫なのだろうか。
広々とした場所に出ると深呼吸をしたくなるのは、ストレスと関わりがあるのだろうか。
慣れるということとは違う何かが、どこかへの回帰を望んでいるような気もする。
回帰したい環境とはどんなものだろう。気持ちがどうなったら納得するのだろう。
細い空を見ながら、街を歩きながら、行き先のない思考がぐるぐる・・・
思考の行き先だけは細くならないでくれー。せめてぐるぐるは大きなスパンで。