自然のシャワーを浴びながら:パート2

定年後の主人と晴歩雨読の日々。同じタイトルのニフティのブログ の続きです。

上高地~岳沢へ

2019-08-30 | 登山ハイキング
涸沢ビールから始まったワンゲル同期(4回生)の夏山だが、今年は5年振りに上高地へやってきた。
去年は立山・雄山で一昨年は那須岳から三本槍、今年は4人で岳沢へ。
バスタ新宿を朝出発し、途中諏訪湖SAに立ち寄り、大正池や上高地帝国ホテル前を通過して、12時過ぎには上高地に到着。
バスの中から最初に見えた梓川と穂高連峰。
上高地バスターミナル近くの森の中でまずはランチタイム。
暑い東京を離れ、諏訪湖サービスエリアで買ったお弁当を気温24度という涼しさの中で。
しかし河童橋に来たら多くの観光客が……。
でも清流梓川も穂高連峰の雄大さも、大学2年の夏合宿で下山してきた時の感動そのまま。
ただやたらと人(外国人観光客も)が増えていたこと以外は……。
河童橋から上流に向かって穂高連峰を眺め、下流方向の焼岳を眺めながら河童橋を歩いた。
河童橋を渡って林の中の遊歩道を右手に梓川を眺めながら。    
しばらく歩いた先に、岳沢への登山口(1520m)はあった。
私たちも観光客気分で記念写真を撮ったりしてたが、ここからは観光客気分は捨てていざ出発。
登山口から岳沢小屋までは10までの番号を書いた標識があり、岳沢小屋まで4キロの道のりを10の案内板からスタート。
だいたい1区間10から15分で、最初の内は苔むした森の中で、あたかも北八つに似た雰囲気だったが……。     
やがて7番の風穴まで来たら天然クーラーのようで、涼しい風がしばし心地よかった。
道すがら高山植物のゴゼンタチバナの赤い実や
シソの葉によく似た薄紫色の花や
アキノキリンソウが脇に咲く山道を歩いたが、結構上から降りて来る人とすれ違った。
6番の見晴らし台からは穂高の岸壁と、下方には緩やかに流れる梓川と上高地帝国ホテルの赤い屋根が見えた。
中間地点の5番まで来てほっと一息。
西穂高の展望所4番からはまだ西穂高が見えていたし、お天気が崩れそうには見えなかった。
2番は胸突8丁の名の通り斜度がきつくなったが、大石ゴロゴロの歩きにくい道をみんな1歩1歩進んだ。
歩いていた左手に石や岩が沢のようになっているのが樹林帯から見え隠れしていたが、ちょっと見は白かったので雪渓かと思うほどだった。
トリカブトの花や
標高が高くなると、下では実になっていたゴゼンタチバナの花がまだ咲いていた。
最後の案内板1番の小屋見峠まで来たら、岳沢小屋の赤いトタン屋根が見えた。
それから枯れた沢を赤い布の付いた竹竿を目安にしながらトラバース。
この沢には水が1滴も流れていない、完全に枯れた沢だった。
この沢が一晩で急変するとは渡った時には思いもしなかったわけだが……。
そして標高差650mを登り詰めて岳沢小屋(2170m)に到着。
だいたい3時間半ほどかかったわけだが、到着してしばらくしたら雨になった。
小屋のスタッフの人が「明日は連泊かもな」と言ってたが、私たちは冗談だと思って聞き流していた。
小屋前のテラスで涸沢ビールの時のように、雄大な眺望を眺めながら岳沢ビールを飲みたかったけど。
まだ小屋からは霞沢岳や遠く乗鞍岳が見えていた。
小屋の裏手の前穂高方面もまだ見えていた。
真夏日が続く盛夏にひんやりとしたすがすがしい空気の中で、眺めるアルプスの圧巻。
雪崩で流されて平成22年に新しく建てられた小屋の一番奥の部屋を私たち4人だけで使えた。
お天気がよければ岳沢の万年雪が見られ、お花畑にもなっている天狗沢に行く予定だったけれど残念。
5時半の夕食時には風雨が強まってきた。
前穂高から遅れて到着した夫婦が、鎖場で落ちた男性を間近で見て……と興奮気味に話してくれた。
確かに岳沢小屋のスタッフブログにはこの事が記されていた。
風雨は嵐のようになり、窓やトタン屋根には雨が叩きつけている音が、風の音もゴーゴーしていた。
これが一晩中続き、去年立山の一の越山荘での一夜もこんな風だったと思いだしたり。
でもまさか能天気の私たちは翌日に沢が渡れない状態にまでなるとは、想像だにしていなかった。


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