G's HOME日記

群馬の田舎から情報発信!

群馬県内の有効求人倍率

2007-05-30 22:31:00 | 群馬Today
 群馬労働局の発表によると、4月の求人倍率は1.68倍で、14年8ヶ月ぶりに1.6倍台まで回復し、倍率は全国第2位で、増加は7ヶ月連続になった。
 
 しかし、内訳を見ると、正社員のみの有効求人倍率は0.74倍で全体の半分以下である。これは、「群馬県では大手家電量販店など卸売・小売業からの契約社員やパートの求人規模が大きいことが背景」にあるとのこと。

 正規社員と非正規社員との格差が指摘され、その是正策が求められる中、社会の実態として、非正規社員の需要が大きいことが改めて数値として示された。

 今日の日経新聞の「やさしい経済学」で、慶應義塾大学の清家教授が非正規労働者に関する考察を述べられています。
 「パートタイマーなどの非正規労働者が1990年代半ば以降大幅に増えている。この背景としては、~コスト削減圧力や規制緩和などが指摘される。~IT化の進展などに伴い、企業にとって外注などに委ねやすい仕事の範囲が拡大したことも大きい。」
 「長期の雇用を予定していないパートタイマーや契約社員を増やしているというのも、それだけ企業の費用負担で訓練を行う労働者の比率が小さくなっている」ということ。
 このことは、「個々の企業にとっては合理的でも、社会全体にとっては深刻な問題である。」なぜなら、「これからの人口減少社会で経済成長を維持しようとすれば、非正規労働者も含め労働者の1人ひとりの生産能力を高めることが不可欠になるからだ。」
 ということは、企業が人的資本投資をしない以上、個人は自己防衛のため、自己負担でどこの企業でも通じる一般的生産能力向上のための投資をする必要が生じてくる。
 しかし、そもそも労働条件の厳しいフリーターなどに投資費用を負担させることは酷である。「そこで、個人に代わり、社会全体が人的資本投資の費用を負担する枠組みが必要となる。」 

採用する企業側が非正規社員を強く希望する以上、個人(労働者側)からすると、組織に頼らないで生きていけるよう、自己防衛策を講じる必要があります。すなわち個人の価値を高めることです。しかし、これは非正規社員に限らず、いつ使い捨てされるか分からない正規社員にも共通することではないでしょうか。

 昨日のNHKテレビの「プロフェッショナル」という番組の中で、「星野リゾート」の社長が、「企業の主役は社員である。社員が楽しくなくてどうして良い仕事ができるのか」というような趣旨の発言をしていました。 企業のリーダーとして、生産性向上のためには、人材の有効な活用が重要であると認識しているようでした。

 最後は企業が「人的資本投資」をどのように考えるかがポイントになります。


最新の画像もっと見る