![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/05/82cfb9a76c36b793d919b920232fba2a.jpg)
40数年ぶりに蔵王山を歩いて来た。古い写真が残っているが、自分でどこをどう歩いたか記憶がない。そこでもう一度歩いておこうというのが動機だった。
出かけたのは6月22日で、この日は関東や北陸が梅雨入りしたものの、東北は晴れていて絶好の登山日和となった。
初めに蔵王山について簡単におさらいしておこう。蔵王山(蔵王連峰)は東北地方の中央部を南北に連ねる奥羽山脈の中にあり、深田久弥氏が選んだ日本百名山の一つである。主峰の熊野岳は標高1841mの活火山だが、山容はなだらかで威厳は感じられない(写真上)。むしろエメラルドグリーンの水をたたえた火山湖の御釜が、蔵王連峰のシンボルとなっている。40数年前に御釜の脇を歩いた写真が残っている。しかし今は危険なため立入りできないようだ。
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一方蔵王山自体へのアクセスは容易だ。宮城・山形の両県をまたぐ県道12号(蔵王エコーライン)と有料道路の蔵王ハイラインを使えば、標高1720mにあるレストハウスまで車で行くことができる。レストハウスから刈田岳(標高1758m)は目と鼻の先だ。刈田岳から熊野岳へは緩やかな登山道を1時間ほど歩けばよい。恐らく日本百名山の中で、もっとも登りやすい山の一つではなかろうか。
今回は蔵王エコーラインの刈田峠(標高1598m)駐車場から歩き出した。登りは早朝で運転開始前の登山リフトに沿って歩き、下山はほぼ平行して敷かれている登山道を歩いた。
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本記事ではshuの花日記らしく、見かけた花を中心に記事をまとめてみた。
1.刈田峠駐車場で観た花(標高1590m付近)
名前が分からないキク科の植物。花径が4~5cmの大型の花をつけていた。蔵王エコーライン沿道にたくさん観られた。
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ハクサンチドリ(白山千鳥、Dactylorhiza aristata、ラン科ハクサンチドリ属の多年草)。駐車場付近にたくさん観られた。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/77/102b84a935ec113b281b3dd2f559d7d9.jpg)
ノビネチドリ(延根千鳥、Neolindleya camtschatica、ラン科ノビネチドリ属の多年草)。ハクサンチドリに比べて数は少なかった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/fd/8ef3f868be5265e33c9575bda9803447.jpg)
アブラナ科の植物だが、名前が分からなかった。(山歩きさんからヤマガラシを示唆いただきました。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/de/88b9efe634e15f3d632b68b194be4011.jpg)
ナナカマド(七竈、Sorbus commixta、バラ科の落葉小高木または高木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/7b/191eaff37ee3e5ded0c285528341f48b.jpg)
2.刈田峠駐車場~刈田岳で観た花(標高1600~1700m)
ツマトリソウ(褄取草、Trientalis europaea 、サクラソウ科ツマトリソウ属の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/04/45/05ededce5656880002feeec350f3e18a.jpg)
マイヅルソウ(舞鶴草、Maianthemum dilatatum、キジカクシ科スズラン亜科マイヅルソウ属の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/fa/85a1a1c001d0a05d91e084e487846778.jpg)
ミヤマオダマキ(深山苧環、Aquilegia flabellata var. pumila、キンポウゲ科オダマキ属の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/b6/a4655e0fe3403b2192f470063f4cb41f.jpg)
ハクサンチドリ(白山千鳥、Dactylorhiza aristata、ラン科ハクサンチドリ属の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5c/13/50a99fdd81da09c1c83797a745291381.jpg)
ウラジロヨウラク(裏白瓔珞、Rhododendron multiflorum、ツツジ科ツツジ属の落葉低木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/98/58b7546a92994f8b511b09533bdf5d03.jpg)
タニウツギ(谷空木、Weigela hortensis、スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4c/62/5ee76d67a67190728459da60058bc645.jpg)
ナナカマド(七竈、Sorbus commixta、バラ科の落葉小高木または高木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/75/69/190362d759942a91224ab6d570d5aa03.jpg)
イワカガミ(岩鏡、Schizocodon soldanelloides、イワウメ科イワカガミ属の常緑の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/b0/e1d8a4ad97671c100ce3f8a025d52e39.jpg)
(左)刈田岳から御釜と熊野岳を眺める。(右)刈田岳山頂付近で観た鳥。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/f3/50d21d6ee532d6a30f007a828ddd5b9c.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4e/34/2f6692ce5e0d82ef70364e354e0daa78.jpg)
3.馬の背~熊野岳周辺で観た花
マルバシモツケ(丸葉下野、Spiraea betulifolia、バラ科シモツケ属の落葉低木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/b9/82616755437dde45817fb0ea75d210f1.jpg)
ウラジロヨウラク(裏白瓔珞、Rhododendron multiflorum、ツツジ科ツツジ属の落葉低木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/41/e581357e69166870ef46411d60422f10.jpg)
イワオトギリ(岩弟切、Hypericum kamtschaticum var. hondoense、オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0a/8a/794df097dd5ce8944fe61fa55fbe4bab.jpg)
オノエラン(尾上蘭、Galearis fauriei 、ラン科カモメラン属の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/85/6a56383cc77ff7237b6803f750d58a97.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/09/bc/facc4e4e82aeb9690bc349c2a63e74ba.jpg)
イワカガミ(岩鏡、Schizocodon soldanelloides、イワウメ科イワカガミ属の常緑の多年草)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/7c/2cd6d3d6e2faef53893f644fe5fe506a.jpg)
アオノツガザクラ(青の栂桜、Phyllodoce aleutica、ツツジ科ツガザクラ属の常緑小低木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/45/65a1ed276f7fa29ba66dd56e9af595d0.jpg)
ミネズオウ(峰蘇芳、、ツツジ科ミネズオウ属の常緑小低木)。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/16/67057a7e0afe517e9f475173c4cf6b34.jpg)
コマクサ(駒草、Dicentra peregrina、ケシ科ケマンソウ亜科コマクサ属の多年草)。
ロバの耳コースの熊野岳避難小屋から馬の背にかけて、多く観られた。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/32/89/28677c3d236e792e98acbe45455f8338.jpg)
(左)幅広い馬の背。(右)熊野岳山頂。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/b4/418725c028964c57f84a1fbc1abec6f7.jpg)
4.蔵王エコーライン沿線(標高1000~1500m)で観た花
タニウツギ(谷空木、Weigela hortensis、スイカズラ科タニウツギ属の落葉低木)。
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アズマギク(東菊、Erigeron thunbergii 、キク科ムカシヨモギ属の多年草)。
本州の中部以北の山地の草原に分布する。茎の高さは20〜30cm程度で、群生する。花期は4〜6月。
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オニアザミ(鬼薊、Cirsium borealinipponense、キク科アザミ属の多年草)。
北陸から東北にかけての日本海側の山地の草原に見られる。茎の高さは1m程であり、葉は深く裂け、縁にあるとげは鋭い。花期は6-9月で、下向きに数個の花をつける。花(頭状花序)は筒状花のみで構成されており、花の色は紫色である。
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![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/94/beda32ac0aafff6568e190f9baf96129.jpg)
ハナニガナ(花苦菜、Ixeris dentata var. albiflora f. amplifolia、キク科ニガナ属の多年草)。ニガナの品種。
日本全国に分布する。茎の高さは40~70cmほどになり、茎葉は茎を抱く。茎の上部で枝分かれし、多数の頭花をつける。花期は5〜7月。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/55/4d/774db5e4fadb1ce0b35fa0c486f0415d.jpg)
サルナシ(猿梨、Actinidia arguta、マタタビ科マタタビ属のつる性落葉樹)かもしれない。
サルナシは日本では北海道、本州、四国、九州に分布するが、北海道や東北地方に多い。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/79/996605278f85b6f83bb4d67b271dc2ea.jpg)
撮影:2024/06/22