ヒューマンエラーによる事故が発生する原因を検討し防止法を論じた本。
第４章のヒューマンエラーに気づかせる１５の方法、第６章のヒューマンエラーの例を示してその防止策を考えさせる２８問が、読みどころだと思います。
待たされその先が見えないときについて「反応の遅い機械に対して苛立った客は、再度操作し直す→でたらめなボタンを押す→強制終了を試みる→機械をたたく→電源を抜くなどと、次第に短絡的で破壊的な行動に訴えるようになります」（１５７ページ）、「パソコンを使っていると、いつまでたっても『○○中』のままだったり、所要時間の予想がまったくのデタラメだったりすることは珍しくありません。これが積み重なると、ユーザは情報フィードバックを信用しなくなり、暴力的行動を起こしやすくなります」（１５８ページ）というのは、まったくそのとおり！と頷きながら読んでしまいました。客をなだめるためには客に何らかの情報フィードバックを与える必要があるとか、パソコンの場合はハードディスクのアクセス動作音の方が頼りになるとかいう話が、ここで著者が言いたいことではありますが。
ＡＴＭでは、客がカードや通帳を取り忘れて帰ることを防止するため機種による違いはあっても「現金が最後に出ることは共通しています」（１１１ページ）とされています。しかし、私の事務所に近いみずほ銀行神田支店のＡＴＭでカードと通帳を入れて現金引出をすると、カード、現金、通帳の順に出てきます。もちろんそれぞれにアナウンスがあり通帳を取り忘れると警告音が出ますが、現金が最後、にはなっていないようです。
ＦＡＸは「ある種のヒューマンエラー防止の効果をもっている」ので、好まれ滅びなかったとされています（１４３～１４４ページ）。ＦＡＸを現役で使い続けている身には、ちょっとホッとする記述です。もっとも、民間の一般業種ではＦＡＸが衰退してもＦＡＸが必須の数少ない裁判・弁護士業界も、これから数年のうちには電子メール提出（ＭＩＮＴＳ）が義務化されてＦＡＸは顧みられなくなる見込みではありますが。
中田亨 ＤＯＪＩＮ文庫 ２０２３年４月３０日発行（単行本：選書は２００７年３月）
第４章のヒューマンエラーに気づかせる１５の方法、第６章のヒューマンエラーの例を示してその防止策を考えさせる２８問が、読みどころだと思います。
待たされその先が見えないときについて「反応の遅い機械に対して苛立った客は、再度操作し直す→でたらめなボタンを押す→強制終了を試みる→機械をたたく→電源を抜くなどと、次第に短絡的で破壊的な行動に訴えるようになります」（１５７ページ）、「パソコンを使っていると、いつまでたっても『○○中』のままだったり、所要時間の予想がまったくのデタラメだったりすることは珍しくありません。これが積み重なると、ユーザは情報フィードバックを信用しなくなり、暴力的行動を起こしやすくなります」（１５８ページ）というのは、まったくそのとおり！と頷きながら読んでしまいました。客をなだめるためには客に何らかの情報フィードバックを与える必要があるとか、パソコンの場合はハードディスクのアクセス動作音の方が頼りになるとかいう話が、ここで著者が言いたいことではありますが。
ＡＴＭでは、客がカードや通帳を取り忘れて帰ることを防止するため機種による違いはあっても「現金が最後に出ることは共通しています」（１１１ページ）とされています。しかし、私の事務所に近いみずほ銀行神田支店のＡＴＭでカードと通帳を入れて現金引出をすると、カード、現金、通帳の順に出てきます。もちろんそれぞれにアナウンスがあり通帳を取り忘れると警告音が出ますが、現金が最後、にはなっていないようです。
ＦＡＸは「ある種のヒューマンエラー防止の効果をもっている」ので、好まれ滅びなかったとされています（１４３～１４４ページ）。ＦＡＸを現役で使い続けている身には、ちょっとホッとする記述です。もっとも、民間の一般業種ではＦＡＸが衰退してもＦＡＸが必須の数少ない裁判・弁護士業界も、これから数年のうちには電子メール提出（ＭＩＮＴＳ）が義務化されてＦＡＸは顧みられなくなる見込みではありますが。
中田亨 ＤＯＪＩＮ文庫 ２０２３年４月３０日発行（単行本：選書は２００７年３月）
購入派だとばっかり(^^ゞ しかし世の中便利になり過ぎてとある弁護士さんたちの若き日ころの16 年位まえの霊感商法被害相談の動画をみてて、当時はパネルが手書きなんです。電話相談を受けている弁護士さんたちもノートに相談内容をペンで書き込む、、いまでは考えられない時代の古典的な(^^ゞ、Faxも無くなる時代が来ようとはもうそうなると、時代についていくのがなんか不安でもあり。
コメントありがとうございます。
１６年くらい前の霊感商法被害相談の動画があるんですね。その頃は私はもう霊感商法被害弁連の仕事はしていなかったので映っていませんが。
でも…例えば第二東京弁護士会市民窓口という、要するに二弁の弁護士への苦情電話の応対を、元副会長とか元委員会委員長らが数十人交代でさせられているのですが、電話を受け付けながら、紙に鉛筆でメモしながらやってますよ。今でも。