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大英博物館展 グリーンフィールド・パピルス

2012-09-30 21:40:53 | 美術館 博物館

             エジプト展第三章 世界最長「死者の書」グリーンフィールド・パピルスは
             全長37m、100以上の章を含んでいる。

             エジプトの葬送文章の中でももっとも丁寧に記され、美しい挿絵を
             伴ったもののひとつである。
             現在の名前は、以前の所有者だったハーバード・バンズ・グリーンフィールド
             夫妻に由来している。

   

            

            今回のエジプト展で37mの全章が展示されます、解説の村冶先生が会場の
            六本木ヒルズ森タワー52階のギャラリーでは見やすく展示されていますから
            ゆっくり楽しんでくださいと言われていました。

            テーベを中心に上エジプトを支配していたアメン大司祭パネジェム二世の娘
            ネシタネベトイシェルウの「死者の書」です。

 

            

               第1章の冥界の王オシリス神を礼拝している場面、ここから死者の
               冥界の旅が始まるのです。

            

                  左上の葬送行列の様子 ミイラとなって墓に運ばれる

 

                   

                  真実を意味するヒエログリフの形をした台座に置かれた
                  玉座に座るラー・ホルアクティ神は、2本の角と円盤が
                  ついたアテフ冠を被り、手にアンクを持っている。

                  前にはトキの頭をしたトト神が立っている。 トト神の頭上には
                  三日月と満月の円盤が載っており、重いかつらを被っていると
                  思われる。 頭上には「トトよ、知恵の神よ」と記されている。

            

             

            口開けの儀式を経て、行く手を邪魔するヘビやワニを撃退「審判」となります。
            オリシス神の前で、死者の心臓が天秤にかけられる、反対側には真理の
            女神アマトの小像。(冥界の旅路のクライマックスシーン)

 

                 


               死者が生前、正しい行いをしていたかどうかの判決が下る場面が
               描かれる。
               ネシタネベトイシェルウの心臓が計量されている。 アヌビス神が
               釣り合うかどうかを監督しトキの頭をしたトト神が判決結果を記録
               している。
               釣り合わなければ、天秤の下にいる、頭はワニ、体はライオン、
               下半身はカバの姿をした怪物アメミトによって心臓を食べられて
               しまうのだ。
               これが人々が最も恐れた「第二の死」である。
               (グリーンフィールド・パピルスでは審判の場面が二回登場する)

 

            

           イシス女神とネフティス女神がそれぞれ真実の象徴である羽を頭に載せ
           右手にパピルスの杖、左手に生命の象徴アンクを持っている。

           柱の上にトト神を表すヒヒが座っている。左の皿にはネシタネベトイシェルウの
           心臓反対側の皿にはアマト女神の小像が置かれ、アヌビス神は天秤が
           釣り合うかどうかを監督する。

           左には自分の心臓を計量されるのを見守るネシタネベトイシェルウ、後ろに
           怪物アメミトが、死者の心臓を狙っている。

           天秤の近くには4頭のヒヒが守護する炎の湖が描かれている、これはこの章の
           挿図で、第二の死を余儀なくされた者の運命を暗示している。

            

                イアルの野

     

            審判により再生・復活を果たした死者は、冥界の楽園であるイアルの野に
            住むことを許される。 雌牛をつかって畑を耕し収穫を祝うなど、前世と
            同じ肥沃な土地で永遠の命を享受した。

            場面は下から上へと展開する。 楽園にたどり着いたネシタネベトイシェルウ
            が2頭の雄牛と畑を耕し、刈り取りをする場面が描かれている。

            裕福の象徴であるベヌウ鳥を礼拝し、祈りを捧げているが、その後ろに
            大麦と小麦を前に座る姿が描かれている。

            上段では、本人と彼女のカーがネコ、ヘビ、雄牛の頭をした神に向かって
            礼拝をしている。
            続いて供物台を載せた船を漕いだ後、ハヤブサの頭をしたホルス神のもとで
            ミイラ姿の女神を礼拝している。

 

          

           二手に分かれて3柱の神々が船を引っ張っている。右にはたっぷりとした
           衣服をまとったネシタベトイシェルウが、船の中にいる太陽神を礼拝している。
           彼女の前に置かれた供物台とワインを神に捧げようとしている。
           受け入れられれば、彼女は船に乗り込んで、神と共に旅をすると思われる。

 

              

           階段上の玉座に腰掛けるオシリス神。祝祭用の衣服を着てかつらを被った
           ネシタネベトイシェルウが聖なる住処に入ろうと歩みを進めている。

 

                

                 ネシタネベトイシェルウがオリシス神と向き合っている、
                 オリシス神は真実を表すアマトのヒエログリフの形をした
                 台座に立っている。
                 いまやネシタネベトイシェルウは冥界の旅路を終えて、
                 オシリス神の隠れ家で対面している。
                 左のネシタベトイシェルウは、聖杯とロータスの花とともに
                 立ち、大広間の入り口に向かって礼拝している。そこには
                 42柱の陪審員が並んでいるのだ。

 

 

    ヘリオポリスの天と地の始まりを描いた場面は、<グリーンフェイールド・パピルス>の
    最大の特徴ともいえる場面。

    つま先と指の先を大地につけ、曲線を描くように中央に大きく描かれているのは
    女神ヌウトで、つま先は東、指先は西を指しているとされる。

    足元には大地の神ゲブが横たわる。 大気の神シュウと湿気の神テフヌウトから生まれた
    2柱の神々は、初めは互いに重なっていたが、父シュウ神の嫉妬を買い、引き離される
    ことになった。

    ヌウト女神の下で両手を左右に挙げているのがシュウ神である。
    これによって天は上に、大地は下に、その間に大気が存在するようになったとされる。

    この場面を礼拝するかのように、トキやヒヒ、ネズミやヒツジの頭をした神々が周りを
    囲んでいる。
    右下に描かれた黒髪の女性がネシタベトイシェルウで、その左には彼女のバーも
    描かれている。

 

              第四章 「死者の書」をめぐる研究

            「死者の書」は19世紀のエジプト学者が命名したもので、実際には
            「日のもとに出現すること(の呪文)「ペレト・エム・ヘルウ」と呼ばれていた。
            古代エジプトでは「死者の書」だけでなく「洞窟の書」や「冥界の書」などの
            数多くの葬送文書が存在している。

 

           

            第21,22王朝では地位の高い故人の埋葬には「死者の書」だけでなく
            「冥界の書」からの抜粋を記したもう1本のパピルスがしばしば納められた。
            「毎回の書」の中でも最も古く、重要な「アムドュアト書」の簡略版が
            記されている。

            「アムドュアト書」は西の地平線に沈んでから夜明けの東の地平線に
            再び現れるまでの地下を進む太陽の夜の旅を物語っている。

 

           

                「死者の書」   (冥界の洞窟)

              死者の書の中に含まれているが、実は関連性がない。
              この章は冥界に数多く存在する洞窟とその住人である神々を記載した
              ものである。

                      

                   このパピルスの所有者の名前は、黄色の顔料で丁寧に
                   覆われており、その正体は謎であった。
                   赤外線技術のよって隠された文字が明らかとなった。

                   何故名前が消されていたかは不明、パピルスの代金が
                   未払いで、パピルスを製作した職人が他の者に売ろうと
                   名前を消したのかもしれない。

 

                       

                          死者の書を記す書記長

                   古代エジプトにおいて、識字階級は特権的なエリートであった。
                   書記の地位は誰もが認める望むべき職であり、肉体労働を免れた
                   快適な生活を意味した。

                   書記は足を組んで床に座り腰布を膝の上にしっかり張って、
                   即席の机にしている。
                   その上で左手でパピルスの巻物を開き、右手は葦のペンか筆を
                   持っているかのように置かれている。

 

 

                    

                  古代エジプトでは、人は死後に冥界の旅を経て来世で復活すると
                  考えられていました。 「死者の書」とはさまざまな試練が待つ
                  旅路で死者に守護の力を与える呪文集、未来へのガイドブック
                  です。
                  その多くは美しい文字や挿絵で彩られたパピルスの巻物として
                  死者に捧げられました。

                  「大気や水を得る」「ヘビを追い払う」「神の怒りを取り除く」など
                  現在までに確認されている呪文の数は約200に及びます。

                  

                  
                  大河ナイルのほとりで神々の加護を受けながら日々安全に
                  暮らすことが古代エジプト人の切なる願いでした。
                  
                  

         

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