奈良・東大寺の大仏にちなむ寺宝をはじめ、仏像や工芸品などを集めた特別展が
上野公園の東京国立博物館で開かれている。
12日金曜日は18時から平成館前庭でイベントがあるようで、出かけてみました。
気持ちよい秋晴れの夕方でした
開催は平成館
「奈良の大仏さま」で親しまれる東大寺廬舎那仏(るしゃなぶつ)
東大寺は聖武天皇と光明皇后が夭逝した皇子の菩提を弔うた山房に始まり、
やがて聖武天皇の発願により廬舎那仏が造立され、国家的な仏教信仰の
中心になりました
「八角燈籠」(奈良時代8世紀)寺外初公開のこの燈籠は4,6m、見上げる高さなのです。
大仏殿は2度の兵火によって焼けたが大仏殿前に立つこの燈籠が被災を免れ、創建当時のまま
残ったのは、東大寺の奇跡の一つと言われます。
創建当時は金色に輝いていたそうで、火袋の4体の楽器を奏でる菩薩像の優美な姿に見とれました。
「誕生釈迦仏立像及び灌仏盤」
4月8日に行われる灌仏会のご本尊、像高10㎝前後の像が多い古代の誕生仏の中にあって
仏高47㎝と群を抜いた大きさです。
仏教系の女子中高校を卒業した私にはこの像がいちばん親しみがあります。
お釈迦様が生まれてすぐ7歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言われたときの姿を
表現しているこの像が学校でも4月8日には花見堂に安置され、甘茶をかけたのです。
現在でも灌仏会(花祭り)には近くの不動尊に行き、甘茶をかけています。
とても愛らしい仏様でした。
足もとにある「灌仏盤」(甘茶の受け皿)にはよく見ると沢山の動物や植物が
描かれています。
おしどり、蝶、鳥に乗る仙人、花、2羽の、麒麟、獅子に乗る人等々
中国風意匠を取り入れて日本で製作されたものだそうです。
「はなだのる」(大仏との縁を結ぶ紐) 正倉院宝物
鮮やかな青色の紐は743年に聖武天皇が大仏造立を命じてから9年、752年の
開眼供養会(かいげんくようえ)の際、その大仏に瞳を描き入れた筆に結びつけられたもの。
長く伸ばしたこの紐に多くの参列者が手を添え大仏との縁を結んだのです。
その紐が1200年もの時を超えて現存している事が驚異でした、しかも美しい藍染めなのです。
「伎楽面 酔胡従」(ぎがくめん すいこじゅう)
開眼供養会の厳かな読経の後は一転、音楽であふれかえった、国際色豊かな
歌や舞が奉納された、その一つ伎楽で使われた仮面のうち10面が展示されている。
これは酒に酔った胡人、すなわちペルシャ人の王、酔胡王に使える従者。
長い鼻と大きな耳が異邦人であることを強調している、酒に酔った赤ら顔で
ゆるんだ口元には笑み。
なんともインパクトのある面でありました。
天平文化の国際色は、「墨絵仏像」にもうかがえる。
麻布に描かれた菩薩像の三面宝冠には三日月の飾りもペルシャの影響を受けている。
「五劫思惟阿弥陀如来座像」(ごこうしいあみだにょらいざぞう)
このふっくらした可愛いお顔の阿弥陀さまとは初対面でした。
「五劫」という果てしない長い時間を瞑想されたお姿の仏様。
劫とは長い時間を表す言葉、大きな岩に3年に一度天女が舞い降り、袖で岩を払い
その岩がすり減るときまでを指す、それが5回くり返されると五劫という気が遠くなるような
時間を考え続けた姿はアフロヘアーのようになりましたと言う解説に思わず笑ってしまった。
アフロヘアーと共に汚れを知らぬ幼児のようなお顔に親しみを感じました。
余談ですが、落語の「寿限無」にでてくる「ごこうのすり切れ、、、」この五劫なのです。
大仏さまの右手 実物大レプリカ
大仏さまの右手は「施無畏印」と言い{苦しみから救いますよ}という意味
左手は「与願印」と言い{願いを叶えますよ}という意味だそうです。
平成館の表に出ると「なら瑠璃会」が始まっていました
幻想的な美しさでした そして三日月の競演です
燈籠に照らされた道を歩けたのです
本館はこんなライトアップになっていました、夜の博物館は初めてでした
本館もこの日は8時まで開いていました
「天平の至宝」を楽しんだ後にゆったり雰囲気に浸れた幸せな夜でした。
今年の奈良は平城遷都1300年、残りひと月半、奈良に行きたいという思いが募りました。
上野公園の東京国立博物館で開かれている。
12日金曜日は18時から平成館前庭でイベントがあるようで、出かけてみました。
気持ちよい秋晴れの夕方でした
開催は平成館
「奈良の大仏さま」で親しまれる東大寺廬舎那仏(るしゃなぶつ)
東大寺は聖武天皇と光明皇后が夭逝した皇子の菩提を弔うた山房に始まり、
やがて聖武天皇の発願により廬舎那仏が造立され、国家的な仏教信仰の
中心になりました
「八角燈籠」(奈良時代8世紀)寺外初公開のこの燈籠は4,6m、見上げる高さなのです。
大仏殿は2度の兵火によって焼けたが大仏殿前に立つこの燈籠が被災を免れ、創建当時のまま
残ったのは、東大寺の奇跡の一つと言われます。
創建当時は金色に輝いていたそうで、火袋の4体の楽器を奏でる菩薩像の優美な姿に見とれました。
「誕生釈迦仏立像及び灌仏盤」
4月8日に行われる灌仏会のご本尊、像高10㎝前後の像が多い古代の誕生仏の中にあって
仏高47㎝と群を抜いた大きさです。
仏教系の女子中高校を卒業した私にはこの像がいちばん親しみがあります。
お釈迦様が生まれてすぐ7歩歩いて「天上天下唯我独尊」と言われたときの姿を
表現しているこの像が学校でも4月8日には花見堂に安置され、甘茶をかけたのです。
現在でも灌仏会(花祭り)には近くの不動尊に行き、甘茶をかけています。
とても愛らしい仏様でした。
足もとにある「灌仏盤」(甘茶の受け皿)にはよく見ると沢山の動物や植物が
描かれています。
おしどり、蝶、鳥に乗る仙人、花、2羽の、麒麟、獅子に乗る人等々
中国風意匠を取り入れて日本で製作されたものだそうです。
「はなだのる」(大仏との縁を結ぶ紐) 正倉院宝物
鮮やかな青色の紐は743年に聖武天皇が大仏造立を命じてから9年、752年の
開眼供養会(かいげんくようえ)の際、その大仏に瞳を描き入れた筆に結びつけられたもの。
長く伸ばしたこの紐に多くの参列者が手を添え大仏との縁を結んだのです。
その紐が1200年もの時を超えて現存している事が驚異でした、しかも美しい藍染めなのです。
「伎楽面 酔胡従」(ぎがくめん すいこじゅう)
開眼供養会の厳かな読経の後は一転、音楽であふれかえった、国際色豊かな
歌や舞が奉納された、その一つ伎楽で使われた仮面のうち10面が展示されている。
これは酒に酔った胡人、すなわちペルシャ人の王、酔胡王に使える従者。
長い鼻と大きな耳が異邦人であることを強調している、酒に酔った赤ら顔で
ゆるんだ口元には笑み。
なんともインパクトのある面でありました。
天平文化の国際色は、「墨絵仏像」にもうかがえる。
麻布に描かれた菩薩像の三面宝冠には三日月の飾りもペルシャの影響を受けている。
「五劫思惟阿弥陀如来座像」(ごこうしいあみだにょらいざぞう)
このふっくらした可愛いお顔の阿弥陀さまとは初対面でした。
「五劫」という果てしない長い時間を瞑想されたお姿の仏様。
劫とは長い時間を表す言葉、大きな岩に3年に一度天女が舞い降り、袖で岩を払い
その岩がすり減るときまでを指す、それが5回くり返されると五劫という気が遠くなるような
時間を考え続けた姿はアフロヘアーのようになりましたと言う解説に思わず笑ってしまった。
アフロヘアーと共に汚れを知らぬ幼児のようなお顔に親しみを感じました。
余談ですが、落語の「寿限無」にでてくる「ごこうのすり切れ、、、」この五劫なのです。
大仏さまの右手 実物大レプリカ
大仏さまの右手は「施無畏印」と言い{苦しみから救いますよ}という意味
左手は「与願印」と言い{願いを叶えますよ}という意味だそうです。
平成館の表に出ると「なら瑠璃会」が始まっていました
幻想的な美しさでした そして三日月の競演です
燈籠に照らされた道を歩けたのです
本館はこんなライトアップになっていました、夜の博物館は初めてでした
本館もこの日は8時まで開いていました
「天平の至宝」を楽しんだ後にゆったり雰囲気に浸れた幸せな夜でした。
今年の奈良は平城遷都1300年、残りひと月半、奈良に行きたいという思いが募りました。