カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

幻のお宝、バーンズ・コレクション

2008-09-28 20:38:24 | 旅行:東海岸主要都市周遊
8月27日(水)ホテル内のカフェにて朝食サービス(無料)を利用。
セルフサービスのバフェ形式で、オムレツなどの温菜類はありませんでしたが、
トーストやワッフルを自分で焼いて熱々をいただくと、充分満足できましたよ。
このワッフル、実は裏を返すと
リバティベルの図柄になってるんです!
(食べてる途中に気付いたので写真が無い

オリジナルの焼き型ですね。
すごい~

さて、今日はフィラデルフィア郊外を訪ねます。
そもそもフィラデルフィアに来た目的は、歴史公園よりも今日の行き先の方がメイン。
8時過ぎにホテルをチェックアウトし、フリーウェイで一気に中心街を離れます。
PA-1に下りて、
しばらくは街中を走ります。
路面電車と並行して走ってて気付いた。辺りは一目でそうと判る低所得者層の居住区。
道を歩く人や、小学校の壁のイラストはみなアフリカ系の顔立ち。
路肩の駐車車輌や道を走る車はやや古びて、日本車なんてまず無い。
そんなことを思いながら走っていると、路面電車の線路が途切れた。終点です。
すると、通りをはさんだ向こう側は、全く違う風景が広がっている。
綺麗に刈りそろえられた並木道、瀟洒な一軒家が立ち並び、停まっているのは高級車。
アメリカって、こういう所がホントにはっきりしてるんですよね。
所得によって居住区が明らかに異なっている。郊外ほど金持ちが住んでいる。。。
(“公共交通機関を利用する=(低所得で)自家用車が買えない”ってことなんです)
ロスで暮らしていてこの構図はだいぶ判ってきたつもりですが、やはり驚かされます。

事前に用意しておいたマップに従って目的地を目指す。
閑静な住宅街が続き、看板もなく、本当にこの道でいいのか不安になりかけた頃、
突然ひときわ広大な敷地のお屋敷が姿を現した。
ここが我々の目的地、バーンズ財団The Barnes Foundationです。
貴族の館にでも入っていくかのような入り口。

1872年生まれのA.C.バーンズは、新薬の特許で巨万の富を得たアメリカの大富豪で、
絵画に造詣が深かった彼は、その莫大な財力を元に当時の近代美術、
特に初期のフランス現代美術と後期印象派の作品を収集しました。
ルノアール、セザンヌ、マチス、ピカソ、ルソー、モディリアニ、モネ、マネ、ドガ、
ゴッホ、ルソー、そしてスーラなどなど・・・その数は2500点を超えると言います。
これらのコレクションを管理するために設立されたのがバーンズ財団です。
シュールレアリスムの大家デ・キリコの手による
アルバート.C.バーンズ氏の肖像画。

バーンズは“金に飽かせた”コレクターではなく、
自身でも美術評論を書くほどに博識でした。
彼の絵画収集は、単なる鑑賞のためではなく、
教育が主目的だったのだそうです。




© The Barnes Foundation

20世紀の個人のコレクションとしては屈指と言われるバーンズ・コレクションは、
同時に“幻のコレクション”と言われています。

というのも、バーンズ氏がこれらのコレクションを公開したところ、
当時の保守的な美術評論家たちは、これを評価するどころか、酷評したのです。
「廃品同然」とまで言われ、激怒したバーンズは以後一切公開をやめてしまいました。
更には「一点たりとも貸出、複製、売却することを禁ずる。
また館内に陳列された作品の位置を変えることも禁ずる。」と遺言したのでした。
氏の死後16年間、州裁判所がこの遺言を一部破棄する命令を下すまではこれが厳守され、
財団の生徒以外はギャラリーに足を踏み入れることもできなかったのです。
現在でも開館日や入場人数に厳しい制限があります。

そんなバーンズ・コレクションが唯一海外で公開されたのは、なんと日本なのです!
1994年、バーンズ美術館の改装時に、国立西洋美術館で80点の絵画が展示されました。
門外不出のコレクションの、最初で最後の(?)展覧会ということで、
110万人が来場、入場できない人が出るほどだったとか。
印象派にはあまり興味のない私でも聞いたことがあったし、ダンナは観に行ったそうです。

現在では書籍やDVDも出版され、コレクションを目にする機会は増えましたが、
やはり生で見たい!というダンナの強い希望で(私も見てみたかったし)、
今回、財団を来訪することとなったのでした。

ゲートでまず一人一人名前を聞かれ、予約者リストに名前があるのを確認されます。
守衛さんが無線で予約者の到着を内部に連絡し、初めて門をくぐることができる。
広々とした前を抜けると、木立の向こうに建物が見えてきました。
二階建ての建物は思ったより凝った造りではなく、美術館らしい建物。

奥にある駐車場前で再度氏名の確認、その後ようやく駐車場に車を停める。
予約時間までしばし待った後、定刻になってはじめて建物の中へ案内されます。
まずは地下に行って手荷物をロッカーに預ける。手ぶら状態での鑑賞します。
館内は撮影禁止。以後の館内の写真は、おみやげの絵葉書からの転写です。

最初の部屋(というかホール)に入ると、目の前の壁一面にマティスの『ダンス』
壁に飾られているのではなく、直接描かれています。
独特の色彩と躍動感のある人物たちが、目に飛び込んでくるようです。




© The Barnes Foundation

右の壁にスーラの大作『ポーズする女たちModels』
背景に同じくスーラの『グランドジャット島の日曜日の午後』が描かれている。

その下にはセザンヌ
『カード遊びをする人たちCard Players』

左右にもセザンヌの作品



© The Barnes Foundation

マティスと向かい合う壁には一面、ルノアールの作品が展示されていました。
ここバーンズ・コレクションは、世界屈指のルノアールの作品を有する美術館でして、
こちらの壁に展示されている絵は全てルノアールでした。
あまりの多さに正直有り難味が薄れるほど。。。?

この美術館の特徴は、その展示方法にあります。
壁面中央に大きな絵を配し、その両脇に大きさや作者の同じ作品を左右対称に並べる。
色調やテーマも極力、そろえられています。
これが、バーンズ氏が“変わり者”“偏屈”といわれた所以でもあります。
10以上ある展示室の全て、四方向の壁がそれぞれびっしりと絵で埋め尽くされている。





© The Barnes Foundation

コレクションの量はもとより、その幅の広さに驚かされます。
特定の画家の特定の時期の作品に偏ることなく、初期の作品から晩年まで網羅している。
印象派の作品以外にも、ルネサンス期の宗教画、アメリカや中国の絵画も押さえている。
更に、家具類、エジプトやギリシャ、アフリカの美術品等々、コレクションは多岐に渡る。
これらを個人が収集したのかと思うと、気が遠くなりそう。。。

しかし一方で、あまりに展示方法にこだわったため、無理が生じているようにも感じました。
宗教画が並べられている同じ壁に、娼婦達をモデルにした作品があったり、
モディリアニやマネの作品の脇に、アフリカの彫刻が置かれていたり、
隣り合った部屋に展示されている作品の時代の流れが分断されていたり、
ウチらは美術の専門家じゃありませんが、それだけに雑多な印象、見ていてやや混乱する。
正直「この展示方法では評論家に酷評されるかもね~」というのが感想でした。

そうは言っても、これだけの質と量の作品たちを一度に鑑賞できるのは贅沢極まりない。
入館後は見学の時間制限がないので、午前中一杯かけて各部屋をじっくり見れたし、
私もダンナも、それぞれに好きな画家の観たことのない作品を見つけてご満悦でした。
事前予約とかそのための旅程調整とか周辺地図の用意とか、いろいろ面倒だったけれど、
頑張って来てよかった!!と思いました。
バーンズ財団
The Barnes Foundation


300 N.Latch's Lane,
Merion, PA19066

※ホームページ→こちら

さあ、これでフィラデルフィアに思い残す事はもう無い。
いよいよ最終目的に、ニューヨークに向かいます!

合衆国誕生の地、フィラデルフィア

2008-09-27 17:49:37 | 旅行:東海岸主要都市周遊
8月26日(火)
マクドナルドでの昼食後、早々にボルチモアを後にし、フィラデルフィアを目指す。
I-295から離れて
I-95で北上します。

理由あって午後3時半までに到着しなきゃいけないもんだから
気が逸る~
フィラデルフィアのダウンタウンが見えてきました。

午後3時、何とか無事にインディペンデンス国立歴史公園に到着できました。
何をそんなに焦っていたかと言えば、ここでの見学ツアーの予約をしてあるんですが、
そのチケットの引取りのタイムリミットが3時半だったんです。
間に合ってよかった~
街の象徴、独立記念館
Independence Hall
とご対面

フィラデルフィアは“アメリカ合衆国誕生の地”です。
独立宣言が採択され、初の国会が開催された場所。もとは合衆国の首都でもありました。

観光案内所で無事に予約チケットを受け取った後、
まず向かったのはリバティベル・センターLiberty Bell Center
ここにリバティベル(自由の鐘)が収められています。
州議会場(現在の独立記念館)の塔にあって、独立宣言の際、高らかに打ち鳴らされた。
アメリカ国民にとっては、正に自由の象徴です。
入館時、厳しいボディチェックと手荷物検査を受けたのは、その重要性の現れか。。。
表面に大きな亀裂が入り、
1846年に引退しましたが、
役目を終えた今も
大切にまつられています。
リバティベル・センター
Liberty Bell Center


Market St. bet.5th& 6th Sts.

※ホームページ→こちら

午後4時半、お待ちかね独立記念館Independence Hallの見学ツアーに参加です。
1776年7月4日、トーマス・ジェファーソン起草の独立宣言書が採択された場所、
また1787年に憲法制定会議が行われた場所でもあります。
建物内は勿論、敷地内にもツアー参加者しか入れません。
パークレンジャーの引率で、20人ほどがグループになって見学します。
こちらは会議場。
議事堂というより裁判所っぽい造り。
もともとイギリス政府の
最高裁判所が入っていた
建物だからですかね。
こちらが独立宣言書の署名が
行われた部屋。
ただし実際7月4日にサインした人は議長以外いないそうです。

レンジャーが芝居っ気たっぷりに解説してくれる。
嗚呼もっと英語がわかったら

ここは映画『ナショナル・トレジャー』で、宝に近づく重要なアイテムが発見される場所。
現にここでもコソコソ映画の話をしてる人達が居ました。
映画の影響で来訪者、確実に増えてるんでしょうね。(私らもだ
時計塔です。
あそこに自由の鐘があった。

手前のアーチ3つの壁?に宝の手がかりが・・・(しつこい

独立記念館
 Independence Hall


Chesnut & 5th Sts.

※ホームページ→こちら

ツアーは整理券が必要。
整理券は毎朝公園ビジターセンターで配布、ネット予約も可能。

午後6時、まだ外は明るいですがホテルに向かいます。
今日のお宿はBest Western The Independence Park Inn
235 Chesnut St.

ホームページ
こちら
歴史公園の案内所のお向かいさんにあって、クラシックな外観は、周囲の風景とよくマッチ。
ロビーの様子も趣があって、大手のチェーンホテルっぽくない。
上品な内装の客室。
落ち着いてていい感じ。
一泊しかできないのが
残念なくらい。

フィラデルフィアは歴史の街、滞在中はめいっぱい雰囲気を楽しもうということで、
夕食はこちらのレストランに行きました。
シティ・タバーンCity Tavern

1774年創業の歴史ある居酒屋“タバーンTavernを、
政府が買い上げ改装したレストランです。

独立宣言の夜も営業していたであろう、このお店。
アメリカ建国当時の料理やビールを楽しめます。
テーブルにセットされているのは店オリジナルの食器
お水用にはゴブレットが使われていました。


写真奥のウェイトレスさんに
注目!
こちらのお店の売りの一つ。
店員さんが植民地時代の扮装で食事をサーブしてくれるというもの。
“建国当時”を意識しているので、メニューには一風変わったものが並ぶ反面、
あたりはずれが多いとの評もあります。
カモとかウサギとかシカとか、興味はあるけど、はずした時のリスクを考えてしまう。
結局、無難に
“Martha Washington Style
Colonial Turkey Pot Pie ”

にしてみました。

美味しかったけど、
ちょっとしょっぱかったな~

マーサってのは、初代大統領
ワシントンの奥様の名前です。
料理と雰囲気で歴史を味わえるお店でした。
シティ・タバーンCity Tavern

138 2nd St. at Walnut St.

※ホームページ→こちら

ちょっと寄り道~ボルチモア

2008-09-25 19:48:22 | 旅行:東海岸主要都市周遊
8月26日(火)午前9時半、
ワシントンDCに別れを告げ、I-295を北上、フィラデルフィアを目指します。
別名“Baltimore-Washington Parkway”

我々、特にダンナにはフィラデルフィアに行く前にどうしても行きたい所があった。
それがボルチモアBaltimore

ワシントンDCの北東約64kmに位置する、メリーランド州最大の都市で、
長い間水路の要地として繁栄した港町です。
観光の中心は、チェサピーク湾に面したインナーハーバーと呼ばれる一画ですが、
我々が向かったのは街外れの↓こちら。
マックヘンリー要塞
Fort McHenry
National Monument
and Histric Shrine
1776年に完成した
かつてのアメリカの要塞跡
今も砲台が海を向く。

何故こんな寂れた要塞跡にわざわざ足を運んだかといえば、
実はここはかの有名なアメリカ国歌National Anthem
『星条旗The Star-Spangled Banner』の発祥の地なのであります。

1814年9月13日、米英戦争においてイギリス軍との熾烈な戦いが繰り広げられました。
アメリカの要衝であったマックヘンリー要塞は、イギリス軍の猛烈な砲撃を浴びるも、
25時間もの戦いを持ち堪え、要塞の星条旗は戦闘後も力強くはためいていたのでした。
この光景を見たジョージタウンの弁護士フランシス・スコット・キーFrancis Scott Key
感激して『星条旗』の詩を詠み、その後この詩にメロディがつけられて、
1931年、アメリカ国歌となったのでした。

※歌を聴いてみたい方はこちらをどうぞ→アメリカ国歌-日本語訳つき(YouTube)
要塞に今もなびく星条旗はレプリカですが、星の数は(ストライプも)当時と同じ15個です。

これは当時の合衆国の州の数を表しています。

パビリオンでは30分おきに、この歴史的戦いを描いた映画(16分)が上映されています。
フィルムのラストでは上記の国歌誕生の経緯が語られ、『星条旗』の前奏が流れる中、
カーテンがスルスル、、、と開くと、窓の外に風にたなびく星条旗が見えるという仕掛け。
(そして感動したアメリカ人達が一緒に国歌を歌いだす、と。。。
わざとらしいですが、なかなか“憎い”演出です。
マックヘンリー要塞
Fort McHenry
National Monument
and Histric Shrine


End of Fort Ave.

※ホームページ→こちら

見学を終えるともう12時になっていた。
先を急ぐ身なので、インナーハーバーには近寄らず、名産のカニも食べず、
マクドナルドでランチを済ませて再出発
道路の案内板には早くも
“New York”の表示が出てます。

4ヶ月ぶりのランチ&デザート教室

2008-09-24 16:54:46 | 学校・習い事
今日はお久しぶりなランチ&デザート教室。
前回が5月でしたから、なんと4ヶ月ぶりになります。
夏休みをはさんだとは言え、随分ご無沙汰でしたねぇ

本日のメニューは、まず海老のすり身の揚げパン
食パンに、海老+豚の挽き肉のペーストを塗り、ゴマをたっぷりくっつけて弱火で揚げました。

熱々のが美味しい~

お次は冷たいデザート。ココナッツのブラマンジェ、タピオカソース添え
バニラビーンズがたっぷり入っているせいか、ココナッツ特有の臭みは感じません。

最後のひと品はポピーシードとアプリコットのシフォンケーキ
日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、こちらではマフィンなどにもよくポピーシードを使います。

今日も楽しいおしゃべりと共に美味しくいただきました。

嬉しいサプライズ☆

2008-09-23 18:33:59 | 雑記帳
ESLの授業の後は、みんなでランチに行くのがお決まりのコース。
今日は新しくオープンしたレストラン東京食堂Tokyo Table(→HP)を開拓。

その後「京都のお菓子(黒蜜羊羹)があるのでみんなで食べましょ♪」ということで、
お仲間の一人Hちゃんの御宅にお邪魔しました。
ランチに来られなかった他の仲間も後からHちゃん宅に合流。
お茶を習っているSちゃんが点ててくれたお抹茶とともにいただいて、楽しいひと時。

それが一段落したところで急に皆んなが慌しく動き出し、何事かと思っていたら、
なんとハッピー・バースデーの合唱が始まった!

みんな内緒で、私と、1週間後に誕生日を迎えるもう一人のSちゃんと合同の
サプライズ・バースデー・パーティーを計画してくれてたんです!

いや、驚きました。
最近、別の友達のサプライズBDをやったばっかりだったし、
まさかこんな風にみんなに祝ってもらえるなんて思ってなかったです。
“Happy Birthday”が書かれたケーキを食べるのなんて、子供のとき以来かもしれない。
ホントに嬉しかったよ~

みんなから花束、そしてそれぞれの心のこもったプレゼントをたくさんいただきました。
ありがとう!

出身も年齢もダンナの勤め先もバラバラだけど、みんな本当に素敵な人達で、
知り合えて、こちらでの生活が本当に楽しくなりました。
それぞれの駐在期間が終わったら離れ離れになってしまうのだけれど、
お互いが日本に帰ってからも仲良くしたいと思える人達ばかり。
みんな、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
“Birthday Princess”の王冠と
花束もいただきました♪

Happy Birthday to me!

2008-09-20 12:30:20 | 雑記帳
旅行記の途中ですが、私事です。

本日9月20日、○回目の誕生日を迎えました。

ダンナには「その歳になってもまだ嬉しいの~?」とか言われてますが、
やはり無事に歳を重ねられたということは嬉しいしメデタイのよ!と返しております。

アメリカに来て2回目の誕生日だなぁ。アメリカ生活も約1年半が過ぎました。
今年に入ってからはお友達が格段に増えたおかげもあって、
毎日元気に楽しく過ごせているのは、幸せでありがたいことだとしみじみ思います。

余談ですが、私の誕生日の前日がウチラ夫婦の結婚記念日でして、
こちらは満9年経過、いよいよ10年目に突入しました。
これはこれで凄いことだなぁ。。。
やはり、慣れない外国生活も、二人だから頑張っていられるんだと思います。
たまにケンカもするけど(苦笑)、これからもお互い助け合っていきたいものです。

政治と教養の街ワシントンDC(7)アーリントン地区

2008-09-19 23:10:07 | 旅行:東海岸主要都市周遊
8月26日(火)今朝は早起きして6時半にホテルを出る。
向かった先はロナルド・レーガン空港。手配しておいたレンタカーをピックアップします。
我々の足になってくれたのは
こちらのVOLVO

今回もHertzにしました。
「サービスでサンルーフ付きにグレードアップしておいたわ♪」と言われましたが、
ウチはあまり天窓には関心ないのよね~

空港からホテルに向かう道は、しかし地理に不案内な人間には非常に難しかった。
フリーウェイからの出口がよく分からず、ウロウロしていると目の前にはペンタゴン
せっかくなので写真
撮ってみました。
しかし暢気に写真を撮っている場合じゃなかった。
気付いた時にはペンタゴンの職員用駐車場に入り込んでました~

ビクビクしながらセキュリティの人に「ごめんなさい、道を間違えました」と言うと、
怒りもせず「んじゃ、こっちに回ってUターンして出て」
怪しまれなくってよかった~ 怪我の功名でペンタゴンを被りつきで見てしまいました。
(近くで写真撮りたかったけど、拘束されたりメモリー消去されるといけないので断念)

結局30分ほど余計に時間をかけ、どうにかこうにかホテルに戻ることができました。
AAA(アメリカ版JAF)でもらった地図、あまり使えなかったぞ・・・

ホテルをチェックアウトしてまず向かったのはこちら。
海兵隊戦争記念碑Marine Corp Memorial 別名硫黄島記念碑
映画『父達の星条旗』ですっかり有名になりましたね。
像の高さは約10m、幅約20mで、土台だけでも2m以上あります。
思いのほか大きく、近くで見ると迫力があります。
像の土台には、海兵隊が派遣された数々の戦場の名が刻まれています。
“硫黄島・沖縄”の名は
裏側にありました。
直近はソマリア。いずれアフガニスタンやイラクの名も刻まれるのでしょうか。。。
ここからはモールのモニュメント類が一望できます。

ポトマック川の西岸アーリントン地区は、バージニア州に属していますが、
もともとワシントンDCの一部だったため、こんな国家的なメモリアルがあるんですね。

記念碑の南側にあるのがアーリントン国立墓地Arlington National Cemetery
アメリカ建国以来、数々の戦争で戦死した市民やアメリカの国家的英雄が埋葬されている。
夥しい数の墓碑

中でも有名なのがダラスで暗殺された第35代大統領ジョン・F・ケネディの墓。
モールを見晴るかす小高い丘の上にあります。
ケネディはカソリック信徒なので、墓石には十字架が刻まれています。
墓石の後方に燃えるのは
永遠の火Eternal Flame
隣には夫人のジャクリーン・ケネディ・オナシスが眠る。

もう一つ有名なのが無名戦士の墓Tomb of Unknowens
第一次、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争で身元が確認できなかった戦死者が
埋葬されています。(現在ではDNA鑑定で身元は全て判明してるらしいですが)
白い大理石の墓石は、米国陸軍第3歩兵隊から派兵された衛兵によって、24時間365日休まず警護されています。
ライフルを片手に、墓前をきっかり21歩で歩き、180度向きを変えて同じように21歩。
1歩に1秒という、非常にゆっくりとした動作で左右に往復します。

ちょうど衛兵の交代のセレモニーが行われていました。
上官の号令のもと、ぴったりと合わされた儀礼的動作、響く靴音。

厳かな雰囲気に、自然と神妙な気持ちになる。

※動画あります。
こちらをどうぞ


午前9時半、アーリントン国立墓地を後にします。
一旦ポトマック川を渡ってDCに入り、モールの脇をぐるりと回り込んで北へ上がる。
これでワシントンDCとはお別れ、次の目的地フィラデルフィアを目指します。
ジェファソン記念館がお見送り

政治と教養の街ワシントンDC(6)スミソニアン再び

2008-09-19 19:09:27 | 旅行:東海岸主要都市周遊
印刷局ツアーを終え、隣のホロコースト記念博物館のカフェでしばし休憩。
この博物館は“ホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺)”がテーマ。
“11歳以下の子供は見学不可”というくらいですから、相当衝撃的な内容なのでしょう。
非常に重たい内容ですが、訪れる人の数も非常に多いそうです。

ホロコースト記念博物館 U.S. Holocaust Memorial Museum
100 Raul Wallenburg Pl. at 15th St.& Independence Ave.
※ホームページ→こちら (入場には整理券が必要)

水分補給して生き返ったら、スミソニアン博物館を見学するため、再びモールに戻る。
自然史博物館のお向かいに、お城のような建物。その名もキャッスルCastel
スミソニアンの情報センターなのですが、ここには創設者スミソンの墓所があるのです。

イギリスの科学者ジェームズ・スミソンJames Smithon。
科学者として人類の未来を案じた彼は、
「財産すべてをアメリカ合衆国に、人類の知識の普及と向上のために譲る」と遺言。
そのおかげで今我々がこうして貴重な品々を無料で見学させてもらえるのです。
感謝の意を込めてお参りさせていただきました。

本日最後に訪れたのは、“世界で最も訪問者数が多い”と言われる
航空宇宙博物館National Air and Space Musem
その名の通り、人類史上に残る業績を成し遂げた飛行機や宇宙船、惑星探査機などが、
燃料を補給すればすぐにでも稼動できる状態で陳列されています。
航空ファンは勿論、飛行機や宇宙科学にあまり興味のない人でも惹きつけられる展示。

モール側の入り口から入ると、吹き抜けのホールにアポロボイジャーなど
実際に宇宙を旅した探査機や宇宙船がドドンッ!と並んでます。
外板の傷み具合がリアル。。。

世界初の人工衛星スプートニクの実物大模型や有人宇宙船も展示されてる。
アポロ・ソユーズ宇宙船
Apollo & Soyuz
  Spacesraft Modules


1975年、アメリカと旧ソビエトの両宇宙船がドッキングして共同で宇宙の研究観測を行った。
そのときの状態を再現。

別の部屋にはボーイングDC-3といった巨大なジャンボジェット機。
あまりのダイナミックさに唖然としてしまいます。

リンドバーグが初の大西洋単独無着陸横断飛行に成功した時の機体
スピリット・オブ・セントルイスSpirit ofSt.Louis
「翼よ、あれが巴里の灯だ」
ライト兄弟の人類初の動力飛行機1903フライヤー1903Flyer
飛行機というよりグライダー?

日本人には馴染み深い“ゼロ戦”です。
正式名称は
三菱零式艦上戦闘機

こちらはハッブル宇宙望遠鏡Hubble Space Telescope
実物の5分の一の模型です。

高度600kmの地球周回軌道を回り、大気の揺らぎに邪魔されずに観測できるので、次々と革新的な発見をしている最新望遠鏡

そしてこちらが、ここに来た人は必ず触っていく月の石Touchable Moon Rock
入り口を入ってすぐのところにあるんですが、先ほどは人だかりで近づけなかった。
中央の黒い三角形のものが
“月の石”です。

みんなが触るせいか、表面ツルツルで、イメージとの乖離が激しいです。
なんだかキツネにつままれたような気分になった。

展示物のパッと見が派手なのでそれに目を奪われがちですが、内容は非常に濃ゆい。
かなりヘロヘロになりながらの見学でしたが、大変勉強になりました。
予備知識があって、解説を読みながらじっくり見学するともっと面白いんだろうなぁ。。。
航空宇宙博物館National Air and Space Musem

Independence Ave. bet.4th&7th Sts.SW

※ホームページ→こちら


モールは、夜になるとモニュメント類がライトアップされてとても美しいそうなのですが、
我々はホテルが遠いので、そんな時間までは居られません。
そこで今日の夕食は、夜景が楽しめそうなレストランに行くことにしました。

ホリデイ・インというホテルの17階にあるヴァンテージポイントVantage Point
“ワシントンのガイドさんが薦めるとっておきの、とても眺めのよいレストラン”
とガイドブックには絶賛されていたので、期待して行ってみたら、
なにこれ?

モール方面はビルの陰に完全に隠れて何も見えませ~ん
こちら側の景色はまあまあだけど、見えているのはワシントンDCじゃない。
多分、ガイドブックに記載された後にこのビルが建ったんでしょうね。
やむを得ない事とは言え、残念・・・
お料理はアメリカンスタイルで、特に特徴もなし。

胃腸を休める意味で、軽めに済ませました。


政治と教養の街ワシントンDC(5)マニアック・ツアーに参加

2008-09-18 16:16:26 | 旅行:東海岸主要都市周遊
8月25日(月)ワシントンDC観光2日目。

持ってきたクッキーなどで朝食を済ませ、午前7時にはホテルを出る。
目指すは印刷局Bureau of Engraving and Printing。米ドル紙幣の印刷工場です。

現在アメリカの紙幣はテキサス州フォートワースとここワシントンDCで造られてます。
(ちなみにコインはフィラデルフィアとデンバーにて製造されてます)
ここの、米ドル紙幣の印刷工程をガラス越しに見学できるツアーは人気が高いんですが、
整理券はネット予約ができず、チケットブースに並ぶしかない。
観光シーズンには非常に混雑するというので、
整理券の配布開始は午前8時ですが、7時半には到着するよう出かけました。
幸い、夏休みも終盤とあって
待っている人の列はそんなに長くない。
8時きっかりに配布が始まり、順番が回って来た時点でも整理券はまだ充分に残っていて、
希望した時間(午後2時)のが確保できました。

思いの他、早々に印刷局の整理券が入手できたものだから、欲が出た。
国会議事堂United States Capitolのツアーにもチャレンジしようという事になりました。
こちらも人気の高いツアーなんですが、やはり整理券が必要でしかもネット予約不可。
おまけに、印刷局もこの国会議事堂も、整理券は一人につき一枚なので、
“二人で分担して並ぶ”っていう技が使えないんですよ。時間のない観光客には痛い。

議事堂の整理券の配布開始は午前9時なので、表通りに出てタクシーを拾うことに。
しかし、タクシーが流している場所と違うのか、なかなかつかまらない。
歩くしかないかと諦めかけた時、一台のタクシーが寄ってきて「どこまで行きたいの?」
「国会議事堂Capitolだ」というと、後部座席のおじさんが「僕もだよ、一緒に行こう」
アメリカでは、こういう“タクシーの乗り合い”というのは珍しくないんです。
親切なおじさんに感謝!

国会議事堂前に到着すると、こちらはすでに結構な人数の列ができていました。
おじさんと一緒に列の最後尾についたのとほぼ同時に、
20人ほどの団体客が到着。
いや~実にいいタイミング!
午前9時ジャスト。整理券の配布が始まりました。
こちらは時間指定できませんので、30人くらいずつ、順次見学ツアースタートです。

まずは建物に入る前にID確認と手荷物検査。
缶、ビン、ペットボトル、飲食物、スプレー、大きな鞄は持ち込めません。
議事堂の中に入ると、再度X線検査機を通ります。形式的とはいえチェックは厳重です。

ガイドさんに連れられて、正面入り口からロタンダRotunda(円形大広間)に入る。
イタリアの大聖堂のような、ドーム型の天井は高さは55.8mで、
フレスコ画『ワシントンの礼賛Apotheosis of Washington』で飾られてます。
イタリアなら宗教画で飾られるところでしょうね。
ワシントン、既に神様扱いです。

ロタンダの壁の上方には、帯状にアメリカを象徴するような出来事が描かれている。
こちらはカリフォルニアのゴールドラッシュがテーマ
こちらは独立戦争の様子
他にもライト兄弟の初飛行とかコロンブスのアメリカ大陸発見とか、興味深い内容。
そういえばワシントンDCの“DC”はDistrict of Colombia
訳すと“コロンビア特別行政区”で、これはコロンブスに因んだ名前なんですよ。

その下には、アメリカ400年の歴史上の大きな転機を描いた4点の大きな絵画。
独立戦争時の
戦場のワシントン
こちらはピルグリム・ファーザーズを乗せたメイフラワー号

絵の脇にはワシントンやリンカーン等アメリカを代表する人物の像が置かれています。
ワシントンの像の横には、独立宣言書を複写した金属板が飾られていました。
書面が出来たばかりの頃に作られたコピーなので、
文面やサインがよく確認できます。

次に案内されたのは彫像ホールStatuary Hall
南北戦争の名称リー将軍や、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師など、
アメリカ50州がそれぞれに選んだ人物2名の彫像が寄贈され、ここに陳列されています。

この部屋には面白い仕掛けがあると言って、ガイドさんが我々を部屋の隅に立たせ、
自分は反対側のあるポイントに立ち、そこで床に向かって小声で話す。
すると、我々のところでもその声がはっきり聞こえるじゃありませんか。
説明を受けた後、自分達で試してみる見学者達

最初からそうと計画していたわけじゃないそうですが、ちょっと面白かったです。

議事堂内で見学できるのはこの2室のみですが、なかなか見応えがありましたよ。

国会議事堂
United States Capitol


East St.at 1st St.
Washington,DC20515

※ホームページ→こちら

国会議事堂の裏には、議会図書館Library of Congressがあります。
世界最大の蔵書数を有する国立の図書館で、収蔵品の展示も行っている。
メインのトーマス・ジェファソン館は、ツアーで内部が見学できます。
次のツアーは10時半から。時刻もちょうど良いので参加してみました。
上品そうな老婦人が案内役。物静かな語り口で館内の装飾について説明してくれます。
手すりの彫刻や、
床面の細工や、
壁面や天井を飾るモザイク、

確かに見事です。が、、、
説明が長いっっ!
長すぎる~!!


英語がよく分からないせいもあって、途中からちょっと(かなり)退屈~になりました。

2階に上がって(ここでも延々、装飾の説明があります)、ようやくお待ちかねの部屋へ。
映画『ナショナルトレジャー』にも登場した円形閲覧室です。

他のツアー客もコソコソ映画の話をしてました
壁面上部にはアメリカの偉人達の像が並ぶ。
天窓の装飾も見事です。
この部屋、実は写真撮影禁止なんですが、
ツアーの一行が部屋を出る間際にこっそり撮っちゃった!ナイショ!!
この閲覧室は会員でないと利用できません。
また先ほどの展望室もツアーに参加しないと入れないです。

これにてツアーは終了。
解散後、展示室を見学しました。これはツアー参加でなくても見学できます。
『グーテンベルクの印刷術による聖書』は、世界史の授業にも出てくる逸品。
『独立宣言書の草稿』には、起草者ジェファーソンの手書きの修正痕が見られる。
本の虫だったという“ジェファーソンの図書室の復元”は圧巻でした。
議会図書館
Library of Congress


10 1St.SE,
Washington,DC20540-5240

※ホームページ→こちら

時刻は12時半を回りました。朝が粗食だったので、お腹がペコペコ。
それに見学ツアーでずーっと立ちっぱなしだったので、けっこう疲れた。
ランチ休憩しましょう。

Independence Ave.をはさんだお向かいにあるジェームス・マディソン記念館
ここの上にカフェテリアがあって、一般の人でも利用できるんですよ。穴場らしい。

入り口でID確認と荷物検査を受け、エレベーターでレストラン階まで一気に上がる。
ショッピングモールのフードコートのように、いろいろなメニューのコーナーがあって
個々に好きなものを選んで、最後にレジでお会計。
サンドイッチとパスタです。
なかなか美味しかったよ~

元々は職員用だからでしょうか、お値段も良心的でした。
ビルの最上階なので見晴らしもよくて、のんびりしちゃう。

1時過ぎまでゆっくり過ごして疲れをとったら、次に向かいます。
お次は印刷局Bureau of Engraving and Printingの見学ツアーです。

集合時刻の“開始15分前”に行ってみると、既にツアー開始を待つ人が列を成していた。
そこへ白人4人組がふらりと現れ、係員に見学したいと交渉するも、あえなく玉砕。
先ほどの国会議事堂や議会図書館、この印刷局などの内部見学ツアーは、
外国人観光客よりむしろアメリカ人に人気があるようですね。
この日はまだ(一応)夏休み中なせいか、親子連れが多かったです。社会科見学って感じ?

ツアー開始時間になったらチケットの確認、手荷物検査をして入館。
通路にはお札が出来るまでの工程説明などの説明展示が並んでる。
こちら裁断前の1ドル札の束

しめて100万ドル也!

ツアーではまず、印刷局についてのビデオを見ます。その後、内部の見学がスタート。
といっても工場内に入れるわけではなく、見学用の通路から室内を見て歩くだけだけど。
それでも辺りにはインクのにおいがするし、機械音が響くし、臨場感たっぷりです。

ツアーでは1ドル札が1シートに32枚ずつ何段階かに分けて印刷され、乾かされ、
検査官の肉眼(!)による厳重なチェックを受けた後、シリアルナンバーが入り、
1枚ずつ裁断され、100枚の束にされ、帯封され、40束で封印され、出荷される、
その工程を順番に見ていきます。
なかなか生々しくて興味深いんですが、残念なことに、内部はすべて写真撮影禁止。
ダンナが隣で「写真撮りたい~」と悶絶してました。
そもそもこのツアーは、ダンナの希望だったもんねぇ。

要所要所では、ビデオなどで解説(英語)が入ります。
1ドル札の寿命は約1年半だとか、1枚のお札を印刷する経費は25セントだとか、
印刷局を出荷されたお札はまだ実際には使用できず、
FRB(連邦準備銀行)に送られ、ここで出荷ケースのバーコードを読み込み登録して
初めて流通通貨としての効力を発揮するんだとか、
ところどころトリビアもあって面白かったです。

そして意外に楽しかったのがおみやげ物コーナー
定番の?お札ロゴのTシャツや記念硬貨などの他に、お札に関するお土産が並ぶ。
『お札で折り紙』なんて本も売ってました。(誰が買うんだ・・・)

各ドル札のシート(注:額面より高い&切っても使えない)を売ってたので、
日常生活でまずお目にかかれない2ドル札のを買ってみました。
お札のナンバーが7や8が並んだ“吉利銭”は、中国人向けのお土産のようです。
これまでにここで印刷されたお札や債券などの展示
(非売品)
シュレッダーされたお札を
お土産として売ってた。
商魂たくましい?
(結構買っている人が居ました)

こちらは「あなたの身長は何ドル相当?」というコーナー。

左側の筒は、シュレッダーされた100ドル札が入っています。
高さによって金額が表示されていて、自分は幾ら分の身長なのかがわかるというもの。

ちなみにウチのダンナのお値段は158万4,400ドルでした

意外に遊び心たっぷりの印刷局ツアー、お時間のある方は一度お試しくださいませ。
印刷局(造幣局)
  Bureau of Engraving and Printing


14th and C Sts.SW, Washington,DC

※ホームページ→こちら

こちらのツアーは荷物の持ち込み制限が厳しいです。
クロークはありませんので、どうしても荷物を預けたい人は、
お隣のホロコースト記念博物館を利用するとよいでしょう。

政治と教養の街ワシントンDC(4)“知る人ぞ知る”な博物館

2008-09-17 19:38:44 | 旅行:東海岸主要都市周遊
午後3時半。
ロスより緯度が高いせいもあってか、まだまだ日は高い。頑張って次に行きましょう。

ナショナルギャラリー彫刻庭園の、通りをはさんだ裏手にあるギリシア神殿風の建物が
国立公文書館National Archivesです。
その名の通り、国宝クラスの古文書を保存・管理しているところでして、
映画『ナショナル・トレジャー』を観た方はご存知でしょうが、
かの独立宣言書がここで保存・展示されています。

事前予約は必要ないですが、入り口でIDの提示とX線検査を求められます。
今日これまでに行ったところはほとんど全て、手荷物検査がありましたね~
中でもワシントン記念塔とこの国立公文書館はチェックが厳しかった。
アメリカが何を大事に思っているか(テロ等から守りたいか)がよく分かります。

展示室は、天井の高いロタンダ(円形広間)になっていて、
アメリカの歴史的瞬間を描いた巨大な絵画で飾られています。
文書が見学しやすいよう、広間に入る人数を制限しているので手前で並んでしばし待つ。
絵の中央の白い服の人が
ワシントン

アメリカでは初代大統領ワシントンはやはり尊崇の対象で、しばしば神格化されるほど
絵の下に展示台が並んでる。
みんな食い入るようにケース内を見てます。

それにしても暗っ!!
映画の時と全然違うよ~

ここには『自由の憲章Charters of Freedom』と呼ばれる3つの文書、
独立宣言書Declaration of Independence
合衆国憲法The Constitution of the United States
そして人権宣言(権利章典)Bill of Rightsが展示されています。
貴重な文書を守るため、室内の明かりは極力おさえられている。(だとしても暗すぎ~)
お待ちかね。
独立宣言書とようやくご対面でーす♪

暗くて分かりにくいでしょうが、
羊皮紙自体の保存状態は悪くないです。
ただインクの退色が激しくて、表題部やサイン部分はかろうじて確認できますが、文面はほとんど見えません。
ちなみにこの独立宣言書に、初代大統領ジョージ・ワシントンの署名はありません。
なぜならこの時はまさに独立戦争の真っ只中で、ワシントンは戦場に居たのでした。
こちらは合衆国憲法のサイン部分。こちらの方が状態が良いですね。

アメリカという国の起源を象徴する、まさに国宝ですね。
外国人の我々でさえ、胸にぐっと来るものがありました。一見の価値あり、です。
国立公文書館
 National Archives


Constitution Ave.
bet. 7th&9th Sts. NW

※ホームページ→こちら


国立公文書館の裏、Pennsylvania Ave.を西に進むと、右手に見えてくるのがこちら。
FBI本部(連邦捜査局)Federal Bureau of Investigation
TVや映画でお馴染みの、ですね。別名フーバービルHoover Bilding
今年はFBI設立から100周年ということで横断幕が掲げられてましたが、、、、
なんか間が抜けてる感じ
以前はツアーで公開されていたそうなんですが、現在は休止中です。
残念

FBI本部(連邦捜査局)
Federal Bureau of Investigation


10th St.&Pennsylvania Ave.NW
※ホームページ→こちら

フーバービルに沿って9th St.を北上すると、右手に現れるのが
フォード劇場Ford's Theatre。第16代大統領リンカーンが狙撃、暗殺された場所です。
今もなお現役の劇場として活躍中。
暗殺劇の舞台となったボックス席は、当時のままの姿で残されています。
フォード劇場Ford's Theatre

511 10th St.NW

※ホームページ→こちら

本来は見学可能なんですが、
この時はたまたま改修中でした。
残念~~

そのお向かいにあるのがピーターセンハウスPetersen House
狙撃されたリンカーンが運び込まれ、ここの一室で死亡した。
今もその部屋がそのまま残されてます。

奇しくもその部屋には前夜、
暗殺犯本人が泊まっていたというから、運命とは不思議なものです。

午後4時を回ったというのに、まだまだ暑い~
地下鉄ふた駅分くらい歩いたらバテテしまったので、スタバで水分補給休憩。

一息いれた後、向かったのが国際スパイ博物館International Spy Museum
冗談ではありませんよ、本当にあるんです。
第一次大戦頃から冷戦終結頃までの実際の諜報活動を公開した、世界で唯一の博物館。

館内には、実際に使用されたスパイの小道具などが展示されていて、
まさに映画『007』や『ミッション・インポッシブル』の世界です。
小型の録音機

当時の最先端技術を駆使した
ものなんでしょうね。
手袋や懐中電灯に偽装した
小型の銃

ホントに映画の世界だ~
何の変哲もない手紙の下の部分に、Invisible Inkで秘密の内容が書かれています。
右はハンカチに極秘メッセージが隠されていたもの。

ちなみに浮き出た文章はロシア語のようでした。米ソ冷戦時代の本物?

変装によってどれほど人相が変わるかのシミュレーションだとか、スパイ適性検査(!)、
著名なスパイによる事件についての解説、世界各国のスパイ映画やドラマの紹介、
昔はカメラを背負った伝書鳩が敵地の空撮を行っていた(その鳩の剥製も展示)なんて
意外な事実も公開されていて、子供は勿論、大人でも興味深い内容になっています。
DCでは珍しく入場料がかかるにも拘らず人気が高いというのもうなづけます。
こちらはベルリンの壁の欠片

歴史の1ページを見た気分。

国際スパイ博物館
International Spy Museum


800 F St. NW

※ホームページは→こちら
ピーク時は入場制限あり。
事前予約をお勧めします。

これにて本日予定してた見学は全て終了。
午後6時半を回りました。そろそろ夕食にしましょう。

ワシントンDCの名物といえば魚介類。なかでもカニCrabがおすすめとのこと。
そこで今夜はシーフードレストランMacCormick&Schmick'sに行ってみました。
まずはサラダ。

四つ切のキャベツにドレッシングという大胆なもの。
ダンナはステーキをチョイス。

シーフードのお店ですが、
お肉もおいしかったです。
私のチョイス。
サーモンステーキ
  &クラブケーキ
クラブケーキCrab Cakeというのはカニのほぐし身をまとめて焼いたカニ版ハンバーグ。
実は私もダンナも、あまりクラブケーキをおいしいと思ったことなかったんですが、
ここのは本当の美味しかったです 本場のはやっぱり違うのかー
気を良くして
デザートも頼んじゃった。
クレームブリュレです。

MacCormick&Schmick's
Seafood Restaurant


901 F Street NW
Washington, D.C. 20004

TEL:(202) 639-9330
  1-888-344-6861(TollFree)

※ホームページ→こちら
このお店、実はチェーン展開してまして、ロサンゼルスやアーバインにもお店があります。
今度は地元でも行ってみようっと!

ゆっくり食事をしてたら、午後8時半を過ぎてました。
ホテルに帰る前に飲み水と明日の朝食を買いたかったのですが、
日曜日ということもあって、通り沿いのお店はレストラン以外は既に閉店していた。
道行く人も少なくなっていたので、辺りを探すのは諦めて地下鉄の駅に向かう。

午後9時、ホテルに到着。
途中でとりあえず飲み水だけは確保しましたが、明朝は粗食だぁ~