カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

国立公園の元祖を訪ねて~(11)早朝トレイル、そして終幕

2008-08-15 18:42:55 | 旅行:イエローストーン
2008年7月29日(火)、いよいよ最終日。

ここまで来て思うことは唯一つ、雄のムースが見たい!!
一縷の望みを託し、早起きしてコルターベイのトレイルを歩いてみることにしました。

昨日歩いたのとは別のハーミテージポイント・トレイルHermitage Point Trail
ジャクソンレイクに突き出した半島を歩く、ちょっと長めのトレイルです。
途中には湖や湿地帯があってムースに出会える確立が高いらしい。これに賭けてみます。

午前6時、コルターベイ・マリーナの横から出発。早朝はさすがに冷えます。
まだ山はまどろみの中。。。

薄暗い森をしばらく行くと、一面ハスで埋め尽くされた小さな池に出ました。
ヒーロンポンド
  Heron Pond


水鳥をたくさん
見かけました。

鳥は寒くないのかな?

山の頂きが、
朝焼けに紅く染まる頃合。

背の高い木々が生い茂る、まだ薄暗い森の中をひたすら歩きます。
早朝の森は静まり返って、時折「キョッキョッ」というリスの鳴き声が聞こえるだけ。
森を抜けたところが
スワンレイクSwan Lake

その名の通り、
白鳥を見かけました。

鴨などの水鳥も多い。

ここは東側が開けているせいもあって、辺りが急に明るくなってきました。
松の木の枝先で、朝食中のリスを見かけた。動物達も活動を始める時間か。

スワンレイクのオーバールックポイントまで上がってみます。
Overlook Pointより

湖、木立、山並みが
絶妙のコントラスト。

ここに上がるまでの道すがら、動物のまだ新しい落し物を幾つも見ました。
大きさから見て鹿サイズ(独断)。ついさっきまでムースが居たのかもしれない。
水辺に目を凝らしてみますが、それらしき影は見当たらず。。。
しかしムースには会えずとも、この景色を見られただけで満足しましたよ。

ヒーロンポンドまで
戻ってきました。

山はすっかりお目覚め。

午前8時、
元の地点に戻ってきました。

Eagle Rest Peakの雄姿

コルターベイ・ビレッジの
レストランで朝食バフェ

2時間の散歩ですっかり
体が冷えたので、
温かいコーヒーと食事で
ぬくぬく人心地

小一時間もゆっくりした後でキャビンに戻り、荷物をまとめてチェックアウト。
飛行機の時間にはまだ間があるので、公園内をもうちょっと見て回りましょう。

オクスボーベンドに向かう途中で、望遠レンズを構えるご夫婦を見かけました。
教えてくれた場所にカメラを向けると、かすかに動物の影を捕らえた。(これで40倍ズーム)

ご夫婦はムースじゃないかというが、鹿っぽい

オクスボーベンドにやって来ました。
今までで一番綺麗な景色が
撮れました。

しかし結局ここでは一度も
動物を見かけなかったな・・・

次はティトン・パークロードに向かいます。
今朝はホントに山の稜線が
くっきりはっきりしてますね。

途中で脇道に逸れて、Jenny Lake Lodgeの区域に入ってみました。
ジェニーレイクの湖畔に建つ、超デラックスなコテージです。
近くの駐車場からはジェニーレイクとティーウィノットの尾根が造り出す絶景を拝めます。

午前11時半過ぎ、そろそろ最後のポイントドーナンズに向かいましょう。
ここでゆっくり
ランチタイム
オープンエアの気持ちの好い
レストランです。

ティトンの山を眺めながらの
贅沢なランチ

最終日に最高の山が見られた♪

午後1時過ぎ、いよいよティトンの山に別れを告げ、空港に向かいます。
午後1時半、
ジャクソンホール空港に到着

順調に旅程を終え、満足な二人。
この後に悪夢が待ち構えているとはこの時、予想だにしませんでした。

飛行機の時間は2:50pmなので、ちょうど良い時間に着いたなと思っていたら、
ユナイテッド航空のチェックインカウンター前に長蛇の列が出来ていた。
なにやら揉めているらしい人達も居て、列は一向に進みません。
心配になってダンナが様子を見に行くと、我々の乗る飛行機が遅延していると言う!
その前の飛行機も遅れていて、到着・離陸はいつになるか分からないというんです。

少なくとも3、4時間は遅れると聞いて、近くの町まで遊びに行っちゃう人も居たけど
我々は“足”もないし疲れてるし、なので空港でダラダラしながら待つことにしました。
小さな空港なんで、おみやげ物屋さんもカフェテリアも1軒ずつしかない。
ただ待つのって、本当にツライ。。。

結局、飛行機が着いたのは5時間遅れの午後7時。
この時間ではデンバーからジョンウェイン空港への乗継は最終便に間に合いません。
(ジョンウェイン空港は、夜間10:30pmまでしか離着陸できないんです。)
そこで便を振り替えてもらって、デンバーから一旦ラスベガスに飛び、
そこからLAXロサンゼルス国際空港に降りることになりました。
信じられない。。。
しかもこのプランも綱渡りで、デンバーからラスベガス行きへの乗継時間はたった20分
わずかな遅延も命取り。ターミナル移動も速やかに間違いなく行わなければアウト
デンバー空港を全力でダッシュしてなんとか間に合いましたよ。
ロサンゼルス空港に到着した時には、もうヘロヘロでした

タクシーを飛ばして自宅に帰りついたのは、すでに日付も変わろうかという時刻。
それでもジャクソン泊やデンバー泊にならなくて済んだのは幸いでしたが。。。

まあそんなわけで、最後にスペシャルな落とし穴がありましたが(苦笑)、
旅先で見聞きしたものはいずれも最高でした。頑張って行ってよかった
最後に、今回も忙しい中スケジュール調整して連れて行ってくれたダンナに感謝です。

国立公園の元祖を訪ねて~(10)グランドティトンの動物たち

2008-08-14 22:08:21 | 旅行:イエローストーン
午後2時半を回りました。
どこかで昼食をとりがてら休憩したい気分。
ジェニーレイクの岸辺にはビジターセンターの隣にちょっとしたストアがありますが、
あまり品揃えは良くない。
Signal Mountain Lodgeの所ならカフェがあるんじゃない?って事になりました。

ティトン・パークロードを北に戻ります。
途中の展望ポイントMoutain Turnoutは、景色が好いので立ち寄ってみました。
南側のティトンの山並みを
ぐるりと一望できるポイント。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

Signal Mountain Lodgeは、ジャクソンレイクの南東の岸辺にあるビレッジです。
背後にはシグナルマウンテンSignal Mountainという天然の展望台があります。
標高2314mの山頂までは車で登れて絶景を楽しめるというから、これは是非行かなくちゃ!

しかし山頂へ至る山道の入り口は閉鎖されていました。
看板には「道路工事のため、8月は週末(金・土・日)のみ開放」?!
またですか。。。 イエローストーン・キャニオン、ノースリムの悪夢ふたたび。
道路工事は行楽シーズンが終わってからにして欲しい
やるせない失望感と空腹を抱えて、シグナルマウンテン・ビレッジに向かいました。

ここはロッジの他、ギフトショップ、ガソリンスタンド、ジェネラルストアもあって、
なかなか賑やかなビレッジでしたが、ロッジにはレストラン1軒のみで、
ジェネラルストアにはカフェは無く、品揃えも今ひとつでランチになるものが無い。

ますます気分が凹みましたが、やむを得ない。
当座をしのぐためポテトチップと水を買い、ついでにガソリンも入れて、
別の場所に向かおうとメインロードに出ると、そこは異様な空気に包まれていた!!

これまでの経験で、こういう人の動きには鼻が利くようになった我々。
カメラを手に、騒ぎの中心に向かって駆け出す。
ビレッジ裏手の木立の中に分け入って、手近な人に「何が居るの?」と尋ねると
「熊よ!あそこにグリズリーが居るの!!」と森の奥を指差す。

示された指の先、木々の間を透かしてみると、茶色い影が動いた。

距離はざっと30mくらい?

人の気配を感じるのか、
こちらには近づいて来ない。
熊が移動すると、人の群れもそれに合わせて動いていくのが笑えます。
(そういう自分も、一緒になって後を追ってるんですけど)

家族や友人を呼ぼうと大きな声を出す人が居ると、レンジャーが制止します。
やはり刺激すると危険なのでしょう。ビレッジも近いですしね。
盛り上がった肩。

先日見たブラックベアより
ひとまわり大きい。
結局この熊、30分近くウロウロしていたので、遠かったけどたっぷり楽しめました。

凹んだ気持ちが熊のおかげで浮上して、すっかり元気になった二人。
ポテチで空腹を押さえ、南のビレッジに向かうことにしました。
峻険な尾根が鮮烈な印象

ティトン・パークロードを南下していると、川沿いの道でまたもや怪しい渋滞。
対向車の人に何を見てるのか聞くと、ムースが居ると言う。
慌てて車を下りて、川向こうの茂みの奥に目を凝らすと・・・ん?何か動いた?
居ました、

ムースMooseです!
(ヘラジカ)
優しげな目つき。

メスのようです。

暑いのでしょう、
木陰から動こうともしない。

ムースはグランドティトンのシンボルアニマルです。
朝早起きしてオクスボーベンドに行ったり湖畔のトレイルを歩いたりしたのは、
ひとえにムースを見たいが為。
やっと望みが叶いました

満足感とともにドーナンズDonansにやってきました。
さっそくストア奥のデリでサンドイッチをオーダー。
専用シートにパンの種類や具材を書いてオーダーする
カスタムメイド方式。

出来立てで美味しい~

ここは、先に書いた国立公園区域内の私有地のひとつ。実際、公園ゲートも一旦出ます。
国立公園局は園内私有地の買い上げに努めているそうですが、強制力はないので、
所有者の中には移転や売却の意志の無い人も少なくない。
ここドーナンズのオーナーもそんな一人なんだって。
ドーナンズは
公園の南端にあって、
グランドティトンの連峰を
一望できます。

確かに、
こんな風景が自分のものなら、
手放したくないでしょうねぇ


午後5時、日射しがだいぶ夕方っぽくなってきましたが、それでもまだ陽は高い。
アンテロープフラット・ロードAntelope Flats Roadをドライブしてみましょう。
ジャクソンホール・ハイウェイから東に入る道で、一段高い丘の上なので見晴らしが良い。
モルモン教徒の入植地跡に、
今も建物が残っています。

ツバメの巣がいっぱいあって
始終頭上を飛び交っていた。

バッファローが2頭、
ゆっくりと歩いていくのが
この空気に合ってる。
バッファローの巨体が
豆粒に見えるほど
雄大な景色

映画『シェーン』のラストシーン(名ゼリフ「シェーン!カムバーック!!」ってやつ)
主人公の行く手にそびえていたのがグランドティトンなんだそうですね。
映画は観てないけど、そのシーンだけは見たことがあって、たしかこんな感じだった。

ハイウェイに戻って北上。右手には牧場や平原、そして左手にはティトンの山並み。
ここでは何処に居ても山が視界に飛び込んできます。

スネークリバーの流れが道路に近づいた辺りでまたもやムースに出逢いました。
水辺を好むと聞いていた通り、浅瀬で水草を食べています。
今度は全体が見えました。

エルクやミュールとは違った
独特の顔つき体つき。

鹿というよりロバみたい?


今日の宿はコルターベイにあるColter Bay Cabinsです。
夕食は、朝と同じジェネラルストアで惣菜類を買い込んで簡単に済ませる事にしました。
不規則にちょこちょこ食べてたので、レストランでガツンという気分じゃなかった。
ストア前の一つしかないベンチを占領して、行き交う人を見ながら夕涼み気分。
食事を済ませてからチェックイン、自分達のキャビンに向かいました。
バス付きの2Queen Beds
(ただしバスタブ無し)

テレビ、冷蔵庫、金庫は無し。
ボディソープあり、
シャンプー、リンスあり
丸太組みのキャビン。

2部屋で一棟になってます。

キャビンのあるエリアからは湖まで徒歩で行けます。
朝見たのと同じ場所ですが、
夕方はまた趣が違います。
ちょうど尾根の向こうに
陽が沈みました。


早起きと暑さのせいか、あるいはそろそろ旅の疲れが出てきたのか、
お風呂に入ってさっぱりしたら、急激に眠くなってきました。
山間のロッジでは、夜は特にすることもないですしね。
午後9時半、外はまだ薄明るいってのに、二人ともバタン・キューで意識を失いました。


早寝のおかげで12時過ぎに目が覚めた。
ふと思い立ってロッジの外に出てみると、頭上には満点の星が瞬いていました!
こんなに見事な星空は、何年も前にハワイのマウイ島で見て以来です。
勿体無いのでダンナにも声をかけます。ダンナも起き出してきた。
キャビンの前で二人、しばし無言で夜空に見入ってしまいました。

国立公園の元祖を訪ねて~(9)湖の向こう側

2008-08-14 18:11:11 | 旅行:イエローストーン
気を取り直して再出発。

コルターベイからJacksonhole HWYを南下し、
ダムの手前の分岐でティトン・パークロードTeton Park Roadに入ります。

“自然の姿をそのままに残す”国立公園の中にダムがあるなんて、ちょっと意外。
実はこれ、グランドティトンが国立公園に指定される以前に建造されたものです。
グランドティトンは、国立公園に指定された時点ですでに開発されてしまっていて、
今でも公園区域内に私有地が幾つも残っているんだそうです。
確かにハイウェイを走っているとき、民間の観光牧場や個人の邸宅が見えましたっけ。
何はともあれ、このダムはアイダホ州の農家の貴重な農業用水を賄っているのです。

ティトン・パークロードは、ジャクソンレイクに沿って走っていて、
ハイウェイより一層ティトン山脈が間近に見えます。

こんなに日当たりがいいのに、なんで雪が溶けないんでしょうねぇ

ジャクソンレイクの南側には小さな湖が幾つかあります。
そのうちの一つジェニーレイクJenny Lakeは、対岸へ渡ることが出来ます。
ちょっとしたトレイルもあるというので行ってみようと思います。
船着場の待ち行列。
日陰が無いのでツライ。

往復料金を払うと、
手の甲にスタンプを押される。

帰りにこれをチェックするって。
消えないように気を付けねば・・・
これがシャトルボート。
20人も乗ったら満員?
というような小さいもの。

対岸の船着場は建物も無く、桟橋のみの簡単なもの。
船を下りたら、すぐトレイルが始まります。
木立に囲まれ、山を眺めながら登ります。
岩陰にシマリスが居ました。
人間を見るとすぐ逃げる。
道の脇にはこんな荒々しい景色も。

このトレイル、意外に足元が悪いです。
ミュールで歩いてたお姉さん、大丈夫だったかなぁ。。。

ヒドゥン滝Hidden Falls

滝壺に一気に落ちるというより、
山肌を流れ落ちてる感じですが、
流水量たっぷりで勢いがあり、
なかなかに見応えのある滝です。

ここから終点のインスピレーションポイントまでの登りは一層きつくなります。
炎天下での登りはキビシイ~
見晴らしのいい所に出ました。

終点まではもうひと登りしなきゃいけないんですが、体力温存のため、ここまでにしておきます。

この場所は開けていて、木陰や腰を下ろせる岩場なんかがあるので、
寝っころがって休憩する人や、持参した食事を広げる人の姿も。
食べ物の匂いに惹かれて、
リス達が集まってきました。

しきりと人の方に寄って来ます。
お得意の
「なんかくれる?」ポーズ

一息入れたら、戻りましょう。
流れがかなり激しい。
傾斜のきついトレイルです。

船着場前はボートを待つ人の長い行列が出来ていた。4艘目でやっと乗れました。
いま登ったトレイルは、
あの辺りかな?
Teewinot Mtn.

先住民の言葉で
「たくさんの鋭鋒」という意味。
山に見送られて
湖を後にします。

国立公園の元祖を訪ねて~(8)朝のグランドティトン

2008-08-13 20:04:03 | 旅行:イエローストーン
7月28日(月) イエローストンで迎える三度目の朝も青空です。
イエローストーンの見学は昨日で完了。
早々と午前6時にチェックアウトし、お隣のグランドティトン国立公園に移動します。

30分ほどで、見覚えのあるグランドティトンの看板まで来ました。
到着した日にも写真は撮ってるけど、グランドティトンに
正式入場ってことで再撮影。

木立の間から朝焼けの頂が顔を覗かせる。

Jackson Lake

グランドティトンの北側にあって
ティトン山脈の北半分に面しています。

湖と山並みが美しいです。

道路は一旦湖を離れ、東へ。
平原越しにティトン山脈の南側の尾根が見えます。

午前7時半、オクスボーベンドOxbow Bendにやって来ました。
ここはスネークリバーSnake Riverが大きく湾曲する所で、流れが緩やかになるために
川岸にはいろいろな動物が集まってくるといいます。
正面に見えるのは
Mt.Moran(標高3842m)

到着日に見た時より、
綺麗に見えてます。
動物に逢えるかと頑張って朝早く来たんですが、残念ながら水鳥も鹿も見当たりません。
やっぱり、野生とのめぐり逢いは運まかせのようです。

メインロードを引き返し、コルターベイに向かいます。

午前8時、コルターベイに到着。
ティトン山脈の北側、ジャクソンレイクに面したビレッジで、公園の中心の一つです。
ビジターセンターとロッジ、キャンプ場があり、ジェネラルストアが充実している。
船着場があり、ここからマイ・ボートで湖に出る人々も多い。
贅沢な遊び方ですね~

まだ朝早いので、湖に突き出した木立のトレイルを歩いてみることにしました。
キツネに遭遇!

湖畔に水を飲みに来ていたようです。

突端からの眺め。
山は朝が綺麗ですね。

1時間半ほどかけて湖沿いの森の中のトレイルを一周しましたが、
最初に見たキツネ以外、リス一匹見かけませんでした。
イエローストーンが大当たりだっただけに、ちょっと(かなり?)ガッカリな二人。。。

午前9時、コルターベイのジェネラルストアでお惣菜を買い込み、車内で遅めの朝食。
そう、ここってストアの中や傍に、食べる場所がないんです!!
周りに停まってる車の中でも、我々と同じように食事してる人の姿が見えました。
ロッジ付属のカフェに行けばよかったか。。。
ともあれ、一時間ほど食事&休憩タイム

国立公園の元祖を訪ねて~(7)黄色い峡谷

2008-08-13 16:17:59 | 旅行:イエローストーン
午後1時半過ぎ。
マンモスカントリーを後にして次に目指すのは、朝スルーしたキャニオンカントリー
8の字ループの中央、アッパーとロウアーの境界の東側になります。
ここからはアッパーループを南下し、ノリスで左折して東に向かう、約60km弱の行程。
穏やかな平原。

動物が居そうな場所ですが
残念ながら発見できず。
あ、リス発見

特に事件も起きず(笑)、1時間ほどで無事キャニオンカントリーに到着。
この間、お腹がいっぱいだったせいで眠気に襲われたため、ほとんど記憶がない。
(運転手に悪いので眼だけは開いてましたが。。。)

イエローストーン湖から流れ出たイエローストーン川は、ヘイデンバレーを下り、
このエリアに入って2つの滝となって流れ落ちます。
滝の下流がイエローストーン大峡谷Grand Canyon of the Yellowstone
イエローストーン国立公園の名前の由来となっている黄色い絶壁が、
深さ240~360m、幅は狭いところで450m、長さ32kmに渡って続きます。
谷の北側をノースリム、南側をサウスリムと呼ぶのはアリゾナの大峡谷と一緒。
いつも思うけどアメリカのネーミング・センスって単純と言うか今ひとつ捻りが無い

午後3時、おやつの時間ですね。まずはジェネラルストアで休憩。
暑いのでアイスクリーム
最高に美味しかった~

←これでもスモール

人心地ついたらビジターセンターで情報収集。
ここの展示は非常に分かりやすくて面白かったです。
現在のイエローストーンを形作った古代の巨大火山の噴火の話とかジオラマとか、
時間があれば映画も見たかったな。
ビレッジに入るとき、ノースリムに向かう道路がふさがれていたように見えたので、
レンジャーに確認。
すると残念ながらノースリムは現在、大規模な道路工事を行っていて閉鎖中だと言う。
え~、そんなぁ 

ロウアー滝Lower Fallsを間近で見たかったけど、入れないものは仕方ないです。
南壁からの見学で我慢しましょう。
メインロードを南下してサウスリムに向かう途中、アッパー滝の展望台がありました。
駐車場から短いトレイルを下りていくと、アッパー滝を上から眺められます。
ナイアガラのホワイトウォーターにも負けない激流。

ヘイデンバレー辺りの穏やかさが嘘のよう。
Upper Falls

落差33mとはいっても、
なかなかの迫力です。

※動画もあります。
こちらをどうぞ
ノースリムに入れなくてガッカリしてたのが、すっかり機嫌が直った二人なのでした。
(↑単純(^_^;)

メインロードをもう少し下ったところで橋を渡り、谷の南側へ回り込みます。
すぐまたアッパー滝の展望台があって、今度は滝を正面から見ることができます。
流れが木立の間を抜けてきて、一気に落ちる様子がよく分かります。

サウスリムドライブを一番奥まで行った所がアーティストポイントArtist Point
イエローストーン峡谷と
ロウアー滝
岩の色、確かに黄色い。
金色と言ってもいいくらいです。

Lower Falls
落差は93m、
ナイアガラの約2倍です。

滝と峡谷が絶妙なアングル。

アッパー滝とロウアー滝の間は川が屈曲しているので、2つの滝を同時に見ることはできません。

ロウアー滝の滝壺近くまで下りられるトレイルもあるんですが、標高差150m、
勾配のきついスチール製の300段の階段を下りなきゃいけないと聞いて断念しました。
時刻は午後5時を回りました。宿に戻りがてらヘイデンバレーで動物を探すとしますか。
Hayden Valley

キャニオンから車で10分ほど。
この辺りでは、川は穏やかで
ゆったり流れてます。

岸辺には釣りを楽しむ人々。
水鳥の姿も見えます。
遠くにバイソンらしき影を見ましたが、新しい発見は無し。
ここではよく動物が観られると聞いていたのに、ちょっとガッカリ。やっぱり運ですね。

平原の南端は温泉地帯。道路脇のあちこちで湯気が上がっているのが見えます。
特に硫黄くさいエリアにMud Volcanoの看板。ちょっと寄り道してみましょう。
泥の池がグツグツ煮えてます。
熱気もスゴイ
それにしても臭い!!
あまりの硫黄くささと熱気で、トレイルを行く足取りもついつい早まります。
Dragon's Cave

洞穴の奥から湯気とともにドラゴンの咆哮が・・・
シュゥゥゥゥゥッ!
ゴォォォォォォッ!


※動画もあります。→こちらをどうぞ

湖沿いのドライブを経て、ロッジに帰着。
さあ夕食、と思ったら大事なことを忘れていたのに気付いた。
今朝は、早く出かけることに夢中で、レストランの予約をしてなかったんです!

ダメ元で電話を架けてみましたが、予想通り「9時からなら・・・」と言われ、断念。
結局、前日と同じく湖の見えるカフェテリアでパスタバフェ(メニューも同じ)を食べました。

国立公園の元祖を訪ねて~(6)マンモスの実態

2008-08-12 21:16:24 | 旅行:イエローストーン
ラマーバレーからメインロードを西へ引き返します。
タワールーズベルトの分岐を直進し、一気にマンモスカントリーへ向かう。
前方左手に、不気味な
白い丘が見えてきました。

マンモスカントリーは8の字ループのアッパー左上で、公園北口ゲートに通じています。
我々が泊まっているグラントビレッジとは対角線上で反対側の一番遠いビレッジ。
マンモス・ホットスプリングスを中心に、巨大な温泉段丘のある特徴的なエリアです。

見学前にまずは腹ごしらえ。Mammoth Hot Springs HotelのTerrace Grillに入りました。
お洒落な外観
店内からはテラスマウンテンの様子が一望できます。
今日も暑そ~
このとき時刻は9:15amで、
まだモーニングメニューのみ。

変わったモノを食べようと
フレンチトーストと
ビスケット&クリームソース
をチョイスしてみました。

小一時間も休んだら出発。

テラスマウンテンTerrace Mountainへのトレイル入り口に鎮座しているのが、、、
Liberty Cap

形だけ見れば、
鍾乳洞の石筍のようです。

実際は、温泉の噴出口が
沈殿物で塞がれてしまった。

近くで見ると意外に大きい。

その先にあるのが
Palette Spring

白いデコレーションケーキ。

色の変わっている所には
温水が流れ落ちてます。

一旦駐車場まで戻って、上にあがる木製のボードウォークを進む。
正面に見えてくるのが
MinervaTerrace

ここでは一番有名な石灰棚
なのですが、涸れてる?!

乾いたセメントのような、
なんともさびしい姿

Main Terraceに上がってみて、その原因が分かりました。
温泉が無い!!

温泉段丘は、石灰を含んだ温水が流れ落ちることで日々自然の造形が続けられ、
極端な話、1週間ほどでも形がかわってしまうと言います。
しかし、温泉の湧出量は一定ではなく不安定で、止まってしまう事も珍しくない。
そうなると途端に、石灰棚の色は黒ずんでくるのだそうです。
New Spring(手前)と
Canary Spring(奥)

温泉が湧いている所では
今も石灰棚が形成中です。

秋芳洞の百枚皿のようなのを期待していただけに、ちょっと拍子抜けというかガッカリ。
やっぱりトルコのパムッカレに行かなきゃダメか。。。?!

アッパーテラスUpper Terraceは車に乗って見学できます。
テラスマウンテンの上の方にある幾つかのテラスを見て回るルート。
New Highland Terrace

ここは既に涸れているようです。

石灰の山に枯れた木が閉じ込められているのが不気味。

Orange Spring Mound

活動中のテラスです。
テラスの上には湯気が見え、
温水が道路にまで流れ出てる。

なんだかアメーバに覆われた象みたいで気持ち悪い~

ここは、イエローストーン内は勿論、他の国立公園では観たことの無い風景で、
何とも言えない、印象的な場所でした。

マンモスカントリーの見学は以上なのですが、我々にはちょっと行ってみたい所があった。
ここはイエローストーンの北端、北口ゲート方面に向かうとMontanaとの州境がある。
そこまで行ってみようというわけです。ビレッジを抜け、急な坂道を下りて北に向かう。
診療所前の芝生で
寛ぐエルクの大群

人と近すぎ!!

途中でエルクの雄を発見。
さっきの群れの仲間か?

昨日見たのより角が立派です。

川の手前で、目当てのモノを発見。
これでモンタナ州にも(一応)足を踏み入れたぞ、と。


ちなみに裏は当然“ENTERING WYOMING”



さあ、ビレッジに戻ってお昼ごはんだ~


朝ごはんを食べたGrillの反対側にレストランがあったので、そこでランチにしました。
朝が軽めだったから、
たっぷり昼食&休憩をとって
午後にそなえます。

国立公園の元祖を訪ねて~(5)動物に会いたい!

2008-08-12 09:12:48 | 旅行:イエローストーン
7月27日(日)晴れ
今日も早起きして動物探しに出かけます。
今朝はヘイデンバレーよりもずっと遠いラマーバレーまで行くことにしました。

イエローストーン国立公園には8つのビレッジがあって、
それらをつないで8の字型に周遊道路が造られています。
8の字の上の部分をアッパーループ、下の部分をロウアーループと呼ぶんですが、
我々が宿泊しているグラントビレッジは最南端、ロウアーループの一番下に当たります。
ラマーバレーはアッパーループの右上の方にあって、ここからだと距離100km前後。
なので、昨日よりも1時間早く、午前6時にロッジを出ました。
湖に出ると見事な日の出
・・・の影に鹿!

相変わらず驚かせてくれます。
しかしこれ以降、動物にはぱったり逢えず、あっさりヘイデンバレーまで来てしまった。
昨日バイソン出くわした辺りや群れを見かけた斜面にも、動物の姿はありません。
「野生だから、いつも同じ場所にいるってわけじゃないんだね~」などど話していると
前方に怪しい渋滞の車列。
出た!バイソンです!

刺激しないよう、
ゆーっくりと追い越します。

昨日より一時間早いので、川面には朝もやが立っています。

ロッジを出て約一時間でキャニオンビレッジに到着。ここはスルーして先を急ぎましょう。
この辺りからだんだん標高が上がっていきます。
Mt.Washburnの辺りからタワー滝にかけてはグリズリーベアの代表的な生息地らしい。
木立の影や斜面、稜線に目を凝らしつつ、車を走らせます。
斜面の鹿の群れ。

耳が大きいから
ミュールジカMule Deer
でしょうね。

足元で物音。

リスSquirrelです。

クマを探しつつ走っていると、道路脇で異常に盛り上がっている集団を発見しました。
巨大な望遠レンズを構え
真剣な表情の人々。

視線の先を追いますが、
何も見えない。
何か居るのかと尋ねると「☆×△(←早口で聞き取れない・・・)」
えぇっと、どの辺りに?「木が茂っている辺りの手前のくぼみの所だよ」と指差す。
カメラの望遠最大で探すも、
全然見つからない。。。。
ダンナとあーでもないこーでもないと言いながら探していると、
隣に居たおじさんが声をかけてきた。「もう☆×△は見たかい?」いえ見つかりません。
すると、そばで双眼鏡を覗いていた息子ちゃんに「この人たちにも見せてあげなさい」
息子ちゃんが快く代わってくれた双眼鏡の中には、黒いスリムな四足動物の姿。
これ何?クマ?「Black Wolfだよ」お、オオカミですって?それはまた貴重な。。。
結局自分達では写真はおろか、影すら見つけられなかった。ご親切に感謝感謝です。

タワー滝Tower Fallまで来ました。
展望台のレストハウスで休憩しようと車を停めると、先の方で何か騒ぎが起きています。
只事ではない雰囲気に、カメラを掴んで駆け寄ると、
居ました、クマです!!
子熊ですね。

こちらからの距離は約15m。

どうも茂みの奥が気になる様子

母熊がお食事中でした。

子熊は退屈なのか、
茂みの周りをチョ六チョロ

そばを車が通ってても
人間の声がしてても
全然気にしてない。

本来、クマには100ヤード(約91m)以内に近づいてはいけない規則。
でも向こうが近づいてくるんだもの。。。みんな狂喜してシャッターを切ります。
全身像が見えました。

ブラックベアBlack Bear
のようです。
でも子熊は茶色い。

母熊は茂みの方に未練があるのか、
戻っていきます。

一生懸命ついて行く子熊が
実に愛らしい
遅ればせながらレンジャーが到着して見物人を散らす。でももういっぱい撮ったもんね~

その後、クマの親子は茂みの奥の谷に下りていってしまいました。
この間わずか約15分ほど。野生動物との邂逅は、正に運としか言い様がありません。

午前8時、クマ騒動の後ちょっと休憩したら再出発。ラマーバレーまでもう少しです。
タワー滝周辺の峡谷は
火山岩の尖塔が林立する
奇妙な眺め

タワールーズベルトの分岐で右に折れてしばらくいくと見晴らしのよい平原に出る。
ラマーバレーLamar Vallry
です。

あ、何か居た!
プロングホーンだ~
プロングホーンPringhorn
警戒心が強くて、
危険を感じると時速110kmで
逃げ去ってしまう。
間近で見れるチャンスは少ないといいます。
これもかなりの望遠撮影です。

実は昨年末に日本に帰った時、カメラを新調したんですよ。
イエローストーンに行くことを見越して、なるべく望遠の利くヤツにしたんですが、
こいつが今回は大いに役立ってくれました。奮発した甲斐があったわ

そろそろ9時。次の目的地マンモスカントリーに向かうことにします。

国立公園の元祖を訪ねて~(4)ガイザーめぐり[後]

2008-08-11 23:26:39 | 旅行:イエローストーン
オールドフェイスフルのビレッジに戻ってきました。
炎天下と熱気の中をさんざん歩き回ったので、さすがに座ってゆっくりしたい。
というわけで、ロッジ裏手のカフェテリアで昼食をとることにしました。

お昼時とあって店内はものすごい混雑でしたが、席を探す我々の視線の先で、
ちょうど食事を終えた親子連れが「ここ空くわよ」と手招きで合図してくれた。
おかげで首尾よく席を確保できました。知らない土地で他人の親切は無条件に嬉しいな
チキンフィレサンドと
ベーコンチーズバーガーで
アメリカンスタイルの
ランチタイムです。

オーダーしてから出てくるまで
ちょっと時間がかかりましたが、
出来立てって感じで美味しい~

店内にOld Faithful Geyserの次の噴出予定時刻が出ていました。
見ると次は2:10pm、射程圏内です。
せっかくなので急いでバーガーを平らげ、ポテトは箱をもらってテイクアウトにして
鑑賞ポイントへダッシュ なんとか予定時刻に間に合わせました。
が、しかし予定時刻を過ぎても全然始まらない~

10分過ぎたあたりで周りの人々の表情もなんとなく険しくなる。
なにせ炎天下 諦めて立ち去る人もちらほら。
結局20分遅れでようやっと始まりました。
Old Faithful Geyser

た~まや~
(あ、花火じゃないって?!)
ここからだと音も聞こえて迫力満点です。
待ってた甲斐がありました。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

半日かけてアッパー・ガイザー・ベイスンを堪能したので、そろそろ次のポイントへ。
車に戻り、メインロードをマディソン方面へ向かいます。
この道沿いにはUpper Geyser Basin以外にも間欠泉&温泉地帯がたくさんあるんです。
Midway Geyser Basin、Lower Geyse Basin、Black Snad Basin、Biscuit Basin等々。。。

ロウアーのGreat Fauntain Geyserの次の噴出予定が午後3時過ぎだったので、
最初にそこを目指すことにしました。
Firehole Lake DRへの右折場所がわかりにくくて一瞬道に迷いかけましたが、
無事予定時刻前にGreat Fauntain Geyserに到着できました。

ここは噴出予定時刻が発表されている園内の間欠泉で唯一、車に乗ったまま見学できる。
でもここまで来たらやはり間近で観ましょう。ちゃんと観賞用ベンチも用意されてます。
Great Fauntain Geyser

開演前はこの静けさ

始まりました!

高さは20mくらいかな?
熱気が風に運ばれてきます。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

Firehole Lake DRからメインロードに戻った道路正面にFauntain Paint Potがあります。
マッドポッドMud Podの代表格

泥の池に時折ポコッポコッと
泡が立ち湯気があがる。
ここのは泥が白っぽいので、よく煮込んだシチューの鍋のよう。

トレイルの奥には
Clepsydra Geyser

クレサイドラ=水時計。
かつては3分間隔で時計のように正確に噴出していたのが、1959年の地震以後、常時噴出するようになったのだそうです。

次はメインロードをオールドフェイスフル方面へ戻りミッドウェイ・ガイザー・ベイスンへ。
丘の上から立ち上る湯気が
どこか怪しげ。

斜面の色の変わっている部分は
熱水が川に流れ込んでいる所。

これが湯気の正体
Excelsior Geyser Crater

透き通ったターコイズブルーの巨大な温泉。

ここから更に一段、丘をあがった上にあるのがここでの一番の見どころ。
Grand Prismatic Spring

直径113m、園内最大の温泉。
中央からブルー、黄色、オレンジ、茶色と強烈な色合いのグラデーションです。

とにかく大きくて、写真1枚には到底収まりきりませんので、
動画でどうぞ。
こちら
動画を見ていただくと分かるように、ムチャクチャ風が強い
常に抑えておかないとあっという間に帽子が飛ばされてしまいます。
(実際、温泉内に2、3個帽子が落ちていました。)
その風が温泉の熱気を運んでくるので、ただでさえ陽射しで暑いのに、もう蒸し風呂状態。

川岸に下りてきたら、子供たちが水遊びしてました。暑いもんね~(午後5時だけど)
それを暢気に眺める鹿集団

こんなに人間と動物が近くて
いいんでしょうか?

Biscuit Basinでは小さいけれど綺麗な色合い温泉をいくつか見学。
その名もSapphire Pool

透明度、高っ!!
温泉の色は、その温度と酸性度で変わってくるのだそうです。
高温だと生物が(バクテリアも)繁殖できないので、空の青がそのまま映るんだって。

オールドフェイスフルのビレッジが見えてきました。
ビレッジと道路を挟んで反対側にある温泉域がBlack Sand Basin
ここにもいくつか温泉があるんですが、こんな狭いエリア内で全く色が違うのが不思議。
これは
Emelard Pool

水中に繁殖した黄色い藻の色に空の色が合わさってこんな色になるんだそうです。

他にもOpalやRainbowといった名の温泉もありました。

これはSunset Pool
、、、だったかな?

Black Sand Basinの入り口にあるCliff Geyser
小さいながらも川にまで熱水を噴き飛ばすほどの勢いがある。

これでカイザーカントリーの見学はひと通り終わりです。一日がかりでしたね~

午後6時、オールドフェイスフルのビレッジに戻ってきました。
夕食を済ませてロッジに帰ろうと思い、まず一番近くのOld Faithful Innのレストランへ。
しかし、予想通り予約でいっぱいでした。
他に近くでレストランはないかと尋ねると隣のOld Faithful Snow Lodgeを勧める。
行ってみると、こちらはあっさり入れました。嬉しいけど、不思議な感じ。。。
最近建て直されて、園内で最も新しいんですって。

店内の雰囲気、
スタッフの対応、
料理のお味、

いずれもGood
そんなに混んでなかったので、2時間近くもゆっくりさせてもらいました。

食後、腹ごなしを兼ねてお土産屋さんを覗いてみる。今日は下見です。
オールドフェイスフルのビレッジは園内最大なので、品揃えも豊富。
そもそもイエローストーンは凝ったお土産が多くて、選ぶのが楽しい

午後8時、そろそろロッジに帰りましょう。
オールドフェイスフルからグラントビレッジまでは車で30分くらい。暗くなる前には到着。
そして、メインロードからロッジへの小道に入ってすぐのところで巡り会いました。
雄のエルクです!

こちらに気付いているでしょうに、草を食みながら悠然と歩いていきます。
距離は5mも無いくらい。近くで見ると本当に大きい。「鹿というより馬だね」とダンナ。
完全ではないけれど角も見事です。

「一日の終わりで、良いもの観られた~」とご機嫌な二人なのでした。

国立公園の元祖を訪ねて~(3)ガイザーめぐり[中]

2008-08-11 16:01:21 | 旅行:イエローストーン
トレイルを歩き始めるとすぐ、道の両側に次々に間欠泉Geyserや温泉Poolが現れます。
“至る所にある”といった感じで、名前のないものも多い。
噴出してない間欠泉は
こんな感じ。

見物人も居ません。

以下、主だったものをご紹介いたしましょう。
Lion Group

奥に見えているのが噴出口。
左右に二つあります。

Sawmill Geyser

ひっきりなしにバチャバチャと熱水を吹き上げていて、ボードウォークがびしょ濡れになるほど。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

Grand Geyser

噴出予定が発表される、ガイドブックにも載っている大物。
8~9時間ごとに30~60mも噴き上げるそうです。

Beauty Pool

その名の通り、きれいな温泉

川の向こうで
Daisy Geiserが噴出を始めました。

温泉が点在する平原を、
木製の遊歩道が貫く。

Giant Geyser

これもガイドブックに紹介されている大物のひとつ。

噴出の間隔は不定ですが、大噴出の時は60m以上の噴出が1時間も続くのだそうです。
左側の噴出口からは時折、熱水が噴き出すのが見えました。

Grotto Geyser

変な形~

沈殿物が木を埋めてしまったものだそうです。
1cm沈殿するのに40年もかかるんだって!

川に差し掛かったとき、対岸で大規模な噴出が始まりました。
Riverside Geyser

20m以上噴き上げているのではないでしょうか。
噴出時間も長いです。

※動画もあります。
こちらをどうぞ

動物の骨に出くわしました。
エルク鹿でしょうか?

トレイルを歩いていて、温泉域の泥の上に鹿やバイソンのものと思しき足跡や糞をたくさん見かけました。
この辺は結構、動物が集まってくるみたいですね。

Morning Glory Pool

朝顔の花のような円錐形の温泉です。
ふちは深みのある青緑ですが、奥の方(かなり深い)は深い青と、なんとも微妙な色合い。

ここがトレイルの終点。途中までは来た道を引き返します。
Riverside Geyserは既に噴出を終えていました。行き当たってラッキーだったな~

Grotto、Giant、Grandと辿り、Sawmill Geyserまで戻ってビックリ。
さっきの騒ぎが嘘のように静まり返っています。
なんだかキツネにつままれた様な気分。
ここからは来た道ではなく、右に方向転換。
それにしても、トレイル上にはこれまでのところ殆ど全く日陰がありません。

帽子、サングラス、日焼け止めは必携です。

Crested Pool

こちらは綺麗なコバルトブルー。温泉の周りを真っ白な沈殿物が取り囲んでいます。

最後の大物
Castel Geyser

園内最古とされている間欠泉。
“コーン”と呼ばれる沈殿物が噴出口を取り囲むように積み上がっています。

今は噴出時刻ではないのですが、それでも時折熱水が噴き上がっていました。


11時半頃に歩き始めて、一周し終えたのは結局、午後1時半近くでした。
炎天下を約2時間。道は平坦ながら、ある意味ハードなトレイルです。

国立公園の元祖を訪ねて~(2)ガイザーめぐり[前]

2008-08-10 19:15:16 | 旅行:イエローストーン
湖の南端まで来ました。ここで道路が分岐します。
ロッジ方面には帰らず直進して、次の目的地オールドフェイスフルを目指します。

午前9時過ぎ、ようやっと公園南西部に位置するガイザーカントリーに到着しました。
ここはイエローストンで最も多く人が集まるエリアで、ビレッジも園内最大。
“Geyser”の名の通り、このエリアにはたくさんの間欠泉があります。
中でも有名なのがオールドフェイスフル・ガイザーOld Faithful Geyser
120年間ほとんど一定の噴出時間、間隔、高さを保つ「Faithful(忠実な)」間欠泉です。

我々が到着した時、人の波がガイザーのある方向に流れていくのが分かりました。
次の噴出時間が近いのでしょう。
しかし我々は早起きと単調なドライブでかなり疲れてるのでまずは休憩したかった。
よって、今回の噴出は見送り、とりあえずジェネラルストア内のカフェで朝食タイム。
中途半端な時刻だし、噴出時間と重なってるせいか、お客は我々だけ。
サンドイッチとサラダを食べながら、ちょっとダラダラ

すると店員の女の子達(アジア系)が「何処から来たの?」と話しかけてきた。
日本だと言うと「残念、外れた~」というように笑う。
あなた達の出身は?と聞くと「私は中国で、こっちは韓国」
同郷ではなかったけど、旅先で古い仲間に会ったような気分になり、和みました。

充分に休憩したら出発。
まずはビジターセンターに行き、主だった間欠泉の噴出予定時刻を確認します。
オールドフェイスフルは約40分後。それ以外のはモノによっては誤差2時間となんてのも。
トレイルに入ってしまうと、どのくらい時間を使うか読めません。
よって、まずオールドフェイスフルの噴出時間を狙って、展望台にあがる事にしました。

ガイザー裏手の川を渡ると、右の方にオブザベーションポイントへの坂道が始まります。
距離600mほどといっても標高差61mありますので、頑張って登らないと間に合わない。
途中、リスが何度も目の前を横切る。人馴れしてなくて逃げ足が速く、写真に撮る隙もない。
さすが野生、と思っていたら、リスより大きい妙な生き物に遭遇。なんだこいつ?
物思いにふけるカワウソ。

気付かれないよう
望遠で撮りました。

陽は既に高く、陽射しはジリジリ、気温もぐんぐん上昇。でも風は爽やかです。

午前11時、オブザベーションポイントObservation Pointに到着。
展望台といってもトレイルの道幅がちょっと広くなった程度のものですが、
ここだけ視界が開けていて、下界を一望できます。
日陰をみつけて腰を下ろし、噴出を待ちます。
アッパー・ガイザー・ベイスン
Upper Geyser Basin


ガイザーの周りは既に
見物人の人だかり。

11時05分、噴出が始まりました!ほぼ予定時刻どおりです。
初めチョボチョボと湯気が上がり、その後、一気に熱水が吹き上がります。
Old Faithful Geyser

※動画もあります。
こちらをどうぞ

さすがに音はここまで届きませんが、この距離から見ていても規模の大きさがわかります。
5分弱のショータイム。頑張って登ってきた甲斐のあるモノでした。

【おまけ】
下りで、また
先ほどのカワウソに遭遇。

両者にらみ合い(笑)


川まで下りて来ました。橋を渡らず、そのままガイザー巡りのトレイルに向かいましょう。
木製のボードウォークを炎天下、歩いて回ります。

イエローストーンに来るに当たって、悩んだのが服装。
平均最低気温は真夏のこの時期でも一桁台。7月に雪に降られたという人も居るんです。
例によって荷物は機内持ち込みだけで済まそうという我らですが、寒い思いはしたくない。
特にダンナは寒がりなのでトレーナーや薄手のセーターを持っていくことにしました。
幸い車移動だから、日中Gジャンやトレーナーなどは車に置いておけばいいし、というわけ。

がしかし、天気は予想を良い意味で裏切ってくれ、ダンナの危惧は杞憂で終わった。
この日を含め旅行中は毎日晴天。
上着類は結局、朝ロッジを出るとき以外は車のトランクが指定席となったのでした。
相変わらず我ら、晴れカップルのようです。

トレイル上には、数え切れないほどたくさんの間欠泉や温泉プールがあります。
ガイドブックに載っていないものでも噴出時には見応えがあってついつい足を止めてしまう。
噴出の予定時刻に合わせて先を急ぐなんてできませ~ん
そんなわけで、時間は気にせず自分達のペースで見物しながら歩くことにしました。

トレイルより
Old Faithful Innを臨む