カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

政治と教養の街ワシントンDC(7)アーリントン地区

2008-09-19 23:10:07 | 旅行:東海岸主要都市周遊
8月26日(火)今朝は早起きして6時半にホテルを出る。
向かった先はロナルド・レーガン空港。手配しておいたレンタカーをピックアップします。
我々の足になってくれたのは
こちらのVOLVO

今回もHertzにしました。
「サービスでサンルーフ付きにグレードアップしておいたわ♪」と言われましたが、
ウチはあまり天窓には関心ないのよね~

空港からホテルに向かう道は、しかし地理に不案内な人間には非常に難しかった。
フリーウェイからの出口がよく分からず、ウロウロしていると目の前にはペンタゴン
せっかくなので写真
撮ってみました。
しかし暢気に写真を撮っている場合じゃなかった。
気付いた時にはペンタゴンの職員用駐車場に入り込んでました~

ビクビクしながらセキュリティの人に「ごめんなさい、道を間違えました」と言うと、
怒りもせず「んじゃ、こっちに回ってUターンして出て」
怪しまれなくってよかった~ 怪我の功名でペンタゴンを被りつきで見てしまいました。
(近くで写真撮りたかったけど、拘束されたりメモリー消去されるといけないので断念)

結局30分ほど余計に時間をかけ、どうにかこうにかホテルに戻ることができました。
AAA(アメリカ版JAF)でもらった地図、あまり使えなかったぞ・・・

ホテルをチェックアウトしてまず向かったのはこちら。
海兵隊戦争記念碑Marine Corp Memorial 別名硫黄島記念碑
映画『父達の星条旗』ですっかり有名になりましたね。
像の高さは約10m、幅約20mで、土台だけでも2m以上あります。
思いのほか大きく、近くで見ると迫力があります。
像の土台には、海兵隊が派遣された数々の戦場の名が刻まれています。
“硫黄島・沖縄”の名は
裏側にありました。
直近はソマリア。いずれアフガニスタンやイラクの名も刻まれるのでしょうか。。。
ここからはモールのモニュメント類が一望できます。

ポトマック川の西岸アーリントン地区は、バージニア州に属していますが、
もともとワシントンDCの一部だったため、こんな国家的なメモリアルがあるんですね。

記念碑の南側にあるのがアーリントン国立墓地Arlington National Cemetery
アメリカ建国以来、数々の戦争で戦死した市民やアメリカの国家的英雄が埋葬されている。
夥しい数の墓碑

中でも有名なのがダラスで暗殺された第35代大統領ジョン・F・ケネディの墓。
モールを見晴るかす小高い丘の上にあります。
ケネディはカソリック信徒なので、墓石には十字架が刻まれています。
墓石の後方に燃えるのは
永遠の火Eternal Flame
隣には夫人のジャクリーン・ケネディ・オナシスが眠る。

もう一つ有名なのが無名戦士の墓Tomb of Unknowens
第一次、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争で身元が確認できなかった戦死者が
埋葬されています。(現在ではDNA鑑定で身元は全て判明してるらしいですが)
白い大理石の墓石は、米国陸軍第3歩兵隊から派兵された衛兵によって、24時間365日休まず警護されています。
ライフルを片手に、墓前をきっかり21歩で歩き、180度向きを変えて同じように21歩。
1歩に1秒という、非常にゆっくりとした動作で左右に往復します。

ちょうど衛兵の交代のセレモニーが行われていました。
上官の号令のもと、ぴったりと合わされた儀礼的動作、響く靴音。

厳かな雰囲気に、自然と神妙な気持ちになる。

※動画あります。
こちらをどうぞ


午前9時半、アーリントン国立墓地を後にします。
一旦ポトマック川を渡ってDCに入り、モールの脇をぐるりと回り込んで北へ上がる。
これでワシントンDCとはお別れ、次の目的地フィラデルフィアを目指します。
ジェファソン記念館がお見送り

政治と教養の街ワシントンDC(6)スミソニアン再び

2008-09-19 19:09:27 | 旅行:東海岸主要都市周遊
印刷局ツアーを終え、隣のホロコースト記念博物館のカフェでしばし休憩。
この博物館は“ホロコースト(ナチス・ドイツによるユダヤ人の大量虐殺)”がテーマ。
“11歳以下の子供は見学不可”というくらいですから、相当衝撃的な内容なのでしょう。
非常に重たい内容ですが、訪れる人の数も非常に多いそうです。

ホロコースト記念博物館 U.S. Holocaust Memorial Museum
100 Raul Wallenburg Pl. at 15th St.& Independence Ave.
※ホームページ→こちら (入場には整理券が必要)

水分補給して生き返ったら、スミソニアン博物館を見学するため、再びモールに戻る。
自然史博物館のお向かいに、お城のような建物。その名もキャッスルCastel
スミソニアンの情報センターなのですが、ここには創設者スミソンの墓所があるのです。

イギリスの科学者ジェームズ・スミソンJames Smithon。
科学者として人類の未来を案じた彼は、
「財産すべてをアメリカ合衆国に、人類の知識の普及と向上のために譲る」と遺言。
そのおかげで今我々がこうして貴重な品々を無料で見学させてもらえるのです。
感謝の意を込めてお参りさせていただきました。

本日最後に訪れたのは、“世界で最も訪問者数が多い”と言われる
航空宇宙博物館National Air and Space Musem
その名の通り、人類史上に残る業績を成し遂げた飛行機や宇宙船、惑星探査機などが、
燃料を補給すればすぐにでも稼動できる状態で陳列されています。
航空ファンは勿論、飛行機や宇宙科学にあまり興味のない人でも惹きつけられる展示。

モール側の入り口から入ると、吹き抜けのホールにアポロボイジャーなど
実際に宇宙を旅した探査機や宇宙船がドドンッ!と並んでます。
外板の傷み具合がリアル。。。

世界初の人工衛星スプートニクの実物大模型や有人宇宙船も展示されてる。
アポロ・ソユーズ宇宙船
Apollo & Soyuz
  Spacesraft Modules


1975年、アメリカと旧ソビエトの両宇宙船がドッキングして共同で宇宙の研究観測を行った。
そのときの状態を再現。

別の部屋にはボーイングDC-3といった巨大なジャンボジェット機。
あまりのダイナミックさに唖然としてしまいます。

リンドバーグが初の大西洋単独無着陸横断飛行に成功した時の機体
スピリット・オブ・セントルイスSpirit ofSt.Louis
「翼よ、あれが巴里の灯だ」
ライト兄弟の人類初の動力飛行機1903フライヤー1903Flyer
飛行機というよりグライダー?

日本人には馴染み深い“ゼロ戦”です。
正式名称は
三菱零式艦上戦闘機

こちらはハッブル宇宙望遠鏡Hubble Space Telescope
実物の5分の一の模型です。

高度600kmの地球周回軌道を回り、大気の揺らぎに邪魔されずに観測できるので、次々と革新的な発見をしている最新望遠鏡

そしてこちらが、ここに来た人は必ず触っていく月の石Touchable Moon Rock
入り口を入ってすぐのところにあるんですが、先ほどは人だかりで近づけなかった。
中央の黒い三角形のものが
“月の石”です。

みんなが触るせいか、表面ツルツルで、イメージとの乖離が激しいです。
なんだかキツネにつままれたような気分になった。

展示物のパッと見が派手なのでそれに目を奪われがちですが、内容は非常に濃ゆい。
かなりヘロヘロになりながらの見学でしたが、大変勉強になりました。
予備知識があって、解説を読みながらじっくり見学するともっと面白いんだろうなぁ。。。
航空宇宙博物館National Air and Space Musem

Independence Ave. bet.4th&7th Sts.SW

※ホームページ→こちら


モールは、夜になるとモニュメント類がライトアップされてとても美しいそうなのですが、
我々はホテルが遠いので、そんな時間までは居られません。
そこで今日の夕食は、夜景が楽しめそうなレストランに行くことにしました。

ホリデイ・インというホテルの17階にあるヴァンテージポイントVantage Point
“ワシントンのガイドさんが薦めるとっておきの、とても眺めのよいレストラン”
とガイドブックには絶賛されていたので、期待して行ってみたら、
なにこれ?

モール方面はビルの陰に完全に隠れて何も見えませ~ん
こちら側の景色はまあまあだけど、見えているのはワシントンDCじゃない。
多分、ガイドブックに記載された後にこのビルが建ったんでしょうね。
やむを得ない事とは言え、残念・・・
お料理はアメリカンスタイルで、特に特徴もなし。

胃腸を休める意味で、軽めに済ませました。