カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

中山道の旅(1)天竜峡~昼神温泉

2010-09-23 18:33:46 | 日本でお出かけ
2001年の祝日法改正(いわゆるハッピーマンデー制度)の適用で、
敬老の日は2004年から9月第3月曜日となりました。
休みのとりにくい日本で、少しでも連休を増やし、余暇を楽しんでもらおうというこの試みに、
我々も乗らせていただき、二泊三日の旅行に出掛けました。
中山道・木曽路の宿場町を巡る旅、しばしお付き合いくださいませ。


まずは中央高速道で名古屋方面に向かいます。
道路沿いに見える山々は濃い緑に覆われてます。
9月下旬というのに、秋の気配はまだ全く見られませんねー

ウチは東京西部在住なので中央高速はよく使いますが、
岡谷JCTを名古屋方面に向かうのは初めてで、見慣れない景色や地名が、ちょと新鮮です。
途中の行程は、目立った渋滞も無く順調そのもので、お昼過ぎには今日の目的地である
天龍峡に到着しました。

天龍峡は、諏訪湖を水源とし、伊那谷を貫いて、遠く太平洋に注ぐ天竜川の
ほぼ中程に位置する渓谷です。
川の流れに侵食された渓谷は、花崗岩の奇岩がそびえ立つ、大自然が造り出した景勝地で、
昭和9年に国の『名勝』に指定されています。
まずは昼食
山に来たら、やっぱり蕎麦でしょう!

江戸時代、木材や米の運搬に利用された天竜川は、“暴れ天竜”の異名をとる激流でしたが、
ダムや水門ができたおかげで、今ではレジャーとして川下りを楽しめるほど安全になりました。
飯田に近い上流では、暴れ天竜の片鱗を感じさせるスピード感あふれる激流を、
下流の天龍峡温泉港からは、緩やかな流れをのんびり楽しむことができます。
ウチらは下流の天竜ライン下りに参加。
天竜ライン下り
※ホームページ→こちら


川下り用の船は45人乗りで、
なかなか大きいです。
今日のお客は5組程度だったので、ゆったり座れました。

川下りを始めて程なく、文字の刻まれた岩壁が見えてきます。
これらは天龍峡十勝と呼ばれるもので、明治15年(1882年)、書聖と仰がれた書道家の
日下部鳴鶴(めいかく)が選んだ十の岩峰の表面に、彼の筆に成る文字が刻まれています。
十勝の一つ、龍角峯

天竜川の深渕に棲む龍が天に昇った時、その崖に突然できた『龍の化身』と伝えられています。
両岸に聳え立つ大岸壁や奇岩を、川面近くから見上げると、一層その威容を感じます。

照りつける日差しで、
正直、暑いくらい川の流れは穏やかで、川を下る船の速度もゆっくりとしたものです。
それでも、川幅の狭い箇所や水深の浅い部分では流れが荒くなります。

水量はこれで例年並み。
数日前に降った雨のせいで、水嵩が増したそうです。
その代わり、水が少し濁っちゃったらしいですが。。。

川下りの最中、船頭さんが投網の実演を見せてくれます。

この日は雨の後だったせいか苦戦してましたが、三度目の正直で鮎が一匹取れました

川下りの途中、川辺に鷺などの鳥を見ることができました。

後半、ツアーがややダレて来る頃、川沿いにある“売店船”に立ち寄ります。

商魂たくましい!(笑)

日差しが強いので、冷たいものが欲しくなる。。。
相手の戦略にまんまとハマり(笑)ジュースを購入


今回の旅には、アメリカ生まれのクマの子三兄弟の末っ子、
ロミータ(愛称ロミ太)が同行しました。

さて、ツアー再開。
先ほどの鮎が焼けました。出来立てをみんなでひと口ずつ味見

投網の実演や、ガイドさんが歌を披露してくれたりと、飽きさせないよう工夫してます。

行く手の岩壁に、枝振りの良い松が見えてきました。

そろそろゴールの唐笠港に到着します。

小一時間の船旅はこれで終了。
ここからは専用バスで出発点まで戻ります。
途中、峰竜太の生家だというスーパーさかやの前を通りましたよ。
峰さん、地元のスーパースターらしいです

ツアーを終えて駐車場に戻った時刻は午後3時過ぎ。
宿に向かうにはまだ少し早いので、今度は川沿いの遊歩道を歩いてみることにしました。
JR飯田線天龍峡駅前の観光案内所の裏手から出発。
渓谷沿いの木立の中を歩いていくと、展望台に到着。
先ほどは川面から見上げた龍角峯を、今度は対岸から、違ったアングルで見られます。

さらに深くなる木立を抜けると、吊り橋が見えてきます。

天竜川に架けられたつつじ橋
金属製でワイヤーでしっかり吊られていますが、川面からはかなりの高さで、おまけにふわふわと、結構揺れるんだ、これが・・・

それでも橋からの眺めは見事です。

こちらは上流方面。
龍角峯が見えていますね。
こちらは下流方向。

渓谷が深いので、谷底はもうほとんど翳ってしまってます。

登り坂を一気に上がると、龍角峯の上に出ます。

渓谷を覆うばかりの木々の緑

遠くには、飯田市の象徴である風越山を望み、眼下には70m下の険しい渓谷の間をゆったりと流れる天竜川の碧色の流れ

まさしく最高の眺めです♪

木立を抜けたら、左手に林、右手にリンゴ園を眺めながら歩きます。
途中キツイ上りもあったりしながらえっちらおっちら、、、
スタートから1時間ほどで、終点の姑射橋に到着しました。
結構いい運動になりましたわ。。。

頃合いもよいので、今日のお宿のある昼神温泉に向かいます。
天龍峡からは、三遠南信自動車道で飯田山本JCTに出て、国道256号線で西へ1時間ほど。
1973年(昭和48年)に初めて温泉が湧出し、観光地としての開発を始めてからは30年ほどの
新しい温泉街です。
嗚呼、日本の温泉宿だ~
もう5、6年ぶりか?懐かしい~

ロミ太くん、さっそく寛いじゃってます。

ウチが泊まったお宿は、料亭が姉妹店ということで、お料理が特に自慢。

地元の産物を活かし、素朴だけどひと捻り加えたお料理は、どれもとっても美味しくって最高

温泉地としての知名度は低いですが、お宿はどこも新しくて設備やアメニティが充実してるし、
仲居さん達も過剰なくらい(笑)サービスよくって、すっかり満足しました。