カリフォルニア徒然草 または武蔵国人覚書

ダンナの海外赴任のため、想定外のアメリカ暮らしを経験。
日常のふとした出来事を、心覚として綴っています。

大瀑布紀行~2日目④いざアメリカへ

2008-07-11 22:47:58 | 旅行:ナイアガラ
ナイアガラの滝はカナダとアメリカの国境に位置していて、橋を渡るだけで簡単に行き来できます。
せっかくだからアメリカ側からも見たいよねーもう午後4時過ぎだけど、日も高いしー

地図を見ると結構距離がありそうなので、とりあえずタクシーで移動することにしました。
最初に拾ったタクシーに「ゴート島Goat Islandに行きたい。アメリカに渡りたい」と言うと
時計を指差しつつ「もう4:20だろう?僕は今日5時まで勤務なんだ。」と、やんわり乗車拒否
「後ろのタクシーに交渉してあげるよ!」と言って車を降り、後ろの運ちゃんとゴニョゴニョ。
しばらくして“こっちに来い”の合図。仕方ない、移るか。。。
2台目の車はアラブ系の運転手さんで、英語が苦手っぽい。いや、ウチラもですが。。。
アメリカに渡りたいんだというと急に血相を変え、たどたどしい英語でまくし立て始めた。
要は「国境を越えなきゃいけないから車だと1時間、いや2時間はかかる。歩けば20分だ!」
「10ドルで橋のたもとまで送ってやるから、その先は歩いて行ってくれ」と言うんです。
さっきの運転手、一体なんと言って交渉したんだ?(自分に都合のいいように話したな。。。
しょうがないので、レインボー橋のたもとで下ろしてもらって、歩いて国境を越えます。

まずはカナダ側の出国。これは通行料50セントを払うだけ。アメリカのクォーターでOKです。
こんなに簡単でいいのか?
というくらい簡単に出国
右手に滝を眺めつつ、ポテポテと橋を渡ると、中ほどに国境を示すプレート。
うぅ~ん、
文字がよく見えませんね。

右がカナダ、左がアメリカ
と書かれてます。
車道中央ではためく
両国の国旗
この辺りから国境を越える車の待ち行列が出来始めてます。
見ててもなかなか進まない。
確かに運ちゃんが嫌がるワケだ

橋を渡りきった所でアメリカの入国審査。既に10人ほど待ってました。
順番が来て係官にパスポートを見せ、簡単な質疑応答。
通常はここで出入国カードを作成したり、指紋をとられたりするんですが、
我々は既に入国済み扱い。I-94(出入国カード)もついてるし、ビザもあるし、何の問題もなし。
管理官もリラックスして「どこに住んでるの?カリフォルニア?いい所だね!」などと雑談。
「Enjoy!」と送り出され、いざアメリカへ再入国(笑)。

アメリカ側のナイアガラの滝周辺は、州立公園になっています。
カナダ側の俗っぽい感じとは一転して、緑が多く、のんびりした雰囲気。
橋を渡り、木立の中の遊歩道を抜けて、カナダ滝の際まで行けます。
車とは別に、歩行者専用の橋が手前にあるので、容易に島まで渡れます。
思っていたより全然時間がかからなかった。確かに車で来るより歩いた方が早いわ。
ゴート島Goat Islandの
テラピン・ポイント
Terrapin Point

ちょうどテーブル・ロックの対岸にあたります。

見えているのはクイーン・ビクトリア公園とスカイロンタワー

カナダ側からは滝の全容を眺める感じですが、アメリカ側は滝を脇や上から覗き込む感じ。
カナダ側より水しぶきが少なくて、落ち着いて鑑賞できます。

振り返るとアメリカ滝も見える。

ひとしきり滝を眺めたり写真を撮ったりした後、お隣のルナ島に移動。
途中で
リスに遭遇

ルナ島Luna Islandはアメリカ滝とブライダルベール滝の間にある小さな島。
島の両脇を二つの滝が流れ落ちていく様は圧巻です。


見下ろすと、眼下に“風の洞窟ツアー”の人々が見えました。
写真左側に見える
赤いデッキ上の
黄色いポンチョ集団

ホントに滝の際まで
近づくんですね

よくよく見ると、
ものすごい風圧に
今にも飛ばされそうになってる。

こちらのデッキは
もろに水を被ってます。
「滝を真下から見上げよう」というツアーなんですけど、
滝を見に、というより滝を浴びに、、、ですね、これ。殆ど荒行の世界
アメリカ人て、本当に濡れるの、好きだな~

カナダ側とは違った目線で存分に滝を楽しんだら、歩いてカナダに戻ります。
アメリカ出国は
このゲートを出るだけ

橋の向こうのカナダ税関でパスポートチェックと簡単な質疑応答。これで再入国完了です。

外国と海で隔てられている日本に生まれ育った者にとって、
「この道の先は別の国」というのは、本当に不思議な感じがします。

大瀑布紀行~2日目③スカイロンタワー

2008-07-11 20:10:48 | 旅行:ナイアガラ
さんざん濡れたので、一旦ホテルに戻って着替えて出直します。

向かったのはクイーンビクトリア公園Queen Victoria Park
ナイアガラ・パークウェイ沿いの公園で、アメリカ・カナダ両方の滝を一望できるロケーション。
芝生には腰を下ろしてランチをとったり、寝っ転がってのんびり過ごす人々がたくさん居ます。
概して欧米の人々は、観光地に来てもガツガツ観光しないでこうやってゆったりと過ごすんです。
日本人も見習いたいところですが、つい「せっかく来たんだからあれもこれも」になっちゃうな~

レストエリアQueen Victoria Place2階のレストラン、Edgewaters Tap&Grillで遅めのランチ。
高台の建物の2階とあって、
眺めは抜群です。

今朝は軽めでしたので、お昼はしっかり食べましょう。

お味の方は、
可もなく不可もなく。

この辺りのレストランは「味より眺望だ」とガイドブックにも書かれてます。

Edgewaters Tap&Grill

6345 Niagara Pkwy

TEL:(905)356-2217

※ホームページ→こちら

滝を堪能しながらゆっくりと食事をしたら、
今度は、公園の裏手にあるスカイロンタワーSkylon Towerへ。
Murray St.の坂の中ほどに入り口があります。ここはパスに含まれていないのでチケットを購入。
ゲームセンター奥のエスカレータを上がったところがエレベーター乗り場。
エレベーターは3基あるはずなんですが、待ち行列は一つだけ。
何故?全部動かしてよー

仕方ないので、その最後尾につくと、まず問答無用で写真撮影。
背景に滝を合成した写真を販売してるんです。もちろん希望者のみなんですが、写真は全員撮る。
実は滝の裏側ツアーの時も同様のサービスがありました。カナダでは流行ってるのか?

ここの特徴は、エレベーターがタワーの外側にあること。
ガラス張りで、外壁沿いに上下する間も滝や周りの風景を楽しめます。
地上160mまで一気に上昇と思いきや、誤ってその下のレストラン階で停まってしまった。
係員が言うことには「機械の設定上、一度下に降りてからまた上がって来なきゃいけない、
よかったら階段で行ってくれ」だって。まあ、ワンフロアならいいですよ、階段で。

タワー上部の通称“ドーム”は円盤の形をしていて、ぐるりと360度の景色を楽しめます。
展望デッキは外に出られるので出てみる。滝が見えるポイントはやはり人だかりがしてました。
こんな上まで滝の音が聞こえるのには驚き。

あ、
アメリカ滝に虹がかかってる!

天気が良いので、
遠くまでよく見通せます。
滝に挑む
霧の乙女号

ガラス越しでなく、直接、滝の音を聞きながら眺められるってのがいいですね~
展望台の下の階にはレストランがあって、1時間かけて一周するんだそうです。
ちょっとお高いけど、試してみる価値ありそうですね
スカイロンタワー
Skylon Tower


5200 Robinson St.

※ホームページ→こちら

大瀑布紀行~2日目②滝の裏側へ

2008-07-11 18:45:30 | 旅行:ナイアガラ
“霧の乙女号”の旅ですっかり気分が盛り上がった二人。
次は滝の裏側からアプローチします。
“滝の裏側ツアー”Journey Behind the Fallsのスタート地点は
昨夜寄ったテーブル・ロック・コンプレックス内にあります。

ポイント間の移動にはピープル・ムーバー(→こちら)を使いましょう。
川沿いのNiagara Pwyに沿って走る循環バスで、チケットは大人$7.5で一日乗り降り自由。
グレート・ゴージ・アドベンチャー・パスには既にセットされてますのでパスを見せるだけです。

2つ目のバス停Table Rock Pointで下車。所要5分くらいですかね。歩いても来られます。
バスを降りると、もうカナダ滝の轟音が聞こえてきます。
水煙も相変わらず元気に吹き上がっていて、足元にはあちこち水溜りができてます。
が、昨夜のような霧雨状態ではありません。時間帯によって風向きが変わるんでしょうか?
これならゆっくりカナダ滝を眺められます。よかったよかった

テラスに近づくと、上流のエリー湖から流れてくる川の様子が一望できます。
川幅が広い!

川面に水平線を見るなんて、
日本ではありえない光景。

そこを流れてきた水が収束して、滝壺に一気に落ち込んでいく!!

アメリカ滝は滝下に落石が多く、
実際の落差は少ないですが、
こちらは真下の滝壺に向かって
垂直にストレートに水が落ちる。
だから、こちらのほうが
水煙が高く上がるんでしょうか?

カナダ滝の落差は約54m、こう言っちゃなんですが、落差自体は大した事無い。
ヨセミテ滝は740mだし、華厳の滝でも75mありますからね。
しかし、滝のスケールと落下する水の量は比べ物になりません。
さすが“世界の三大瀑布”

昨夜の不完全燃焼を解消し、いざ滝の裏側へ。
テーブル・ロック・コンプレックスの建物の奥に入り口があります。
チケット売り場は長蛇の列。しかもどうやらシステムがダウンしたらしく、一向に進みません。
イラつく人々の横目に、我々はパスのおかげでスルー・イン

専用エレベーターで38m下ります。
カウンターで専用ポンチョをもらう。今度は黄色で半袖、丈も膝下程度と短めです。
暗いトンネルをズンズンと進んでいくと、左手に明るい光。トンネルを出たところが展望台です。
遠くにアメリカ滝が見えてます。

そして右手の方に振り向くと・・・

どおおおおぉ~

ナイアガラの語源は原住民の「ニアガル(雷轟く水)」
たしかに腹の底に響く轟音。。。

ここはテーブルロックの真下。
カナダ滝を真横から見てます。
そこそこ離れてるはずなんですけど、すぐそばに見えますね~
(→船からの写真を参照)

階段を下りるとテラスに出られます。
霧の乙女号が滝の勢いに翻弄されているのが見えます。
ここからだと転覆寸前のようにみえちゃう

一旦トンネルに戻り、奥の通路に入ります。側道のようなトンネルの先は・・・
正真正銘、滝の裏側です。

危険ですから、もちろんトンネルの先っぽには行けません。

すさまじい轟音。逆巻く水流。
トンネルの中まで飛び込んでくる水しぶき。
離れていても滝のパワーが感じられて、鳥肌が立ってきます。


トンネルの途中には、ナイアガラ滝に関するトリビア情報のプレートがあります。
そのうちの一つに、“滝の移動”がありました。
一番手前のカーブが
現在のカナダ滝の位置。
1676年の時点では滝はまっすぐだったんだって!

今もなお、年に約2cmずつ侵食されているとか。
現在の滝の姿を観たい方は
お早めに!!(笑)


もう一度、先ほどの展望台に戻ってみます。
もの凄い風、そして水しぶき。
まさに台風直下状態

のんびり写真なんて
撮ってられません~


たっぷり堪能したらエレベーターで一気に地上へ。
滝と対決してきたような気分で、外に出たら何だかドッと疲れました。

気を取り直し、仕上げにテーブル・ロックからもう一度ゆっくりと滝を眺める。
ちょうどこの真下から滝の水の落ちるのを見たわけですね。
水煙、相変わらず
こちらは一転、穏やかな風景。

喉元過ぎれば何とやら。。。


霧の乙女号と同様、文字通りの体感ツアー。ナイアガラ見物には、これも外せませんぞ~
滝の裏側ツアーJourney Behind the Falls→詳細はこちら