新店と言っても、色んな新店があります。
20代で何の修業経験もなく、そのまま勢いで出す新店もあれば、何十年と下積み経験をして、それを経て出す新店というのもあります。一口に「新店」と言っても、いろんな新店があるんですよね。
…
今回は、僕的にもすごく「千葉ラーメン史」を感じるような「新店」のレポであります。あまりにも色々と面白い話があるので、話があっちへこっちへといったりするかもしれません…。
その新店の名は、
らーめんつけ麺田なか
であります!
さて、どこから話せばいいんだろう…💦
まず、このお店は、「新店」ですが、既に広く首都圏で超有名なお店であります。そのお店の名前は(お子さんの名前から取ったという)「志奈そば田なか」であります。(普通は「支那そば」と表記するところですが、二人のお子さんから「志」と「奈」という文字を取って「志奈そば」としたんですって!長年の謎が一つ解けた…)
なので、今回のこのいすみ市に出来た「らーめんつけ麺田なか」は、巷では「凱旋帰郷」とか「凱旋出店」などと言われているお店なんです。正直、都内でこれだけ有名になったお店がいすみ市に凱旋出店するお店って、ほぼほぼなかったんじゃないかな??
でも、話はそれだけじゃないんです。
見た目はとても若そうな店主の田中さんですが、この(ラーメンの)道に入ったのは、時間を遡ること15年、2006年6月なんです。2006年6月と言えば、僕がブログを初めて1年半が過ぎた頃。この時に、いすみ市(大原)に、「三軒屋」というお店が誕生しました。その三軒屋の立ち上げの時にラーメン作りを担当していたのが、こちらの田中さんだったんです(!)。
>その当時の「三軒屋」の僕の実食レポ(2007年)はこちら!(それ以前の記事は269gブログだったので消えてなくなりました…😿)
この三軒屋を立ち上げたのが、田中さんと、それから現在茂原駅前で「鷸」というお店を切り盛りする大口さんのお二人だったんです。大口さんとはその後色々交流がありましたが、田中さんについては、その存在は知りつつも、(厨房内にいる料理人なので)お目にかかったことはなかったと思います。
その後、2008年には茂原エリアで「とんこつ三軒屋」がオープンします。この時も、田中さんはここでラーメンを作っていたそうです。当時、画期的だった「コンテナ店舗」での開業でした(今では「餃子の並商」でお馴染みのあのコンテナ店舗です)。
>茂原に登場した「とんこつ三軒屋」の実食レポ(2009年)はこちら!(このラーメンやつけ麺も、事実田中さんが作っていたものなんだなぁ…と思うと、うるっと来ます…)
なので、僕的には、「(2013年~)都内で大成功を収めた凱旋店」というよりは、「あの三軒屋の創業時の伝説のラーメン職人のお店」なんですね。遂に、15年の時を経て、いすみ市に戻って来てくれたんだ!?って。
まだまだ書きたいことはありますが、まずはこの辺で…。
お店のレポに入りたいと思います!
店頭のこの看板にいきなりカウンターパンチ…👊
本日のカルパッチョが気になって仕方ない…(苦笑)
そういえば、こちらの田中さんは、三軒屋を開く前も飲食店でのキャリアを積んでいた方でした。ラーメン以外の料理も本当に得意だって、昔、大口さんから聞いたことがありましたね。「料理の天才」って聞いた記憶も…。
しかも、都内で大人気となった「志奈そば田なか」ですからね。もう、どれだけ期待しても、その期待を裏切ることはないでしょう\(^o^)/
券売機です!!
これまた、なんか凄そうな券売機だ…。タッチパネル式の最先端の券売機?!
しかし、これがブロガー泣かせの券売機でして…
太陽の光に反射して、何も映らない…💦
かろうじて「濃厚系らーめん」「あっさり系らーめん」「つけめん」「替玉・和え玉」の文字は読めるかな??、というレベルでして、、、
どう撮ってもダメだったので、店内にあるメニュー表をお示しいたします。
こんな感じですね。
まずは「お初」なので、メニューの法則に従って、「濃厚煮干そば」を食べるとして…、それから、あっさり系の中で気になった「煮干トリュフかけそば」を頂いて、更につけ麺からは「塩つけ麺昆布水仕立て」を頂くことにしました✨
こちらのいすみ店オリジナルの「ニラそば」もすごく気になったのですが、これはまた次回にでも…、と。
…
というわけで、、、
ジャジャーン!!!
濃厚煮干そば(900円)
です!!
なかなか渋めのヴィジュアルのラーメンですね~🎵
見た目だけでも「濃厚~」っていうのが伝わってきますよ。
zoom up!
丼の中央に添えられた生の「刻みたまねぎ」がとってもいい感じです💛
そして、僕の大好きで大好きな「岩のり」も!!
チャーシューは鉄則の二種類チャーシューが綺麗に盛られています。
スープのお味は、、、
これ、あまりこれまでに経験したことのない濃厚煮干かも!?…。すっごくニボニボしているんだけど、そんなにしょっぱくないんです。セメント系に近いほど濃厚ですが、セメント系でもない。相当量の煮干しを使っているとは思うのですが、濃厚なのに、くどくもないし、しょっぱくもないし、むしろどこか「すっきり感」さえあるような…。
煮干しってそもそもがしょっぱいので、それを大量に使うとなると、どうしても「しょっぱさ」が際立ってしまうんですよね。でも、ここ田なかの濃厚煮干スープは、しょっぱくないんです。煮干しのジョリジョリっとした食感は残っているんですけどね…。面白いなぁ…(n*´ω`*n)
濃厚でニボニボ感たっぷりなんだけど、どこかさっぱり感というか爽やかのある、ありそうでない濃厚煮干ラーメンでありました。(都内系でも、青森系でもない、…ん、これって、もしかして千葉系ってことか!?…)
麺はこんな感じです。
これは、、、全粒粉入りのポキポキタイプの麺かな!?!
わりと都内で10年くらい前から新スタンダードになっている麺というか、、、これ、、、どこか「三軒屋」で使っていた麺に似ているような気もするんだけど…。
スープをよく持ち上げる麺なので、どんどんスープがなくなっていくんです。麺を全部食べ終わる頃には、スープもかなりなくなっている感じで…。
これが、現時点での田なかの看板メニューってことになるのかな??
…
続きまして、、、
ジャジャーン!!!
もう、一目見た瞬間に、「あー、来ちゃった…」って思いました。
煮干トリュフかけそば(650円)
です!!
もう、これは、眺めているだけでいいですね(苦笑)。美しすぎるこのヴィジュアルに、思わず「はぁ~💨」ってため息がもれましたね。美しい、、嗚呼、美しい、、、。
淡麗系のあっさり煮干スープに醤油ダレを合わせて香味油(トリュフオイル?!)を浮かせた煮干醤油ラーメン…ですかね。そこに、ネギとトリュフが添えられているシンプルな「かけラーメン」です✨
zoom up!!
スープを飲むと、…芳醇な醤油と煮干しの味わいがふわ~っと立ち込めてきます。
これはかなり上質な淡麗煮干醤油スープだぞ、、、と。油分もそこそこありますが、そんなにファット感はありません。まさに「煮干し醤油のかけラーメン」といったところですね。
そこに、ネギが入り、その上に刻み黒トリュフ?!?! このトリュフをスープに溶かして飲むと、たしかにトリュフ独特の風味がふわっと鼻の中を抜けていった気がしました🌸 なんちゃっての「トリュフオイル」じゃなくて、「生トリュフ」が入ると、ここまで風味が違うのかぁ、、、と驚きも…。
なんか、ふと笑顔になっている佐野実さんの顔が浮かびました。…きっと佐野さん、このかけラーメンを食べたら、喜ぶだろうなぁ~って。。。
このラーメンのスープも、煮干が使われているものの、煮干しっぽさはなくて、しょっぱさもなくて、不思議な感じでした。「煮干」を掲げながら、ここまでしょっぱくないっていうのはやっぱり不思議ですね…。
そして、麺です!
神奈川系のあの官能的な滑らかな麺に近いタイプの麺でした\(^o^)/
こちらも全粒粉入りの麺なのかな??
若干、神奈川系のあの官能タイプの麺よりは一般的な麺に近い感じがしました。
千葉だと、なかなかあの神奈川系のセクシーで滑らかな細いストレート麺、味わえないですからね…😿
…
そして、最後に、、、
ジャジャーン!!!
塩つけ麺昆布水仕立て(850円)
です!!
今回頂いた三つの中では、これが一番「おおお!!」ってなったかな!?
とろんとろんの昆布水に浸った麺の器がとっても華やかで美しいんです💓
スープの方はこんな感じです。
なんか、どこか、三軒屋を思い出させるような塩つけスープ…✨
鶏ベースのライトなつけスープで、もうこれが美味しくないわけがないでしょ、って。
田中店主のベースを考えると、このスープはやっぱり…、そうなんだろうなぁって。
そこに、この数年、巷で人気のある「昆布水仕立て」の麺が入り込むわけです。
こちらが、このつけ麺の主役の「昆布水入りの麺」です!!
この昆布水、すっごく粘度があって、とろとろっとしたダシスープなんです。
なので、これをそのまま食べても、ホント、旨いんですよね~~。
最初の段階で、昆布水に麺が完全に浸っているので、つけスープに入れて麺を食べると、とろとろ(ねばねば)感が強く感じられるんです。
このとろとろねばねば感、灼熱の夏にはすっごく気持ちいいんですよね。冬に食べたらまた感想も違っていたかもしれません。この灼熱の真夏の季節には、やっぱりこういうすっきりとする塩のつけ麺がいいなぁって思ってしまいました。
このまま食べると、「昆布水冷やし麺」になっていて、つけスープに食べると「和風塩つけ麺」になるんです。一度で二度美味しい、まさにイマドキのスタイリッシュなつけ麺かな、って思いました。
で、残った昆布水は、「スープ割」のスープとして、そのまま塩スープに入れるんです。そうすると、これがもうビックリドッキリの美味しい「ねばとろスープ」になって、感動的なスープになりました。
スープも余すことなく飲み干せちゃいますね☝
これまでも、昆布水つけ麺を何度か食べてきましたが、ここのは圧倒的に美味しかったなぁ~(n*´ω`*n)。「とろとろねばねば」で「昆布の旨味たっぷり」なのが、ホントいいですね~✨
***
というわけで、、、
00年代に千葉外房で大活躍した後に、10年代に都内で大ブレイクした「志奈そば田なか」が、20年代になって、店主さんの故郷でもある外房いすみエリアにcome back!しました!!!
というレポをお届けいたしました。
食べ終わった後に、田中さんにお聞きしたんです。「どうしてそもそも都内に進出しようと思ったんですか?」、と。そうしたら、意外な返答が…
「昔、三軒屋でベジポタラーメンをやってたじゃないですか。あの頃、都内ではまだベジポタなんてどこもやってなかったですよね。千葉だって負けてないのに、どうしても(情報的に)東京には及ばない。だから、都内に出て、やってみたんです」、とのこと!Σ(・□・;)
…三軒屋でベジポタ、、、
>2009年に三軒屋@茂原で食べた「野菜スープそば」の実食レポはこちら!
多分、この野菜スープそばも田中さんが作ったものなんだと思います。
確かにこの頃の三軒屋は、都内のニューウェイブ系のラーメン店に負けないクリエイティブなラーメンを出していたと僕も思います。はっきりとは覚えていませんが、12年前に茂原の三軒屋で食べたベジポタラーメンのことはなんとなく記憶しています。すっごく美味しかったことも…
なんか、そんな話を聴いちゃったもんだから、もうなんか嬉しくて嬉しくて…😢
僕としても、やっぱり00年代が一番、ラーメンを食べていて楽しかったっていうか。三軒屋もその当時、千葉で「凄いお店」って言われてて、毎回、行くのが楽しみでした。「千葉拉麺通信」を見て、「あそこにいこう!」「そんなお店があるんだ!?」って思いながら、千葉のラーメンを巡っていました。
その頃から、2021年に至るまでずっとラーメンを作り続けてきた田中さん。あの大口君と一緒に「三軒屋」を立ち上げた盟友。まさか、都内で大ブレイクした「志奈そば田なか」を立ち上げた人だったとは思いもしませんでした…。ホント、凄いですよ…
なので、これからも応援したいなぁって心から思いました💓
こちらには、お酒類もいっぱいです。
なんか、目指す方向性がいいなぁって思いました。
地元のお客さんやサーファーさんの憩いの場、みたいなお店を目指しているのかな?!って。
今は、コロナでなかなか難しいところもあると思いますが、、、
数年後にはきっと普通に夜まで🍶や🍺を呑める日常が戻ると思います。
明けない夜はないんだから…。
その時を今はじっと待ちましょう\(^o^)/
駐車場もいっぱいあります!!
2021年超注目の期待の「新店」、ここにあり!!!です✨
こちらのお店も国道128号線沿いなので、すぐに分かると思います!
嗚呼、またすぐにでも行きたいなぁ~~(n*´ω`*n)