散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

お絵描きの時間

2015-06-25 18:28:10 | 思考錯誤






太陽の光が薄紙を通して拡散されたような明るさ。
昨日に比べて今日は少しだけ湿度が高い。
近所の老人ホームでのボランティアをすることになった。使命は絵を描く手伝いをすることだ。
老人性痴呆症が始まっている人も多い。
私がある女性の横に座って話し始めると、「あなたオランダ人?」と聞いて来た。日本人だと言うと笑顔で昔日本人の知り合いがいたのだと言う。よく聞くとあまり目が見えない様子だった。私の顔がちゃんと見えていなかったのだ。
何故「オランダ人」と聞いて来たのか不思議だったが、理由は不明だ。ドイツ人では無いのはどうしたってはっきりとわかるわけで、外国人、とりあえずオランダだったのかもしれない。
お手本を見ながら絵を描くのだが、うまく同じ様にかけないとすぐにくたびれてしまい、おしゃべりを始める男性。その男性に口を動かすのではなくて、手を動かす時間ですよ、とたしなめる婦人。
今日は皆和やかで、もっと描きたかったわ、時間が足りないと部屋に戻って行った。
ちょっとだけ外からの空気を運んで楽しんでもらえたら良いのだけれど、どうだろうか?

帰り道、アイスクリームなんか良いなあと店を見ると人だかりがしていて、それを見るだけで気分が萎れてしまった。こういう時はスイカだの冷えた果物が食べたいけれど、実はもう二週間以上冷蔵庫が壊れていて、そういう物は望めない。冷えたビールなんかも無理だ。
しゃりしゃりの氷とか、マスカットの冷凍の半溶けを頬張るとか、冷えた麦茶も駄目だ。駄目となると妄想が膨らむ。

やっぱりアイスクリームをたべに行こうか。