ガーベラ・ダイアリー

日々の発見&読書記録を気ままにつづっていきます!
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松谷 みよ子・文  司 修・絵 「日本の神話」 のら書店

2007-10-04 | こんな本読みました

『日本書紀』をまともに読んだことがありますか?

……私ははずかしながらありません(汗)。
……読みたいとも思ってきませんでした(さらに汗)。

「そんなことでいいのか!?日本人として。はずかしくないのか?」
……となぜか思い立ち、読んでみた(単にギリシア神話に触発されてなのだが。笑)

と言っても、児童書でー(笑)。

大人用(!)のだと挫折するのが目に見えているので、とりあえずおおまかなところを頭に入れておいてから。。。と思い本書を読んでみた。

さすがは、民話や昔話に造詣の深い松谷みよ子氏の書かれたもの!たいへんわかりやすかった。本書はあらましの流れを『古事記』上巻、神代の巻によってあるとのこと。それに「日本書紀」「風土記」のなかからも選び構成したものだそうである。

「古事記」にはないが「日本書紀」に語られているものがあること。出雲系の神々の国づくりが両者にはあまり書かれていない(大和朝廷の手によって書かれたものであるため)ので、それらは「風土記」からとったとのことである。

以下が目次

国生み
黄泉比良坂(よもつひらさか)
三人の神々
荒れるスサノオ
天の岩戸
ヤマタノオロチ
国引き
袋を背負った神
オオナムジ、根の国へ
蛇の室屋
異国の神 アメノヒボコ
こびとの神
天からの使い
国ゆずり
二ニギ 天くだる
コノハナサクヤヒメ
ウミサチヒコ ヤマサチヒコ
隼人舞いのおこり
ワダツミノヒメ
 解説

日の神、アマテラス。月の神、ツクヨミ。男神、スサノオ。この三姉弟の神々の関係がおもしろかった。太陽と月とが一日一夜をへだててすむことになったわけなどが書かれてあった。

子どものころ挿絵付きで読んだ、ヤマタノオロチや因幡の白兎、海彦山彦の話がありなつかしさを覚えるとともに、元の話をはじめて知った。個人的には、妻(イザナミ)を失ったイザナギが黄泉の国へ行き、妻と対面し会話しけんかする話(「黄泉比良坂」)がおもしろかった。つれもどしに行ったのにすごいことになってしまった……。

舌をかみそうな神々の名前が次から次へと出てくるが、<神>といえども非常に人間らしく描かれており興味深かった。

また、司 修氏の白黒の装画(エッチングなのか。版画なのか?)が神々のイメージを広げてくれるとともに、大古を想起させてくれた。司氏のこのような白黒の挿絵は初めて見たが神話にあっていると思った。

……これでいつか大人用のが読めるかな?(笑)

 


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