それはさびれたモールの中の一角にあり、入口は見過ごしてしまうほど小さい。しかし一歩中に足を踏み入れると、存外広くとてもきれいだ。入口手前の壁にはスタッフの名前一覧が掲示され、右手には健康グッズ、化粧品類が整然とディスプレイされている。
受付で紙を渡される。内容を見ると十数項目の細かい約束ごとが明記されている。13歳以下お断り、熱いサウナに10分以上入らない、水着着用不可などなど。それに同意、署名し、入館料($30)を支払う。日本の健康ランドのように、ロッカーキー、タオル、ヘアキャップ、ガウンを渡され、案内係の人によって中へと誘われた。
ひと通り施設の説明をしてもらった。館内表示は全て英語とハングル。聞くところによるとオーナーが韓国の人らしい。しかし客層はといえば、白人がほとんどだとか。Spaにはだかで入るのに抵抗ない白人もいるんだ・・・と少し意外な気がした。実際白人のご婦人方が十数名いたように思う。
ピンクのストライプ(布製)のヘアキャップをかぶり(洗髪以外は着用必須)、いざSpaへ!熱い、ぬるい、水の3種類のコーナーがあった。交互に入ってからサウナルームへ。これもハーブサウナとミストサウナの2種類。しきりの奥にはあかすりコーナーがあり、スケート選手のようなウエアを着た筋肉質の女性が、うろうろ待機していた。Spaで充分身体を温めてから、薄手のさらりとしたガウンをはおり、ウォーターボトルと文庫本を持ってリラクゼーションルームへ。
まず「Salt room」に入った。床一面に塩が敷き詰められ、その上に布が敷いてある。そこにまくらが10個ほど並んでいて、しばし横になる。室内は温かく、照明も暗いのでとてもリラックスできる。だんだん身体がほてり清められたような気がしたところで「Elvan Stone Reading room」へ。ここはベンチがあり、おしゃべりしたり本を読んだりする部屋だ。雑誌も何冊か置いてあった。
続いて「Sand room」(砂が床に敷いてある)、「Cabin room」(ログハウス風で涼しい)、「Charcoal room」(壁一面が炭)と次々とめぐった。各部屋の入口には、その部屋の効能と室温が明記されている。自分の好きな所に好きな順番に入れる。今回は時間がなくて入れなかったが「Silence room」、「Mud&Jade room」という部屋もあった。
もうすでに身体はほかほか。汗もにじんできた。丁度いい具合にお腹もへってきたので、そのままの格好で館内にあるこじんまりとした韓国レストランで昼食をとる。ビビンバ、チャムチェ、スンブツ(という名前だったかな?)を注文した。待っている間、とうもろこし茶とおかわり自由の小皿料理をいただく。どれもおいしく、値段も手ごろだった。
となりには、韓国ティーをいただけるお茶所があり、チャングムのようなきれいなお姉さんが声をかけてくれた。チマチョゴリを着て、韓国ティーの作法を学ぶという簡単な講座もあるという。そこにはお茶の道具やお茶碗なども展示され見ていて楽しかった。その両隣には、ネイルケアルーム、マッサージルームがあり至れり尽くせりである(細かい料金設定あり)。
最後にもういちどSpaに戻り、身体や髪の毛を洗う。日本の温泉のように洗面器やこしかけがありビックリした。白人の方はしゃがんで洗うということになれないのか、立ってシャワーをしていた(もしくはシャワーコーナーへ行く)。
最後に。ここへは是非とも女ともだちもしくはひとりで行くことをおすすめする。なぜなら、ここは女性専用のSpaなのだ!(アメリカでそういうのって問題にならないのかな?)。たまには「はだかで大きなお風呂につかりたーい!」という私の日本人的欲求を満たしてくれ、リラックス効果大の花まるSpaでした!