ガーベラ・ダイアリー

日々の発見&読書記録を気ままにつづっていきます!
本の内容は基本的にネタバレです。気をつけてお読みください。

谷沢 永一著 「人間の見分け方」 H&I

2007-12-29 | こんな本読みました

本書は、いわゆるハウツー本ではない。著者の人を見る目が多面的(に思う)なため、○○な人は△△な人とひとくくりにはできかねることがわかるからだ。

ご自身の失敗例などを引きながら、具体的に「人」というものをいろんな側面からとらえられている。「人」の何を見るか。「人」をどう見るか。それはすべて見る人にかかっているともいえる。

とりわけ印象に残ったのは、他の人が気づかない人のよいところを著者が発見し認めているところである。また、歴史上の人物をひきあいに出して述べられている所が興味深かった。

以下が目次

第一章 頼りになる人を見つけるコツ
第二章 こういう人とは付き合い方に注意すればうまくやっていける
第三章 信用してはならない人
第四章 人を見るときの補助線をどう引くか
第五章 頼りになる人との付き合い方

以下、< >部は本書より引用部分です。

<つまり、何をもって「頼りになる」のかが人それぞれに違うし、そのときの立場、状況によっても異なる。会社の中では頼りになる人でも、友人として面白くもなんともない人はいくらでもいる。逆に、友達としては実にいいヤツなのだが、一緒に働くのはご免こうむりたいという場合もある。このように、頼りになる人の条件は、組織のネットワークとプライベートのつながりとでは異なる。>

<何かトラブルが起こったときのちょっとした身じろぎ、たじろぎが信用を失わせる元になる。少なくとも男は立ち向かっていかなければいけない。そこには当然勇気という問題が出てくる。ただし、生理的神経的な意味の勇気が現実にあり得るのかどうかわからないと思う。>

<では、どういう人が好感を持たれるのか。その第一条件は自制心だと思う。好感が持てる人には強い自制心がある。自制心が強いかどうかが、人間評価の最後の最後を決める。>

<何であれ、自分が置かれている立場、本職においてしっかりしていることが、男の信用において絶対に必要な条件である。本職をしっかりやっていないのに、教養だけは抜群という人はいないと思う。>

<本当に大きなことを考えている人間は高慢面をせず、着々と手を打っていく。だから、高慢な人は大したことのない人である。しかし、注意すべき人でもある。絶対にその人の悪口を言ってはならない。自分に対して悪口を言った者をいたぶることで満足しようとするからだ。言わば仮想敵国にされ、しつこく絡まれる。彼らは常に絡む相手を探している。悪口は相手にエサを提供するようなものだ。間違っても自分が矢面に立たないことである。>

<いつ見ても不機嫌そうな顔をしている人がいる。人間、四六時中不機嫌でいることは生理的に不可能だ。これは精神の問題ではなく、どこかに疾患がある。何か気分がうっとうしくおもしろくないのは内臓が悪いからだろう。だから、それは病人だと思えばいい。たとえば、その人と会うときは、心のなかで何々病棟を設け、そこに入院している病人と付き合うつもりで接するのである。>

……ううむ。なかなかいいアイデアかもしれない(笑)世の中、いろんな人がいますからね(苦笑)。

<本がなぜ大事かといったら、実人生と照合することができるからである。言うなれば、実人生は麻雀牌をかき回したような順序不同の状態だ。読書で得た知識で、ばらばらの牌を自分なりに整理していく。そこに読書の意味がある。(中略)また、読書によって「サマセット・モームはこう言っている」と知ることで、「世の中にはこんなことがあるのだろう」という一つの予想が付けられる。その予想に現実がパズルのようにはまってくれることもある。その意味でも、読書と現実を行ったり来たり往復することが大事だと思う。>

<政治家の伝記で日本最高とすべきは『後藤新平伝』である。これは娘婿で屈指の名筆家の鶴見祐輔が書いた。昭和の初年に出て、戦争中に出て、戦後に出て、いま藤原書店から出ているが、三回目か四回目の重版だ。>

……うううむ。読んでみたい(笑)初めて聞く出版社だが(汗)。

<プロセス論は全面的な現状肯定である。したがって、プロセスということを持ち出すと気持ちが楽になる。うまくいかないことが起こったら、「今はまだ完成に向かう途中だ」と思ったらいい。あるいは、人生という探検の旅で、氾濫する川に遭遇したと思えばいい。困難のない真っ直ぐな道を歩くのでは探検にならない。山があり、谷があり、時には川が氾濫していることろを乗り越えていくから探検なのだ。人生もそう考えれば、面白くなるではないか。>

……自分が今、地盤のしっかりしていない沼地を泥をはね上げ、重い足を上げながらどうにかこうにか前に進んでいる絵が浮かんできてしまった……(汗)

 


カレン・オクリックズ著/椿 正晴=訳 「すばやく決断できる人の考え方」 主婦の友社

2007-12-28 | こんな本読みました

読み終わってからわかった。本書はいわゆる自己啓発本だったということを(苦笑)

このような本を手に取ること自体自分がじたばたしている証拠なのだが、まあ格好をつけてもしょうがない(汗)。読んでしまったのだから感想をUPしておこう(笑)。

著者は作家、自己啓発コンサルタントという肩書き(本書による)。<失業中の過ごし方や不安・ストレスの解決法に詳しく、全米で多くのワークショップを企画・運営している>という。

以下が目次

 はじめに
第一章 歩きながら考えてみよう
第二章 やるべきことを書き出してみよう
第三章 答えはいつもイエスかノー
第四章 わからなかったら、他人に聞いてみよう
第五章 イメージトレーニングを取り入れよう
第六章 不安な日々
第七章 さあ、行動だ!
第八章 物事にはタイミングというものがある
 おわりに 自分と仲よくなろう

以下、< >部は、本書より引用。

<とにかく、君もやるべきことを紙に書き出すという作業を続けてごらん。そのうち、自分がてきぱきと課題をこなし、次々と目標を達成していることに気づくと思うよ。
 どうしてそうなるのか、わかる?それはね、やると決めたことに集中して取り組む姿勢が生まれるからなんだ。
 リストづくりを習慣にすれば、どんなに優柔不断な人でもやるべきことを明確にできるし、行動力も身につく。リストづくりの達人にとっては、課題をしっかり意識できれば、もう半分それを実行したようなもの。このテクニックは一生の宝物になるよ。>

<悩んだり、迷ったりしたときは、自分にイエス・ノー・クエスチョンをするというテクニックを使ってみよう。イエスかノーしかないんだから、答えはすぐに出る。>

<それから、ぼくの友達もそうだけど、君の友達は君があまり得意としていない分野に強かったりするんじゃないかな。つまり、いい意味での相互補完関係が成立してるってこと。だから、悩んだり、迷ったりしたときに友達に相談すると、有益なアドバイスをもらえることが多いんだ。>

<基本的に、イメージトレーニングでは、君が望みをかなえた場面や、なりたい自分になった場面を心の眼でみる。>

<自分探しをしながらの一人旅というのは、案外早く終わることが多い。ありがたいことに、一人でがんばってる君の姿を見て、手を差し伸べてくれる人が必ず出てくるんだ。君が友達の忠告を振り切って我が道を行ったとしても、君のひたむきさを目にしたら、きっと彼らも君を応援してくれると思う。皮肉な話だけど、全然努力しないで最初から他人の助けを当てにするような人は誰からも助けてもらえなくて、苦しくても自分の力で道を切り開こうとする人には援助が殺到したりするものなんだ。>

<苦難の道を進んでいくときに大事なことは、自分を責めることじゃなくて、いかに自分のことが好きになれるかなんだ。そのうえで自分が正しいと思うことをすれば、最終的には何をやったって必ずうまくいく。>

ウロウロし始めたら、この記事を開いて再読してみよう(笑) 

 


インク騒動②

2007-12-27 | 日々のあれこれ
さてさて、インクの型番、色、そしてプリンターの機種をFAXで流したところ。。。

担当者のかたから折り返し電話が。

ここでおわび。。。
電話主は税関の人ではなくて、米国で荷物を取り扱った某通運会社の成田支店のかたでした(汗)どうりで、そう高圧的でもなかったな、と(苦笑)

やはり、インクの成分表がどうしても必要とのこと。

……そんなこと言われても。一体、どうしたらいいのだ?……

もうこうなったら、仕方がない。
彼は日本の某カメラ会社に問い合わせてみたが、米国製のものの製品についてはわかりかねると告げられた。。。と言っていたが、そこはねばるしかないだろう。

米国製だろうが日本製だろうが、同じ名前の看板を掲げているのだ。
日本の会社を窓口にしてどうにかして、成分を知る手がかりは得られるだろう。
それしか方法はない。

また、担当者は<明日で税関は閉鎖する。新年の4日ぐらいにならないと再開しない>ということをなぜか強調している。しかも昨日から。

そこで、うちのほうはそれほど急いでいない旨を告げると。。。

彼曰く、税関で保管料として1日あたり130円の料金が発生するのだという。

……まったく。あっちの都合で閉めるのに、チャージするとはなにごとぞ!

と怒ってみても事態はなにも変わらない(汗)

そこで、某カメラ会社の連絡先を調べ連絡をとり、この危機的状況をいちから説明し懇願した。

するとそのかたはとてもいい人で、調べて結果をなるべく早く連絡してくれるとのこと。

……約1時間後。電話がきた。

成分表の資料が用意できそうなのだが。。。と言って口を閉じた。

……???……

なにが問題あるというのだろう。私はうれしさでいっぱいなのだが。。。

話を更に聞いてみると、なんと。。。

その成分表。
1色につきA5の用紙で8枚ある。8色あるから全部で64枚をFAXしなければならない、という。

……はあー。ろ、ろくじゅうよんまいー!?……

全部ではなくて、危険物がないことを証明する記述のところだけでもOKかもしれないと告げると、彼は実物を見ていないのでわからないとのこと。

それでは直接、某通運会社にFAXしてほしいと依頼してみた。宅急便ではどうか?と言われたのだが、いかんせん時間がない。

そこで64枚のFAXを送る旨を某通運会社の担当者に電話で告げると、待っていますとのこと。

そこで折り返し電話し、カメラ会社の人にFAX送付のゴーサインをだした。彼は有難いことに快くひきうけてくれた。

再びカメラ会社の人から電話があり、無事FAX終了。送付するまえに担当者に電話連絡までしてくれたそうだ。

……夕方。某通運会社の担当者から電話。

無事税関を通過!あさってには、家の方に配達されるとのこと。

ほっと胸をなでおろすやいなや。。。

ついては、航空手数料、関税、消費税合わせて、○○○○○円也!と請求された。

………高い。高い。高すぎる……。

下手すると、インク代の実費とこの請求金額を合計すると、プリンター1台買えるくらいの金額だ(冷や汗)

あああー。

まったく高い授業料についたことよ。。。とほほ。。。


インク騒動①

2007-12-27 | 日々のあれこれ
電化製品はなるべく持ち帰らないようにしていた。
電圧の関係で、使用できないことはないがパワーがおちるかもしれない。。。と聞いていたからだ。

なので欲しかったコーヒーメーカーもあきらめ、コーヒーミルもなくなくガレージセールに出して処分してきたのだ。

…しかし…。うっかり持って帰ってきてしまったものがある。

それは、パソコンに接続するプリンターだ。

日本の某会社の製品で、日本で出回っているものと見た目が同じ。おそらくこれなら日本でも問題なく使用できるだろう。しかもまだ新品同様だ。

…というわけで、何ヶ月か日本で使ってみたところなんの問題もなかった。デジカメで写した写真もくっきりきれいに印刷できる。

……しかし。そうは問屋がおろさなかった(汗)

……インクが切れた。

なので、日本の量販店でインクを買い求めた。

……しかーし。そのインクに問題があった。

インクのボトルが微妙に違うのだ。日本製と米国製ー。

製品を作っている会社に問い合わせると、その製品は日本では扱っていないと言う。

……では、どうすれば?……

頭を下げて米国在住の知人に、インクをエア・メールで送ってもらった。

……しかーし。ここでまたもや問題発生!

……なんと、ゼイカンから電話がかかってきたのだ。インクの成分を教えろ、と。

はあー?インクの成分???

会社に問い合わせて欲しいと頼むと、型番を教えろという。

では、小包の中身を開けて確かめてください、と依頼すると、それをしてもいいが中身を開封するだけで5千円強、料金が発生するという。

なんだか突然の出来事に気が動転しながらも、どうにか税関のFAX番号をメモし、後日正確な品番を知らせるとのことで話が落ち着いた。

……しかし。なぜインクが問題になるのだろう?……

そのことを尋ねてみると、インクの成分の中に問題があるものがあり、それが入っているものは輸入できないという。

……問題って……?

まれに毒物が液体の中に混入されていることがあるとのことだ。

あああー。

<教訓>
外国の電化製品は持ち帰らないに限ります。アフターメンテナンスが困難なことがあります。

…あ。でも。秋葉原で大量に電化製品を買い求めて帰国する外国人の方たちは、その後の使用に問題は生じていないのだろうか?(笑)


年中行事?

2007-12-26 | 子育て
とうとうきたー!(まったくうれしくない叫び)

午前7時   :37.7℃
午前10時半 :39℃
午後3時   :37.7℃
午後8時   :36.8℃

症状はひどい頭痛。
起床したとたん「なんか疲れたー」のひとこと。
のどの痛み、下痢・嘔吐などいっさいなし。
薬は服用せず。

午後1時の時点でどうしようかと悩んだのだが、診察してもらうことに決めた。その際、インフルエンザかどうかが一番の争点だ。

午後3時からの診察時間の前に、診察カードを受付に出しに行く。受付の人に尋ねてみたら、発熱後8時間以上経過していないとインフルエンザかどうかの検査はできないと告げられた。

……だいじょうぶ。ぎりぎり8時間以上経つー。

午後の診察の受付は4番目だったのに、45分以上待たされた。

<小児科医>の電話の声が、待合の廊下まで響いてくる。

……別件でなにかトラブっている様子だ。

また、今受診している子どもは保護者が連れてきたわけではないようなので(すみません聞くともなく聞こえてしまった。汗)、「タミフル服用の同意書」なるものについて、幼児の保護者に電話確認しているもよう。。。

…やっと呼ばれ、受診ー。

症状・経過を説明。さっそく検査。
鼻の奥に、長い綿棒のようなものをぐいっ!と差し込む。

10分後、結果判明ー。

……インフルエンザA型……。

<小児科医>いわく、ワクチンを接種していたので症状が軽いのではないかとのこと。
診察してもらってよかったと、ほっと胸をなでおろす。

……ああ。しかし。

どうしてこう、年末になると病院へと足が向くのか?

本当は今日は、美容院でカットする予定だった<姉妹>なのにー!

一字違いで大違いですね……(苦笑)


信田 さよ子著 「家族収容所」 講談社

2007-12-25 | こんな本読みました

サブタイトルに<「妻」という謎>とある。

本書は臨床心理士であり、原宿カウンセリングセンター所長である著者によるもの。<アルコール依存症、摂食障害、ひきこもり、夫から妻への暴力、子ども虐待に悩む人たちやその家族のカウンセリングを行っている>(本書・著者略歴より)かただそうである。

結婚とは?夫婦とは?親子とは?家族とは?

人はいろんな関係性をもっている。それは自分の日常を支える大事なもの。かけがえのないもの。ゆえに、いい関係を保っていきたいと願う。けれども意に反してそれがうまくいかない場合がある。

それはなぜなのか?
現象の裏にどんな問題が潜んでいるのか?

それは一筋縄ではいかない、からまった糸のように見える。

例えば、親子関係を考えるとき<どんな親だったか、を問う以前に、親の夫婦関係がどのようなものだったかに、私たちは計り知れないほどの深い影響を受けている。だから夫婦について、正面から取り組んでみようと思ったのだ。>

<なぜ夫婦を今、問題にしなければならないのだろうか。答えは簡単だ。「子どもが迷惑するから」である。>と著者は述べている。

ある程度の年齢に達した子どもに体裁を整えようとしても土台無理な話。すべては見られている。夫婦の生きかたをー。親の生きかたをー。

<ロマンチック・イデオロギー>(<「愛」と「性」と「結婚」の三位一体をもって女性の人生のしあわせとする強固な考え>)、結婚幻想についての実像、制度、危険性について認識することを出発点にして、さらに家族について述べていく。著者いわく、かなりハードな内容だと思うと述べられている。

以下が目次

序 章   「夫婦の物語」の落差
第一章   「ロマンチックラブ」幻想
第二章   夫を救おうとする妻たち
第三章   「女」が沈むと「母」が出る
第四章   女の人生はスマートボール
第五章   「共依存」からの生還

<彼女の顔には「私が夫を思いどおりにしている」という勝ち誇った笑みが浮かんでいる。殴られながら、奇妙なことに、殴らせているのは自分だという支配感を抱いているのだ。夫は殴りながらその罠にハマっていき、ハマったことに気づくことで、さらに妻を殴る。このような、絶対的支配関係を「共依存」と呼ぶ。>

個人的には、「共依存」という言葉をはじめて知った。DV(ドメスティックバイオレンス)に陥る関係性というものが少しずつわかってきた。

また、「共依存」というものの説明として次のように述べられている。
<たとえば「他者によって自己を定義づける」ひとたち。簡単に言えば、「夫が……」「家の娘がね……」「隣の奥さんがね……」という言い方でしか話ができず、「私が……」とは言わないひとたちだ。共依存のひとたちは、他人の名を借りて目の前のひとを思いどおりにし、支配していくのである。>

これは、女性だけでなく<男の世界>にもあるという。

<一方、女性は、権威や力をもつ他者ではなく、子どもという他者(保護者によって守られなければ生きられない弱者である)の欲望とすりかえることで、共依存関係をつくっていく。それは男性とは対照的であり、母性という制度を盾にとって、「あなたのために」と言いながら自分の欲望をすりかえていくのである。>

<子どもにとって、このすりかえは、自分の欲望が母親によって掠め取られることである。ところが子どもはすりかえられていることをなかなか言語化できず、名状しがたい息苦しさ、真綿で首を締められるような感覚としてしか感じられない。>

「母性」という制度、言葉。そういうものによって守られ、美化され、称賛されているもの……それは本当に「子どものためなのか?」。考えさせられる文章である。

子どもが成人してそのようなことを母親から言われたらどうだろう。むしろ、「私はこう考えたから、これがいいやり方だと思ったからこうした」と言われたほうがいいのではあるまいか。それは必ずしも受け入れられるとは言えまいが。それは非難されることを覚悟の上で言うしかない……と思う(本当にできるのか?汗)。

さらに、母性による共依存について説明が続く。

<相手の行動で困ったときに、その行動をやめさせようとして一所懸命に世話を焼き、その結果、相手をどんどん支配していく状態が「共依存」だ。この場合、支配と依存は裏腹で、支配と思わずに支配をするのが共依存なのだ。>

以上いくつか引用したが、その部分だけを読んでもわかりかねると思う。本書には具体的な例が挙げてあるのでその点わかりやすい。

また、DVの被害にあうひとがどのようにカウンセリングで言うか…というのを5つのタイプに分けて説明している。簡単に言うと一つ目は、「子どもに問題があるんです」というタイプ。二つ目は、「夫を救いたいんです」。三つ目は、「私が悪いんじゃないでしょうか」。四つ目は、「夫の暴力をやめさせる方法を伝授してください」。五つ目は、「私は被害者」という顔をしてくるが、目的は夫への復讐というひと。

あまりにひどく傷ついているとき、その事実を直視することが不可能ゆえ、自分がひどく傷ついていると認めることができず、相手(夫)を「救済する」という立場をとり、そのことで夫を支配しようという意識が生まれるという。

<「おまえのため」「あなたのため」と言って世話を焼く救済者の行動は、時として双方向ではない関係をつくり、その結果、相手から力やエネルギーを奪っていく怖さがある。>

それは、男女・親子・企業などの支配構造として見られ、日本の隅から隅まで行き渡っているという。

はたして、どれだけそれを支配構造として意識しているのか?意識してきたのか?(汗)

これだけではなく、結婚という制度を男性側からと女性側から見た場合の違いや、「関係性」を維持していくために「演技力をみがこう」という提唱などなど、<幻想>ではなく<現実>を直視した上で、どう生きていくか?ということが現実の諸問題に即して書かれている本だった。

 


魚つり!

2007-12-23 | 日々のあれこれ
先日。。。
さざえを釣ってきました!
鯛も!
さばも!

さおが2本。

2本目にえさ(小えび)をつけている間に、すでに1本目のさおに魚が……!

しかも、ららが持っているさおに……!

え。なんでこんなにすぐにつれるのかって…?

……実は、ここは「つりぼり」なのです!

とはいっても、そこは大きな倉庫のなかにしつらえたつりぼり。

倉庫の中に大きな船。そこにはいくつも部屋がありそこから魚を釣ることができる。座って魚釣りができるのだ。

それだけでなく、橋の上からも!

そして、そこでは自分が釣り上げた魚を調理してくれるのだ!

焼く、煮る、揚げる、刺身……。

魚好きには大満足!

そして魚釣り好きにはちともの足りないかも!
……すぐに釣れてしまうから(笑)

でもね。
気をつけないといけないのは、釣った魚は必ず買わねばならないこと(笑)

しかし。

不思議なのは……。

鯛よりさばの方が値段が高いこと。1.5倍も!

……さばの刺身が食べられるからなのか?(汗)

……それともさばが多く泳いでいるからなのか?(笑)

まあ、アミューズメントパークだと思えばグッドな場所です♪


そういえば。。。

2007-12-21 | 日々のあれこれ

いやー。久しぶりに職場でクリスマス会!(忘年会?!)

そうだそうだそうだった。

外で働くということは、どこかに所属するということで、その所属先で親睦を目的に行われる行事ー例えば飲み会ーなどが行われる。

……すごく新鮮だった(笑)

むかしはそういう会で大変な時期を乗り切ったー!という充実感と開放感があったっけ。就職した当時はそれが当たり前で、何年か経つにつれそれへの参加は義務感が強くなっていった。

……しかし。今の自分にとってはそういう会にある種の開放感がある。

それはどこかに所属(帰属)するという安心感であるかもしれないし、家庭以外の自分の居場所をもつということの喜びの表れかもしれない。

またそういう時には、公式な場ではうかがうことの知れない話などを小耳にはさんだりもできる(笑)

またビンゴ大会とかプレゼント交換とかそんなちょっとした楽しみがある。

……それが楽しいというのは、おそらくゲットした<プレゼントの内容>うんぬんではない。

なにが面白いのかって?

そこで繰り広げられるドラマが面白いのかもしれない。

だれが1位番にビンゴになるか、だれがどんなプレゼントを調達してくるか、幹事のかたの進行からみる人となり等々。いろいろな人の意外な姿をかいま見ることができるのが面白いのだろう。つまり人間がすきなのか?(笑)

……ビンゴの1位を引き当てる…といえば、実はまた引き当ててしまった(汗)

なるべく目立ちたくないなー……というときに限って当ててしまう。

つまり無欲の勝利!?(笑)

こんなことに運を使ってしまって……と思ったりもするのだが、当たってしまったのだから仕方がない(笑)

時計や商品券(○万円)を頂いた時はおおーっと思ったものだが、今回の場合は単にプレゼントを初めに選ぶことができる…というものだったので、特段よいことはない。全員プレゼントをゲットできるのだから。

まあ、会の内容を言い出したらキリがないのだが、要はそういう「場」があることのうれしさ。それが言いたいだけであります。

……なんかオチのない話……ですみません(汗)

 


後藤 竜二・作  鈴木 びんこ・絵 「12歳たちの伝説 Ⅱ」 新日本出版社

2007-12-19 | こんな本読みました

先日記事にした(12月14日)同著者による「12歳の伝説」シリーズ。第一巻目とは、違ったメンバーに光があたっている。

それは、水沢香織、半田朱美、寺野 透、木谷 侃の4名だ。

学級の荒れている様子はあまりふれておらず、本書は主に子どもたち同士の人間関係が描かれている。

例えば水沢香織の場合。
自分たち4人は親友でなかよしグループとしてやってきたのに、ある日突然決裂する。その内部分裂の様子とお互いの心のうちがよくわかるように描かれている。紆余曲折を経て結局香織が孤立する。子どもの意地やプライド、仲間への信頼感の喪失。そういった心の機微が描かれている。

また寺内 透の場合。
暴力をふるってしまう子どもの心理状態が描かれている。彼の章を読むと、自分の思いを表現する言葉が稚拙なことがわかる。自分の思いを表現しうまく伝えることができないがゆえに、暴力という表現手段をとるのかもしれない。

<やっぱ、暴力は、ダメだ。学級会とか、話し合いとかって、カンケーネーって馬鹿にしてたけど、あいつらのおかげで、オイラの気持ち、みんなに通じた。
 通じたと思ったとたん、オイラ、ちゃんとネネにあやまろうという気分になった。>

人間、わかってもらえる(もらえそう)…と思った人にしか自分のこころのうちは見せないものではないか。下手に言ってお説教されたくないと思うのだろう。もしくは本音を言うことによって、自分を傷つけられるのを恐れているのかもしれない。自分と対峙している相手が心を開くというのは、自分にそれを受けとめる器があるか…というバロメーターと言えるのかもしれない。

不登校の子どもも、自分の殻にこもってしまう子どもも、心の中でなにも考えていないわけではない。自分なりの理屈があるのだ。しかし、その理屈がどこかでこじれていたり、自分を責めたり、自信のなさから虚勢をはったり…といろいろにねじれて表現されていることがある。

この4名の子どもたちの視点から世界を見て、そんなことを思った。

 


本物

2007-12-18 | 日々のあれこれ
某フィルハーモニー交響楽団の演奏を鑑賞しました。
70名くらいのフルオーケストラ。長い歴史をもつそうである。これまた、コンサートホールで…というわけではないのですが(汗)

……やっぱり本物っていいですね。

先日小山実稚恵氏のピアノの演奏を鑑賞した時にも思いました。

本物のもつ圧倒的な力。

それは、見るものの背筋をぴんとさせるものがある。

適度な緊張感を強い、精神の弛緩を許さない。

それは、演奏する側の姿勢がそのまま伝わってくるからだろうか。

相手は、自分の鏡だということも言える。

相手が自分に対してどう振舞っているのか…という観点で見ると自分の立ち居振る舞いが見えてくるということがあるかもしれない。

相手がもともとそういう行動をする人なのか否かという問題はあるにせよ。

それは、見るものの年齢を超えて伝わるものだと感じた。