本棚7個じゃ足りません!

引っ越しのたびに蔵書の山に悩む主婦…
最近は二匹の猫の話題ばかりです

『プロデューサーズ』

2006年04月29日 | 映画・DVD・テレビ
決して、誰にでもおすすめする映画ではありません。
真面目すぎる人には向かないコメディでしょう。
ジョークが際どいのです。(ただし下品とは思いませんでした)
わたしは爆笑しちゃったけど、あくまで笑いの対象は、
何が何でも最低のミュージカルを作ろう!ともくろむ二人の必死さ、
にあるのです。
不謹慎!とお怒り下さらぬよう。

『プロデューサーズ』2005 監督スーザン・ストローマン
 出演 ネイサン・レイン マシュー・ブロデリック ユマ・サーマン

 ブロードウェイのプロデューサー、マックス・ビアリストック(ネイサン・レイン)。芝居が当たらず、今や落ち目の身の上。口八丁手八丁で老婦人を口説いては小切手を巻き上げ、なんとか糊口をしのいでいる毎日である。
 そこへやってきたのは会計士レオ・ブルーム(マシュー・ブロデリック)。彼は帳簿を見て、ひとつの発見をする。それは「公演が一日で失敗すれば、出資者に配当金を渡さずに済み、出資金をそっくり持ってトンズラできる」ということ。ただし、公演が大成功すれば、詐欺罪でお縄である。
 マックス、俄然やる気。「二人で最低のミュージカルを作ろう!」とレオを説得。初めは拒んでいた臆病な会計士だが、心ひそかに願っていたプロデューサーになる夢がかなうチャンスだと、ついに加担することに。
 こうして二人は「最低の脚本」「最低の演出家」「最低のキャスト」を揃えるために奮闘するのであった…。

<気をつけて書くけど、一応ネタバレ注意!なのです>

雰囲気が往年のミュージカル映画っぽいなぁ、と思っていたら、
監督がMGMミュージカルが好きなんだって、
パンフレットに書いてありました。
何がいいって、突然歌と踊りにつながるところがいい(笑)。
自然な演技のあとで歌われると、かえって違和感があるし、
舞台ノリの濃い演技から歌に切り替わるのがとても良かった。
コメディだから、OK,OK!

そう、舞台版のキャストが主演二人をやっているから、
安心して見て、笑っていられるのです。
(たまーに、頑張って歌い踊るハリウッド俳優が、
なんか危なっかしくてはらはらする時、ないですか?)
ネイサン・レインもマシュー・ブロデリックも芸達者よね。
はじけた演技が可笑しかったー!

映画独自のキャストも好演してましたよ。
ユマ・サーマンは女優志望のスウェーデン美女で、
「When You Got It,Flaunt It」
(確か字幕では“あたしのお宝を見せちゃうわ”!)
というセクシーな歌を歌うのですが、
『ロッキー・ホラー・ショー』で、
スーザン・サランドンの「タッチ・ミー」を聞いて以来の衝撃。
またスゴイ歌をしれっと…あなた結構やるじゃない、という感じ。

ウィル・フェレルも、ぶっ飛んだ役でしたね。
なんと、ヒトラーを崇拝するドイツ移民。
「春の日のヒトラー」という危ない脚本を書いた、超危ない奴です。
(マックスが、4ページ目で客はみんな帰る!と喜んでいたもんなぁ)
あの伝書鳩、何に使ってるんでしょう。

史上最低の演出家として見出されたのが、
ハッピーエンドじゃなきゃイヤ!というゲイの演出家。
登場から笑わせます。助手のキャラクターがまた、濃い。

一生懸命、契約に漕ぎつけようとするマックスを見ていると、
プロデューサーって、はったり勝負?って思ってしまいます。
同行したレオ、最初は完全にひいてたね(笑)。
冷や汗が見えるようでした。くくく。

ほんと、悪巧みしているはずなのに、憎めない奴らなんです、
マックスとレオは。
お間抜けだから、可愛げがあるんでしょうか。

予想通りのようでいて、その予想をも覆す展開。
それってどうよ、という気もするけど、まあいいか。
この辺で話に関しては口にチャックします!

観終わったあとも、嬉しいエンディングがあるんですよ。
最後の最後にちらっと出てくるおじいさん。
誰だろう…こんな人出てたかなぁと思ってパンフで確かめたら、
製作・脚本・作詞作曲のメル・ブルックス…。
うそぅ。知らんかった、こういう人だったんだー。
B級ぎりぎり(?)のセンスが好きかも。
誰にでも笑いの好みがあって、
わたしはロンブーみたいな、素人いじりを観るのは苦手なんだけど、
プロによって緻密に作られた
(しかもそれが“何気なく”見える)コメディは好き。
メル・ブルックスの映画、他のも観てみようかな。

   ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

映画館で、『ダヴィンチ・コード』の宣伝パンフが配られていました。
楽しみだねえ~とめくったら…もしかしてネタバレ?!
すでに原作を読了した夫に見せたら、やっぱりそうだって。
TVで『ダヴィンチ・コード』の宣伝費が莫大って聞いたのに。
こうした配布物で堂々とばらしていいのでしょうか…。
もう観る気しなくなっちゃうよう。
(映画『ダヴィンチ・コード』を観る前にネタバレされたくない
と思われる方は、読まないほうがいいかもしれませぬ。ご注意を!)




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