私のブログへのアクセスが増えているので、中身を見ると「自民党大敗」という項目からの検索が多かった。自民党の大敗はかなり前から予想し、ブログに書いていたがこれは自民党に反省を促し、何とか頽勢を盛り返して欲しいという思いからである。私自身は長年の自民党支持者だし今回も自民党に投票した。自民党だけが市場型資本主義への改革を推進しうると考えているからだ。
ただし赤木農林大臣が北京から帰国した時、成田空港で飛行機から直接呼び寄せた車で逃げた時は「こりゃいかん」と思わざるを得なかった。車を飛行機まで呼び寄せるのは職権の濫用である。このようなことをしていては国民の信頼を失うに決まっている。
ファイナンシャルタイムズ(FT)は自民党の敗北理由を3つ挙げていた。第一がダーティな資金問題を含む政治スキャンダルの連続。第二が安倍首相のカリスマ性の欠如。カリスマ性がないのに、「憲法改正」「愛国主義教育」「戦争犯罪の否定」といったテーマを推し進めた。しかし選挙民はこれらのことより、経済問題に関心があった。最後が年金問題に対する対応のまずさである。
私が一つ付け加えるなら「勢い」である。孫子によると戦いの勝ち負けを決するものは「勢い」である。孫子は「激水の疾(はや)くして石を漂わすものは勢いなり」(兵勢編)という。激しい水の流れは石をも押し流すということだ。今回の参院選で言えば民主党は上手く勢いをとらえたため、地すべり的な勝利を収めることができた。
ところで「泣きっ面に蜂」といったのは今週米国議会で「第二次大戦における日本の慰安婦問題で謝罪を求める」決議が行われる見通しだからだ。この決議に法的拘束力があるとは思わないが、日本の戦争犯罪に対する国際世論の高まりは避けることは出来ないだろう。安倍首相は約20万人と言われる韓国人・中国人の慰安婦が誘拐され軍隊の売春宿で働かされたという証拠はないと主張しているが情勢は厳しい。
私は慰安婦問題の事実関係を判断する十分な資料を持ち合わせていないので事実の判定は留保するが、「日本の戦争犯罪を否定する」姿勢に欧米・アジア諸国がこぞって拒否反応を示したことは十分留意せねばなるまい。更に言うと欧米・アジア諸国とも日本の「愛国主義教育」には相当な警戒感を持っているということも留意せねばならない。国際社会とは「思うこと」がそのまま通じる程簡単な世界ではない。
安倍首相にとって暫くはなっき面に蜂になりそうだ。ついていない時はトコトンつかないものである。つかない時は降りて次に機会に備える方が良いのだが、その機微を当事者が理解することは常に難しい。
こういう態度の人が居るから、日本はいつも馬鹿を見るのです。
旧日本軍に慰安婦の強制連行などと言う戦争犯罪はありません。20万人というのもデタラメのようです。一人歩きしないことを祈ります。
慰安婦問題を探すと、
http://poseidon.blog.ocn.ne.jpに、「慰安婦問題の誤報」というブログがありました。勉強のためご一読されるとよいですよ。