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山好き金融マン(OB)のブログ
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「侵略」を意味する英単語の多さは侵略の歴史を物語る?

2022年02月23日 | ニュース
 昨日(2月22日)の米国株はロシア軍がウクライナ国境近くまで展開したことを受けて大幅に下落した。S&P500は1%下落して今年1月3日につけた高値から10%下落したのでコレクション入りしたとWSJは報じていた。
 その記事の中でちょっと興味を引いたのは、バイデン大統領が制裁措置に関する発表の中でロシアのウクライナへのIncursion(侵攻)をInvasion(侵略)と呼んだという一文だった。
 ウエッブ辞書の英辞郎を見るとincursionには「外国領土への侵略」という説明があり、invasionには「武力による他国への侵入、侵略」とある。これだけでは違いが分からないのでWikiDiffで違いを調べてみた。
 そうするとInvasionは「占領あるいは政権交代を目標として他国の支配地域に侵攻する軍事行動」でありincursionはaggressive movement into somewhereと説明されていた。aggressive movementは積極的な行動であり、軍事行動以外にも使われる。たとえば海外進出などに積極的な経営を指す場合もある。
 以上のようなことから、軍事行動についてはincursionは単発的な攻撃による他国領土への侵攻であり、invasionは占領等の明確な戦略目的を持った侵攻を指すということが分かった。
 ところで侵略や攻撃に関する英語は多い。 Attack,raid,aggression,assult,intrusionなどだ。
 あるものに関する語彙の多さはそのものに関する関心やかかわりの度合いとリンクしていると言われている。魚をタンパク源としていた日本では魚の種類や部位に関する単語が多く、肉を主食としてきた英語圏では家畜や肉の部位に関する単語が多い。
 この論法でいうならば、ギリシア・ローマ時代から他国との戦争、侵攻、侵略、征服を繰り返してきた欧州とその近隣地域では、広義の侵略に関する語彙が豊富であり、島国にあまり他国から侵略されることがなかった日本では侵略に関する語彙が少ないのかもしれない。
 もっともこれは言語学の門外漢による単なる思い付きに過ぎませんが・・・
 ただひょっとするとロシアにしろウクライナにしろ我々には分かり難いモチベーションで動いているのではないか?と感じることもありますね。
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