トランプ政権は4月11日(金曜日)午後遅い時間に「スマートフォンやその他の電子機器を中国への関税対象から除外する」と発表した。
その内容はWSJのTrump exempts smartphones, other electronics from Chinese tariffsに詳しく述べられている。
関税除外の概要はAIで要約するが、ここでは適応除外措置がどのような影響を持つか考えてみた。
【記事の要約】
トランプ大統領は、中国からの輸入品に対する関税からスマートフォンやその他の電子機器を免除することを発表しました。これは、Appleや他のテクノロジー企業にとって大きな救済となります。この免除により、一部の消費者は価格上昇への懸念を和らげることができ、特に中国からの輸入品に対する関税が急上昇していたため、大きな影響があります。技術製品に対する関税は、アメリカのAI競争力を弱める可能性があると専門家は警告していますが、免除が続けば、技術業界にとって初期の勝利となる可能性があります。しかし、トランプ政権の貿易政策の混乱を指摘する声もあり、製造業の国内回帰は非現実的であるとの見方もあります。
主要ポイント
トランプ大統領は、中国からのスマートフォンやその他の電子機器を関税から免除しました。
この免除は、AppleやSamsungなどの企業に利益をもたらす可能性があります。
技術製品に対する関税は、アメリカのAI競争力を弱める可能性があると専門家は警告しています。
トランプ政権の貿易政策の混乱を指摘する声があります。
【適応除外がどのような影響を及ぼすか】
主要ポイント
トランプ大統領は、中国からのスマートフォンやその他の電子機器を関税から免除しました。
この免除は、AppleやSamsungなどの企業に利益をもたらす可能性があります。
技術製品に対する関税は、アメリカのAI競争力を弱める可能性があると専門家は警告しています。
トランプ政権の貿易政策の混乱を指摘する声があります。
【適応除外がどのような影響を及ぼすか】
一番短期的な影響は、日曜日の夜の先物取引でアップルなどハイテク銘柄の株価が急騰する(と考えられる)ことだ。それはナスダック総合指数の急上昇につながる。アップル株は4月2日のトランプ関税発表以降11%ほど下落していたから反発も大きいはずだ。
次に日本などトランプ関税への対応に苦慮している国にトランプ政権を説得する手順が明確になったというメリットがある。
何故トランプ政権がiPhoneなど電子機器を新関税の例外にしたか?という点を考えると次のことが明らかになる。
まずスマートフォンなど消費者のニーズの高い製品の価格が関税により上昇することはインフレを招き、国民の不評を招くことになることだ。
今回の関税適応除外により除外対象となる製品の約26%は中国製だがスマートフォンについては81%が中国製でコンピューター・モニターについては78%が中国製だ。
次にこれらの電子製品はもはや米国での生産が難しいということが明らかになってきたということだ。トランプ政権の理念は「総ての製造業をアメリカに取り戻す」ということだが、それが現実的でないことが明らかになりつつあるということだ。
つまり自動車の輸出についてもスマートフォンと同じようなロジックが適用できると関税軽減を主張できるという訳だ。
もう一つは「アップルなど大統領に多額の寄付を行う大企業が関税政策を自分たちに有利なように変更させた」という批判が起きるということだ。
たとえばアップルのクックCEOはトランプ大統領の就任式に百万ドルの個人献金を行っている。クックは第一次トランプ政権でも幾つかの関税除外措置を勝ち取っている。
トランプ支持層の中心は衰退する製造業の労働者と考えられているし、トランプ関税も製造業をアメリカに取り戻す手段と位置付けられていた。しかし大統領選では、従来民主党寄りだったハイテク業界はトランプ支持に回った(バイデン政権が暗号通貨に対する規制を強化したことに反撥した)。
トランプは今回ハイテク製品への関税を除外することでお返しをしたとも言えそうだ。
そして最後にトランプ関税政策は整合性を欠いた政策という印象を多くの人に与えたと思う。
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