金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

キナバルの地震は聖なる山の怒り

2015年06月07日 | 投資

先週金曜日(6月5日)に起きたキナバルの地震は、地元ではヨーロッパ登山者が、山頂で裸になって写真を撮ったことに対する聖なる山キナバル山の怒りによるものだ、という声が広がっている。

イスラム教徒が多いマレーシアでは、裸を晒すことは一般的に嫌われる。また一部には山頂で放尿したとも言われている。彼(女)等の行為がキナバル山に祖霊が眠ると信じる先住民の怒りを買っていたことは間違いない。

日刊スポーツの記事

Nes.Com.auの記事

現代科学の知見を持って「地震と山の神に対する冒涜は関係がない」ということは簡単だ。だが現地の人が昔から信じ崇めるものに尊敬の念を払うことができない人は私は山に立ち入るべきではないと思う。

今回の地震で直近のニュースでは13名の死亡が確認され、6名が行方不明になっている。行方不明者の中には、シンガポールの小学校の遠足登山者が多く含まれているようだ。

マレーシア政府の事故対応の遅れを批判する声がある一方、ガイドたちの献身的な救助活動を称賛する声が上がっている。

山でこのような事故が起きた場合、海外からの登山者は地元ガイドの時には自分の身の危険を顧みない献身的な努力によって、命を守られることが多い。そのようなことを考えると、我々登山者は地元の人々に対して謙虚であるべきだし、彼等の慣習、特に宗教的慣習については尊重し、それを守るべきである。

また今回のキナバル山の事故は、山のリスクについて色々なことを教えてくれた。

一つは滅多に地震が起きることがないと言われたいた、キナバル周辺でも地震は起きたのである。

一旦このような災害が起きると比較的登山が簡単だ、と言われるキナバル山のような山でも登山道は破壊され、いたるところで地滑り、落石が発生し、下山は大変困難になる。食糧・水・防寒着の準備不足で苦労した登山者も多いようだ。

我々は「万一に備えて」それらのものを準備して山に登るが、地球レベルで異常気象や火山活動・地震活動が活発になっていることを思うと、万一の範囲を拡大して、装備や食料を用意しておく必要がある時代なのかもしれない。

なおサバ州の観光大臣によると「登山道や山小屋の整備・安全確認等のため、キナバル登山は最低3週間は禁止」ということだった。

 

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後続電車の遅れで前の電車がストップする理由

2015年06月07日 | うんちく・小ネタ

東京の山手線に乗っていると時どき「後続電車が遅れているので、2分ほど停車します」などという車内放送を耳にすることがあります。前の電車が遅れているので停車する、というのであれば分るのですが、後の電車が遅れているので、停車するというのはどういうことかな?山手線のような巡回路線では、結局後の電車も回り回れば前の電車なのだからかな?程度に思っていました。

ところが違うのですね。昨日NHKBSの鉄道番組を観ていてその理由が分りました。

それは「後の電車が遅れている時、前の電車が予定どうりに運行すると電車の間隔が空きすぎ、乗客がホームに増える。そして昇降に時間がかかり更に後続電車が遅れる。先行する電車を遅らせると増えた乗客を乗せることができ、後続電車の負担が軽くなり、後続電車の遅れ回復に役立つ」ということでした。

うーん、この話、経済発展の跛行性解消や先進国と発展途上国の格差縮小に応用できそうな感じもしますね。

経済理論にはトリクルダウン仮説というものがあります。これは減税等で富裕層がさらに豊かになることで、富裕層の経済活動が活発になり、その効果が非富裕層にも波及trikle downするというものですが、必ずしも実証されている訳ではありません。

ひょっとすると山手線方式に先行電車が少し後続電車を待つことで、経済全体がスムーズに回るということがあるかもしれません。

つまり富裕層への優遇措置を抑え、後続電車(中間層や低所得層)への所得移転を図ることで、経済全体の成長速度を維持するという考え方です。

これを「山手線方式」と呼びましょうか(笑)

もっとも山手線だけでなく「往復型」の路線でも「後続列車の遅れで停車します」という放送は耳にしますから、鉄道方式という方が良いかもしれませんね。

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