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【イディオム】A Chicken talks to ducks 雞同鴨講 

2015年06月11日 | 投資

中国の電子取引支援企業アリババの創業者Jack Ma馬雲氏は、米国企業をアリババのプラットフォームに呼び込むため米国を行脚中。

その馬氏がシカゴのタウンホール・ミーティングの後、CNBCに「現在の米中間の緊張はやがて解消する」という彼の見解を示したことがCNBCに取り上げられていた。

CNBCは世界の大富豪の一人がToday some of the relations are like a chikin talks to ducks: Every one has his own language.と述べたと伝える。

フォーブスによると馬氏の純資産は227億ドルで世界33番目の大富豪。A chikin talks to ducksは中国の諺「雞同鴨講」の英訳で、言葉の壁のため話が通じないことを指す。鶏と鴨の間では話が通じないという意味だ。

今米国と中国の間では、国防省等へのハッカー攻撃の裏に中国国営企業がいるという疑惑や南沙諸島での埋め立て問題で緊張が高まっている。しかし馬氏は一緒に仕事をしていけば、相互理解が深まり、やがて問題は解決するだろうという楽観的な見方を示す。

馬氏は「中国は過去20年間輸出に集中してきた。しかしこれからの10-20年の間は中国は輸入にフォーカスするだろう。そして今後の成長分野は(中国の)健康と幸福だ」と述べている。

馬氏の行脚目的が「米国企業をアリババのプラットフォームに取り込む」ということなので、話は割り引いて聞く必要があるが、経済・ビジネス関係が緊密になることで、政治的・軍事的緊張が緩和される可能性はあると私は考える。

そして「言葉の壁」はやがて、人工知能のようなもので解決される可能性は高いだろう。だが残るのは言葉を話す人の価値観の問題だ。価値観の違いまで翻訳してくれる人工知能は出現しない。対話を通じて、米中の価値観の差が縮まる日がくれば私は「雞同鴨講」は解決すると思うが、その日がいつくるのかは分らない。

だがアリババのプラットフォームから米国製品が中国の消費者に普及することは、両国の価値観の違いを埋めることにつながるのではないか?とも考えている。

 

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