ソチ・オリンピックのメダル獲得は現在(2月21日朝)8個。アルベールビル大会の7個を抜いて海外で行われた冬季オリンピックで過去最高だ。
男子フィギュアスケートの羽生選手のように前評判どおりに金メダルを取った選手もいるが、事前「予想」と実績が外れる場合もある。そのような場合でも選手は清々しい。自分に不利な風が吹いていたような場合でもそれを言い訳にするようなことはしない。負けた人は皆good loser(潔い負け方をする人)だった。
ただマスコミの報道姿勢には私はかなり疑問を感じている。
それはマスコミの事前「予想」の中に純然たる「予想」と「希望・願望」の二つがあると私には感じられるからだ。「勝って欲しい」という希望(それは多くのファンの希望なのだが)をマスコミが尊重し、時にはそれを煽り、そして迎合する結果「希望」が「予想」に変化していくのではないか、と思われる。
一方相当な実績がありながら、あまり下馬評に上がらなかった人もいる。たとえば一昨日女子パラレル大回転で銀メダルを取った竹内選手。ワールドカップで2位に何回も入っているので十分メダル候補だと思うのだあまり前評判を聞かなかった(これは私の不勉強のせいかもしれないが)。
竹内選手の滑りはライブで見ることができたが素晴らしかった。決勝の第2走では勝負に出て転倒したがそれまでは本当に安定した圧倒的な強さを見せていた。本当はマスコミがもっと事前に注目するべき選手だったのではないだろうか?
竹内選手は22日のパラレル回転にも出場するが、今度はマスコミが2個目のメダルを期待と煽っている。今年のワールドカップの成績は大回転に較べるとパッとしないのだが。
「人気はマスコミが作り、実績は選手が作る」のである。
総ての記事が「読者受け」を狙って作れらているとは思わないが、地道な調査を踏まえた記事を作る努力を続けてほしいと思う。