金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

北朝鮮「ミサイル」発射、政治的には一応成功なのか?

2012年12月12日 | ニュース

今朝10時50分頃北朝鮮が人工衛星という事実上のミサイルを発射した。直後のNHKニュースでは、日本政府はミサイルは沖縄上空を通過して、フィリピンの東およそ300kmの太平洋上に落下したと推定されると発表した。一方ロイターによると11時半過ぎに北朝鮮は人工衛星を軌道に乗せることに成功したと発表した。

一昨日のニュースでは北朝鮮はミサイル発射を延期するのではないか?という観測が流れていたが、韓国情報筋も驚く一転した発射となった。

北朝鮮が発表したようにミサイルが人工衛星を衛星軌道に乗せることができたかどうかは不明、そして個人的にはブラフだと思っている。しかし金正日死去後まもなく1年になるが、権力継承がスムーズでないというウワサがある金政権にとっては「ミサイル発射」そのものが政治的には成功だったと思われる。無論それは国内的な支持固めという点での成功、という評価でミサイル発射によって対外的交渉で有利に立てるとは考えにくい。むしろ選挙を控えた韓国や日本でタカ派に票が流れるのではないだろうか?

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ユーロ圏の問題は日本より深刻

2012年12月12日 | ニュース

今週末は軽い山登りに三河まで出かけるので、今日にも不在者投票に行く予定だ。つまり私にとっての衆院選も都知事選も今日が終わりである。巷間自民党の大勝が伝えられる今回の選挙。株式市場は完全に自民党の勝利を織り込んでいるし、欧米マスコミも自民党政権を前提に先読みを始めている。株についていえば「ウワサで買って事実の売る」のが常道だから、高値はここ2,3日で週明けは売られると見るべきだろう。売り材料としては、日本のリセッション。もっとも米国で「財政の崖」問題が解決すれば、米国株は堅調に推移するだろうから、どの程度売られるかは分からないが。

さて欧米マスコミといえば、FTにMallaby氏が次のような趣旨の投稿をしていた。

  • 日本のバブル崩壊と欧州危機問題を較べると、初期の衝撃は欧州の方が大きかった。バブル崩壊後の4年間で日本経済はトータルで5%の成長を遂げたが、リーマン・ショック後の4年間で欧州経済は1.5%収縮した。
  • 危機の初期段階での、欧州の政策対応は日本より優れていた。2008年8月から、欧州中銀は7ヶ月間で政策金利を3.25%引き下げた。しかし日銀は同じ幅の引き下げに20ヶ月を要した。
  • しかし欧州にとってなによりも恐ろしい教訓は「日本は社会的に同質的で、政治的に落ち着いている社会」で「公式の失業率が過去30年で5.4%を越えたことがない社会」という点だ。これに較べてスペインやギリシャの失業率は25%を越え、イタリアやフランスの失業率は11%を越え、暴動やデモを引き起こしている。

この寄稿を読むと日本をやや羨み過ぎ、という気がしないではない。確かに公的な失業率は低いが、その裏で犠牲になっているものも多い。ただし、均質的な社会がダウンサイドに強いことは事実だ。また日本人には危機をバネとして頑張る強さがある。

気になるのは財政の持続性の問題だが、米国の戦略国際問題研究所の研究Fiscal sustainability indexによるとイタリア、スペインは言うに及ばずオランダでも日本より悪いという。

こちらも読んでみたいが、70ページほどあるので今日の夜の仕事になりそうだ。

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相続学会、業界紙に載る

2012年12月12日 | ニュース

去る11月19日に発足した「相続学会」について新日本保険新聞が記事に取り上げた。

「hokennews.pdf」をダウンロード

相続学会の目的は「円満かつ円滑な相続」を実現するために、各分野の有識経験者や実務家が集まって情報を交換し、活用していこうというものだ。

今週月曜日(12月10日)には、第2回セミナーを行い、弁護士の吉田修平氏が「寄与分・遺留分の再検証と経営承継円滑化法における民法特例制度について」というテーマで熱弁を振るわれた。

また来月28日(月曜日)には「保険金の支払事例から考察」と「民法から争族を見る」という2つのテーマでセミナーを行う予定だ。学会員でなくても、聴講は可能なのでご希望の方は下記ホームページを見ながら申し込んでください。

日本相続学会HPはこちら→ http://www.souzoku-gakkai.jp/index.html

ところでsouzokuと入力して、変換キーを押すと「相続」と並んで「争族」という単語もでてくる。いつ頃から「争続」という言葉が定着してきたのかはしらないが、中々大変な問題である。「ウチは争うほどの財産がない」と思っている家で意外に多いのが相続争いだと聞く。また被相続人の負の財産(借金)で思わぬ厄介を背負い込むリスクもある。

「いつまでもあると思うな親とカネ、ないと思うな運と災難」

年末年始は自分の有形無形の財産を見つめて、有意義な生き方を考えるチャンスだろう。 

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