インドネシアは昨日OPECから脱退した。同国はアジアでただ一つのOPECメンバーだったので、これでアジアのOPECメンバーはいなくなる。「・・・抜けた意味」とブログのタイトルを付けたが、抜けたこと自体は原油価格の動向等に影響を与えるものではない。インドネシアは産油国から原油の消費国に変り、原油価格が安い方がメリットがあるので、価格カルテルであるOPECから抜けた訳だが、2005年には既に原油の輸入国になっているから、実際上の影響はないだろう。しかしインドネシアの原油の産出と枯渇の状況は全世界の原油の将来を暗示するかもしれない。
インドネシアは1962年にOPECに加盟、1976年に原油生産量は頂点に達した。その20年後の1995年から、原油の生産量は減少し始め、2005年には原油の純輸入国になった。現在の生産量は1日1百万バレル以下になっている。
自分のデータベースとして原油の生産国を列挙しておく。()内は1日当たりの生産量で単位は万バレル。
サウジアラビア(1,086)ロシア(977)米国(687)イラン(434)中国(368)メキシコ(368)カナダ(315)ベネゼラ(282)UAE(297)クェート(270)
また10大消費国は、米国(2,059)中国(745)日本(516)ロシア(274)ドイツ(262)インド(258)韓国(231)カナダ(222)フランス(195)サウジアラビア(201)
また確認されている原油の埋蔵量はサウジアラビアが最大で2,643億バレル。世界の10大消費国が1日に使う原油量は約5千万バレルで、年間では約183億バレルだ。もし10大消費国がサウジの原油だけを消費すると15年弱で枯渇する(2,643÷183=14.4)計算だ。
原油はやはり有限の資源である。